■ 昨シーズンに続いて大混戦J1は25節が終了した。残りは9節になったが2018年に続いて残留争いが大混戦になっている。勝ち点「36」で8位の大分までの上位8チームは「すでに安全圏に突入している。」と言えるが9位の名古屋、10位の湘南、11位の浦和という25試合で勝ち点「31」を獲得しているチームでさえ、全く安心できる状況ではない。実際に入替戦圏内になる16位の鳥栖の勝ち点が「27」。その差はわずか「4」のみである。
12位の神戸と13位の清水は勝ち点「29」、14位のG大阪と15位の仙台は勝ち点「28」になる。神戸・清水・G大阪・仙台は「1試合で16位に転落する可能性」があるので残留争いに巻き込まれている。前評判の高かった神戸はここ最近はそれなりに勝ち点を積み上げているがなかなか下との差が広がらない。24節はアウェイで鳥栖に6対1で大勝しているが今シーズンの神戸は好不調の波は激しいので予想が難しい。
G大阪は6試合勝ちなし、仙台は4試合勝ちなしと苦しんでおり、清水は23節の札幌戦(H)での0対8の大敗がショッキングだった。清水の得失点差は「-26」。これは「-18」の鳥栖や磐田よりも悪い数字になる。これだけ勝ち点差が接近していると最終的には得失点差の勝負になることも十分に考えられるが得失点差の勝負になると清水がかなり不利である。25試合で56失点というのはJ1の中で断トツの失点数になる。
■ どう考えても苦しいのはジュビロ磐田昨シーズンは最終的には勝ち点「41」で横浜FM・湘南・鳥栖・名古屋・磐田の5チームが並ぶ形になった。残留争いは過去最高にエキサイティングな展開になったが似た展開になりつつある。昨シーズンは最後の最後に名古屋に抜かれた磐田が16位になって東京Vとの参入決定戦に回ることになったが(J1のクラブにアドバンテージはあるものの)J1のクラブにとってはプレッシャーの大きい参入決定戦には回りたくない。
現時点で最も苦しいのはどう考えても18位の磐田になる。25節を終えた時点で4勝15敗6分けで勝ち点「18」。17位の松本山雅との差は「6」、16位の鳥栖との差は「9」まで広がった。2度目の監督交代を実施して8月19日(月)にスペイン出身のフェルナンド・フベロ監督を招聘したが初陣となった24節のC大阪戦(H)は0対2で敗戦。25節の広島戦(H)も0対2で敗れた。監督交代を行ったが結果には結びついていない。
ただ、変化は感じられる。名波監督から鈴木秀人監督になったときは基本的なやり方は変わらず、中心となる選手もほぼ変わらなかったが、フェルナンド・フベロ監督になってガラッと変わった。夏の移籍市場で有力な選手をたくさん獲得できたことも大きく関係しているが戦力は整ってきた。とりあえずとして16位の鳥栖を追いかけないといけないが厳しい立ち位置なのは明らかである。2度目の降格の危機を迎えている。
どこかのタイミングで3連勝や4連勝しないと残留圏に浮上することは難しいがカギを握るのはFW川又とFWルキアンの2人だろう。25試合で18得点というのはJ1でワースト2位の得点数になる。シュート自体は打てているが確率が極めてよくない。残り試合は上位チームとの対戦がたくさんあるので悲観的にならざる得ないが29節の鳥栖戦(H)は「Must winの試合」になる。ここで勝てないとJ1残留は絶望的になる。
■ 初のJ1残留を目指す松本山雅17位の松本山雅は「初のJ1残留」を目指しているがここ6試合では1勝1敗4分けとなる。ここ6試合で0勝5敗1分けの磐田を引き離したが依然として降格圏に位置する。同じように厳しい戦いになっているが24節の浦和戦(A)の勝利は非常に大きかった。13節の名古屋戦(A)以来なので久しぶりの勝利になったが「アウェイの埼玉スタジアムでの勝利」というのは格別なものがある。左WBのMF高橋諒が主役になった。
開幕前の評価は非常に低かったことを考えると25試合で勝ち点「24」というのは決して悪くない。2度目のJ1の舞台で奮闘しているが勝負はこれからである。14位のG大阪ならびに15位の仙台との差は「4」、16位の鳥栖との差は「3」になるが、28節が仙台戦(A)、31節が鳥栖戦(A)、33節がG大阪戦(A)になる。ちょっと上に位置するクラブとの直接対決を残しているが全てアウェイ戦になるのはネガティブな要素になる。
今シーズンの松本山雅はホームでは2勝6敗5分け、アウェイでは3勝5敗4分けとなる。アウェイの方が幾分かは成績が良くなるが、やはり、圧倒的なサポートを受けられるホーム戦の方が期待は出来る。カギを握るのはCFのFW阪野だろう。古巣対決となった浦和戦でゴールを決めるなどフォワードの軸として起用されているが残り9試合で少なくとも5ゴールくらいは決めないと松本山雅はJ1に生き残れないだろう。
25試合で15得点というのはJリーグの歴史を振り返ってみてもなかなかないレベルの得点力になる。25試合で29失点という守備陣の頑張りがチームを支えているが勝利が必要な試合で勝ち点「3」を掴むためには複数ゴールが必要になる。松本山雅も残りの対戦相手を見ると上位との対戦が多いので逆転残留を果たすのは簡単なことではないと思うが31節に行われるアウェイの鳥栖戦は大一番になる可能性が高い。
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