■ ACLでは準決勝に進出ACLの準々決勝で上海上港と対戦した浦和レッズはホーム戦もアウェイ戦も引き分けだったが「アウェーゴールの差」で浦和が勝ち抜け。準決勝進出を果たした。広州恒大と対戦した鹿島は逆に「アウェイゴールの差」で準々決勝敗退となったので「日本勢で勝ち残っているのは浦和のみ」となった。鹿島も勝ち上がっていたら準決勝は日本勢同士の対戦になったが「日本勢の3連覇の夢」は浦和に託されることになった。
日本を代表するクラブである浦和は2007年と2017年にアジアを制している。「3度目のアジア制覇」まであと2つ。準決勝で広州恒大と対戦するが10月2日(水)に行われる1stレグがホーム戦、10月23日(水)に行われる2ndレグがアウェイ戦になる。決勝戦に進出した場合はサウジアラビアのアル・ヒラルか、カタールのアル・サッドのどちらかと対戦することになるが「3度目のアジア制覇」となると快挙である。
アジアの戦いにも注目が集まるが心配されるのは「ACLに力を注ぎにくい状況になっている点」である。ACLで勝ち上がっていることは称賛に値するがJ1のリーグ戦は8勝11敗7分けで勝ち点「31」。25節を終えた時点では11位だったが直近のC大阪戦(A)は1対2の敗戦。12位の神戸、13位の清水、14位のG大阪、15位の仙台が揃って勝利を飾ったことでこの4チームに一気に抜かれて残留圏ギリギリの15位に転落した。
16位の鳥栖、17位の松本山雅、18位の磐田はいずれも敗れたので下位3チームとの差は変わらなかったが、16位の鳥栖との差は「4」のみ。次節は9月28日(土)に行われる鳥栖戦(A)になるが残留争いの行方を大きく左右する大一番になる。負けると鳥栖との差は「1」まで接近する。鳥栖戦(A)から中3日でACLの準決勝の1stレグの広州恒大戦が待っているが「鳥栖戦(A)の方がはるかに重要な試合」と言える。
■ 次の鳥栖戦(A)は残留争いの大一番浦和はリーグ戦に限定すると「7試合勝ちなし中」になるが逆に鳥栖は直近の5試合は3勝2敗とまずまず。課題だった得点力不足が解消されつつある。調子を上げて来た鳥栖とトンネルの出口が見つからない状況の浦和の直接対決になるが「鳥栖スタジアムでの試合」を浦和は大の苦手にしている。鳥栖が初めてJ1に昇格した2012年以降のJ1のリーグ戦に限定すると7試合で1勝4敗2分け。10得点/12失点になる。
2015年に対戦したときに6対1と大勝しているのが唯一の勝利になる。鳥栖スタジアムの雰囲気は独特なので「このスタジアムを苦手にしている。」というチームは少なくないが浦和は大の苦手にしているスタジアムで大一番を戦うことになる。今週末のJ1のリーグ戦はお休みなので準備万端で浦和戦(H)を迎えることになるだろう鳥栖に対して浦和は次の次のACLの広州恒大戦(H)のことも頭に入れながら戦わざる得ない。
不利なシチュエーションになるが次の鳥栖戦(A)のみならず、残り8試合の浦和の対戦相手は相当に厳しい。27節が鳥栖戦(A)、28節が清水戦(H)、29節が大分戦(A)、30節が鹿島戦(A)、31節が広島戦(A)、32節が川崎F戦(H)、33節がFC東京戦(A)、34節がG大阪戦(H)になるが上位争いをしているチームとの対戦がたくさん残っており、表1のとおり、「残り8試合の対戦相手の平均順位は18チームの中で最小タイ」となる。
次の鳥栖戦(A)に勝利できたら何の問題もなく「J1残留」を達成できると思うが敗れて「1差」になるようだと大変なことになる。ラスト5試合が力のあるチームとの5連戦になることを考えるとホーム2連戦となる28節の清水戦(H)と29節の大分戦(A)が超・重要になる。少なくとも1勝1分け、出来れば2連勝したいが、清水も大分も直近の試合で勝ち点「3」を獲得。調子を取り戻しつつあるので簡単にはいかないだろう。
■ ラスト5試合は難敵ばかり。今の時点での順位ならびに最近のチーム状態ならびに今後の日程を考えると「ACLは準々決勝で敗退した方が良かったのでは?」という声も聞こえてくるが上海上港という難しい相手を下してACLの準決勝に進出できたことは当然のことながらポジティブなことである。浦和と言えども「ACLでベスト4に進出する。」というのは簡単に達成できることではないので(日程面では相当に厳しくなるが)プラスに捉えたい。
攻撃陣の奮起に期待したい。33才のFW興梠は11ゴールを記録。今シーズンもコンスタントにゴールを決めてチームを助けているが彼に続くのは2ゴールのMF長澤とMFエヴェルトンとDF森脇の3人になる。DFマウリシオ、MF宇賀神、MF関根貴、FW杉本健、MFファブリシオ、FWナバウト、MF橋岡が1ゴールを挙げているが「3ゴール以上を奪っている選手」はFW興梠のみ。MF武藤雄に至ってはノーゴールのままである。
もちろん、自動降格圏となる17位の松本山雅との差は「7」と広がっている。松本山雅のチーム力ならびにここ最近の試合内容などを考えると「浦和が17位以下に転落する可能性」は非常に低い。16位の場合は参入決定戦に回ってJ2のプレーオフを勝ち上がったチームとホームで対戦することになるが「J2で3位~6位だったチームを相手に埼玉スタジアムで戦って引き分け以上」というのはそこまで大変な話ではない。
参入決定戦は「J1で16位になって参入決定戦に進んだチームが圧倒的に有利なレギュレーション」になっているが、今シーズンの磐田を見ると分かる通り、参入決定戦に回ってしまうと来シーズンの所属カテゴリーが最後まで決まらないのでオフの補強が相当に難しくなる。J1に残留できたとしても来シーズンにしわ寄せが来るのは確実なので何としてでも15位以内に入って参入決定戦に回ることは避けたい。
表1. 残り8試合の対戦相手の平均順位 (26節終了時点)
【J1】 各クラブの残り8節の対戦カード (27節~34節) |
ランク | クラブ名 | 平均順位 | HOME | AWAY | 27節 | 28節 | 29節 | 30節 | 31節 | 32節 | 33節 | 34節 |
1 | 浦和 | 7.25 | 4 | 4 | 鳥栖 | 清水 | 大分 | 鹿島 | 広島 | 川崎F | FC東京 | G大阪 |
A | H | H | A | A | H | A | H |
16 | 10 | 8 | 2 | 5 | 4 | 1 | 12 |
1 | 湘南 | 7.25 | 4 | 4 | 清水 | 川崎F | 横浜FM | G大阪 | C大阪 | FC東京 | 広島 | 松本山雅 |
H | H | A | H | A | A | H | A |
10 | 4 | 3 | 12 | 6 | 1 | 5 | 17 |
3 | 神戸 | 7.63 | 4 | 4 | 川崎F | 広島 | FC東京 | 仙台 | 名古屋 | C大阪 | 鹿島 | 磐田 |
A | A | H | H | A | H | A | H |
4 | 5 | 1 | 14 | 11 | 6 | 2 | 18 |
4 | 磐田 | 8.13 | 4 | 4 | 大分 | 横浜FM | 鳥栖 | 清水 | FC東京 | 札幌 | 名古屋 | 神戸 |
A | H | H | A | H | A | H | A |
8 | 3 | 16 | 10 | 1 | 7 | 11 | 9 |
5 | 川崎F | 8.25 | 3 | 5 | 神戸 | 湘南 | G大阪 | 広島 | 鹿島 | 浦和 | 横浜FM | 札幌 |
H | A | A | H | A | A | H | A |
9 | 13 | 12 | 5 | 2 | 15 | 3 | 7 |
6 | 松本山雅 | 8.38 | 4 | 4 | FC東京 | 仙台 | 鹿島 | C大阪 | 鳥栖 | 横浜FM | G大阪 | 湘南 |
H | A | H | A | A | H | A | H |
1 | 14 | 2 | 6 | 16 | 3 | 12 | 13 |
7 | 札幌 | 9.00 | 4 | 4 | 鹿島 | G大阪 | C大阪 | 名古屋 | 横浜FM | 磐田 | 鳥栖 | 川崎F |
A | A | H | H | A | H | A | H |
2 | 12 | 6 | 11 | 3 | 18 | 16 | 4 |
8 | 鹿島 | 9.25 | 4 | 4 | 札幌 | C大阪 | 松本山雅 | 浦和 | 川崎F | 広島 | 神戸 | 名古屋 |
H | A | A | H | H | A | H | A |
7 | 6 | 17 | 15 | 4 | 5 | 9 | 11 |
9 | 仙台 | 9.38 | 4 | 4 | 横浜FM | 松本山雅 | 名古屋 | 神戸 | 清水 | G大阪 | 大分 | 広島 |
H | H | A | A | H | A | H | A |
3 | 17 | 11 | 9 | 10 | 12 | 8 | 5 |
10 | C大阪 | 9.75 | 5 | 3 | G大阪 | 鹿島 | 札幌 | 松本山雅 | 湘南 | 神戸 | 清水 | 大分 |
H | H | A | H | H | A | H | A |
12 | 2 | 7 | 17 | 13 | 9 | 10 | 8 |
10 | 広島 | 9.75 | 5 | 3 | 名古屋 | 神戸 | 清水 | 川崎F | 浦和 | 鹿島 | 湘南 | 仙台 |
H | H | A | A | H | H | A | H |
11 | 9 | 10 | 4 | 15 | 2 | 13 | 14 |
12 | 名古屋 | 9.88 | 5 | 3 | 広島 | 大分 | 仙台 | 札幌 | 神戸 | 鳥栖 | 磐田 | 鹿島 |
A | H | H | A | H | H | A | H |
5 | 8 | 14 | 7 | 9 | 16 | 18 | 2 |
13 | 鳥栖 | 10.25 | 5 | 3 | 浦和 | FC東京 | 磐田 | 横浜FM | 松本山雅 | 名古屋 | 札幌 | 清水 |
H | H | A | H | H | A | H | A |
15 | 1 | 18 | 3 | 17 | 11 | 7 | 10 |
14 | G大阪 | 10.50 | 4 | 4 | C大阪 | 札幌 | 川崎F | 湘南 | 大分 | 仙台 | 松本山雅 | 浦和 |
A | H | H | A | A | H | H | A |
6 | 7 | 4 | 13 | 8 | 14 | 17 | 15 |
15 | 大分 | 10.88 | 4 | 4 | 磐田 | 名古屋 | 浦和 | FC東京 | G大阪 | 清水 | 仙台 | C大阪 |
H | A | A | H | H | A | A | H |
18 | 11 | 15 | 1 | 12 | 10 | 14 | 6 |
16 | 横浜FM | 11.25 | 3 | 5 | 仙台 | 磐田 | 湘南 | 鳥栖 | 札幌 | 松本山雅 | 川崎F | FC東京 |
A | A | H | A | H | A | A | H |
14 | 18 | 13 | 16 | 7 | 17 | 4 | 1 |
17 | 清水 | 11.88 | 4 | 4 | 湘南 | 浦和 | 広島 | 磐田 | 仙台 | 大分 | C大阪 | 鳥栖 |
A | A | H | H | A | H | A | H |
13 | 15 | 5 | 18 | 14 | 8 | 6 | 16 |
18 | FC東京 | 12.38 | 2 | 6 | 松本山雅 | 鳥栖 | 神戸 | 大分 | 磐田 | 湘南 | 浦和 | 横浜FM |
A | A | A | A | A | H | H | A |
17 | 16 | 9 | 8 | 18 | 13 | 15 | 3 |
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