■ 残留の目安とされる勝ち点は・・・。2018年のJ1の残留争いは稀に見る大混戦になった。最終的には勝ち点「41」で横浜FM・湘南・鳥栖・名古屋・磐田の5チームが並ぶ形になったが最終節の最後の最後に失点をして敗れた磐田が得失点差の関係で磐田が16位に転落してJ2の東京Vとの参入決定戦に回ることになった。何とか参入決定戦で東京Vを下して磐田はJ1に生き残ることが出来たが『勝ち点「41」でも残留が確定しない。』というのは驚きだった。
17位でJ2降格となったのは柏だったが『勝ち点「39」でのJ2降格』というのは18チーム制になった2005年以降では2012年の神戸と同じ。「J2に降格したチームの中では最多の勝ち点を獲得したチーム」だった。『残留のために必要とされる勝ち点は「38」』と言われることが多いが昨シーズンはイレギュラーなシーズンだった。仮に勝ち点「41」の磐田がJ2に降格していたらJリーグの常識が変わっていただろう。
今シーズンも残留争いのレベルは高い。25節を終えた時点で16位の鳥栖は勝ち点「27」を獲得しているがこのペースでいった場合、最終的な勝ち点は「36.72」になる。15位の仙台の勝ち点ペースは「38.08」。昨シーズンほどではないがギリギリのところにいるチームの勝ち点ペースはかなり高い。Jリーグでは『勝ち点「38」を獲得できればほぼ大丈夫』と言われる時期が長かったがもはや通用しなくなってきた。
■ 前評判は高かった浦和・神戸・G大阪・清水今シーズンは開幕前の評価が高かった浦和・神戸・G大阪・清水が残留争いに巻き込まれている。昇格1年目の大分が8位と好位置に付けているのはサプライズになるが18チームのクラブ間の戦力差は小さい。開幕前に2強と言われた鹿島と川崎Fが残留争いに巻き込まれたり、J2に降格するようだと大サプライズと言えるがその他の16チームに関しては「J2に降格しても大きな驚きではない。」と言える状況だった。
「普通程度のクラブ規模や戦力を持つチームが多くなっていること」が昨今のJ1の残留争いが熾烈を極める大きな理由と言えるが名門クラブやビッグクラブと言われるところが残留争いに巻き込まれているというのは第3者的な立場の人間にとっては面白い話になる。J1は鹿島が急激に追い上げてきて優勝争いも白熱しているが今シーズンも優勝争いより残留争いの方により強い興味を持っている人は多い。
25節を終えた時点で勝ち点「31」を獲得している9位の名古屋、10位の湘南、11位の浦和の年間の勝ち点ペースは「42.16」になる。まずまずのペースで勝ち点を稼いでいるので本来であれば「まあ大丈夫だろう。」と言えるが昨今の流れを考えると全く安心はできない。実際に16位の鳥栖でも勝ち点「27」を獲得しているのでその差は「4」のみ。ここに来て鳥栖が調子を上げてきたことで残留争いは白熱している。
■ 負け方が良くない清水エスパルス「絶対に大丈夫 or ほぼ大丈夫」と言えるのは勝ち点「39」を獲得している7位の札幌までの7チームになるがここから17位の松本山雅が調子を上げてくると面白くなる。なかなか勝利を掴むことは出来ずにいるが25試合で29失点というのは残留争いに巻き込まれている9位の名古屋以下の10チームの中では最少になる。過去を振り返ってみても残留争いをしているチームでこれほど失点数が少ないチームは珍しい。
もちろん、18位の磐田がここから3連勝や4連勝くらいするようだともっと残留争いは面白くなるがターゲットとなる15位の仙台との差は「10」。上のチームとの差が広がりつつある磐田は「大型連勝がないと残留するのは難しい状況」になっている。鈴木秀人監督が体調を崩してフェルナンド・フベロ監督が就任したがスペイン出身の指揮官がどのくらいの力を持っているのか?でクラブの未来は大きく変わるだろう。
これだけたくさんのチームが残留争いに巻き込まれているので「残留争いの直接対決」は、ほぼ毎節、行われるが、9月28日(土)と9月29日(日)に行われる27節は湘南 vs 清水が注目カードになる。10月4日(土)と10月5日(日)に行われる28節は仙台 vs 松本山雅、浦和 vs 清水が直接対決になる。大量失点で敗れる試合が目立つ清水はここから直接対決が待っており、最終節(34節)がホームの鳥栖戦になる。
最近は負け方が極めて良くないので当面は清水に注目せざる得ないが清水は25試合で56失点。リーグワーストになる。守備の脆いチームは残留争いを戦う上ではかなり不利である。清水の得失点差は「-26」。これはJ1の18チームの中では断トツに良くない数字になる。日程的なハンディがあるのはACLでベスト8に進出している浦和になる。上海上港を下してベスト4進出を果たすようだともっと大変な日程になる。
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