■ 毎年恒例のメニコンカップ毎年恒例のメニコンカップ(日本クラブユースサッカー東西対抗戦U-15)は9月8日(日)に名古屋市港サッカー場で開催された。名古屋市港サッカー場は普段はJFLのマルヤス岡崎がホームスタジアムとして利用している。「サッカー場」という名前になっているがラグビーやアメリカンフットボールも開催可能。サッカー専用スタジアムではなくて球技専用スタジアムになる。収容人数は20,000人と発表されている。
メニコンカップは今年で25回目となる。U-15世代の東西対抗のオールスター戦になるが過去にはMF堂安(PSV)やMF南野(ザルツブルク)やFW北川航(ラピード・ウィーン)なども出場している。愛知県名古屋市に本社を置く株式会社メニコンがメインスポンサーになっているが同社は国内最大手のコンタクトレンズメーカーになる。株式会社メニコンも近年の日本サッカー界の発展に大きく貢献してきた会社になる。
お馴染みの松木安太郎さんやご当地アイドルの「BOYS AND MEN」の水野勝さんと土田拓海さんも駆けつける中で試合は行われたが前半32分にCKからDF大屋(C大阪U-15)が決めてWESTが先制に成功すると前半39分と前半42分にはFW池田(MIOびわこ滋賀U-15)が連続ゴールを決めて3対0。大量リードを奪ってハーフタイムに突入する。勢いに乗るWESTは後半9分にもCKからDF大屋(C大阪U-15)が追加点を奪った。
0対4となったEASTは後半36分にFW熊田(FC東京U-15むさし)のゴールが決まって1点を返したが焼け石に水だった。CBのDF大屋とストライカーのFW池田がともに2ゴールを奪ったWESTが4対1で大勝。大会のMVPには2点目と3点目のゴールを奪ったFW池田が選出された。敢闘賞にはWESTからは2ゴールのDF大屋、EASTからはキレ味鋭いドリブルでたくさんのチャンスを作ったMF渡部(湘南U-15)が選出された。
■ 中心になったのはC大阪U-15と鳥栖U-15メニコンカップはU-15のオールスター戦なので来年以降の高校年代のサッカー界ならびに数年先の日本サッカー界の中心になるだろう選手がたくさん参加している。対象となるのは2004年4月2日~2007年4月1日の期間に生まれた選手になるので2024年のパリ五輪に出場する選手や2026年のW杯のメンバーに選ばれる選手が出てくる可能性は高いが才能豊かな選手が目白押しだった。日本サッカーの未来は明るい。
4対1で大勝したWESTは先の日本クラブユースサッカー選手権(U-15)大会で優勝した鳥栖U-15の選手と準優勝に輝いたC大阪U-15の選手が中心になった。17人のうち、鳥栖U-15の選手が3人、C大阪U-15の選手が6名も選出されているが、さらにC大阪 西U-15からも2人、C大阪 和歌山U-15からも1人が選出されている。結局、C大阪の下部組織でプレーする選手が半数以上となる9人も選出されている。
これだけ1チームからたくさんの選手が選出されるとチーム作りはやりやすくなる。WESTの監督を務めたのは鳥栖U-15の森惠佑さんだったので「鳥栖U-15の選手ではなくてC大阪のたくさん選出して中心に据えた。」というのは面白いが球際の勝負ではWESTが試合を通して優勢だった。C大阪U-15でプレーするDF大屋はCBでありながら2ゴールの活躍。公称は177センチになるが得点力で存在をアピールした。
■ 2ゴールの大活躍だったFW池田怜央2ゴールのDF大屋も目立ったが何と言っても輝いたのは2点目と3点目を奪ったストライカーのFW池田だった。自身の1点目は鳥栖U-15のMF楢原の横パスを受けた後、うまくシュートコースを作った。距離のある所から放ったシュートだったがコース隅に決まった。自身2点目のゴールは右サイドからのアーリークロスをニアサイドで豪快に合わせた。右SBのDF川合(C大阪 西U-15)のクロスの質も非常に高かった。
FW池田は東西のオールスター戦で2ゴールと大活躍を見せたが所属クラブはMIOびわこ滋賀U-15になる。つい先日、行われた日本クラブユースサッカー選手権(U-15)でMIOびわこ滋賀U-15はベスト8に進出するという大サプライズを起こした。準々決勝で優勝した鳥栖U-15に1対6で大敗しているがこのチームのエースストライカーがFW池田だった。同大会では6試合に出場して11ゴール。大会の得点王に輝いている。
残念ながら9月中旬に開幕するU-16アジア選手権の予選に出場するU-15日本代表のメンバーには招集されなかったが6月下旬から7月上旬にかけて福島県にあるJヴィレッジで行われたU-15日本代表の候補合宿のメンバーには選出されている。もともと評価の高いストライカーだったと思うが日本クラブユースサッカー選手権(U-15)とメニコンカップで大爆発したことで認知度や知名度は飛躍的に高まった。
■ 今後の進路先が注目される。この日は1トップの位置でプレーしたが180センチとサイズに恵まれている。中学年代で180センチあると「長身フォワード」と言えるがスピードもある。大型プレーヤー特有のもっさり感は全く感じられない。シャープな動きの出来る選手であるがシュートへの形を持っている選手で右足のシュートの精度はかなり高い。「注目度の高い大会でゴールを量産できるのも納得」と言えるほど質の高いストライカーである。
言うまでもなく、MIOびわこ滋賀のトップチームでプレーする選手はもちろんのこと、MIOびわこ滋賀の下部組織でプレーする選手が日本代表に絡んでくるというのは非常に珍しい。おそらく、クラブ史上初の快挙だと思うが「Jリーグの下部組織や中学サッカー界の名門チーム以外でプレーしている選手が年代別代表に招集される。」というのは彼と同じ年代の(現時点では無名の)選手にも大きな刺激になるだろう。
注目されるのは進路先になる。MIOびわこ滋賀はU-15チームまでしかない。必然的に高校進学と同時にMIOびわこ滋賀を離れることになる。2008年からずっとJFLで活動しているMIOびわこ滋賀にとっては宝と言える存在になるがすでにU-15日本代表に選出されている世代屈指のストライカーが進路先としてどこを選択するのか?は興味深い。いずれにしてこのまま順調に成長してほしいところである。
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