■ 30節を終えた時点で・・・。J2は早くも30節が終了した。残りは12節となったが直近の30節は上位対決ならびに下位対決が非常に多かった。甲府 vs 大宮、山形 vs 横浜FC、徳島 vs 京都は前者の上位対決で、福岡 vs 愛媛FC、町田 vs 千葉、FC琉球 vs FC岐阜は後者の下位対決と言えたが、最下位のFC岐阜はアウェイで16位のFC琉球に勝利して、20位の鹿児島はアウェイで金沢に勝利して、19位の福岡はホームで14位の愛媛FCに勝利した。
全く同じ7勝13敗9分けだった17位の千葉と18位の町田の試合はドローだった。前節を終えた段階でも「今シーズンのJ2の残留争いは混戦で面白い。」と言えたが、29節を終えた時点で19位の福岡、20位の鹿児島、22位のFC岐阜が勝利したことで混戦状態に拍車がかかってさらに面白い状態になった。下位6チームの中で敗れたのは21位の栃木SCのみ。栃木SCがホームで勝利していたらもっと面白い状況になった。
「1試合で状況が大きく変化する。」というのは残留争いに限った話ではないが、最下位のFC岐阜はアウェイでFC琉球を下して勝ち点「3」を獲得したことで希望の光が差してきた。逆にホームで水戸に0対3で敗れた栃木SCは一気に苦しい状況になった。20位の鹿児島と21位の栃木SCの差は「6」まで広がった。次の31節は22位のFC岐阜がホームで21位の栃木SCと対戦することになる。正真正銘の裏・天王山である。
■ 大一番だったFC琉球 vs FC岐阜FC岐阜にとって当面のターゲットになるのは20位の鹿児島になる。鹿児島が3連勝中と好調だった金沢に逆転勝利したのはFC岐阜にとっては大きな誤算と言えたが直接対決で勝利したことでFC琉球との差が「8」まで縮まった。ここ最近のチーム状態を考えるとFC琉球というのはFC岐阜にとっては残留争いに本格的に引きずり込みたい相手である。極めて大事な試合で2ゴールを奪ったFW川西がヒーローになった。
毎年、J2の残留争いは盛り上がる。「優勝争いやプレーオフ争いよりも残留争いの方が楽しみだ。」という人は少数派ではないと思うが、タピック県総ひやごんスタジアムで行われたFC琉球とFC岐阜の試合は熱い試合になった。前半に2失点したFC琉球が後半32分にMF上里のゴラッソで1点を返した後はFC琉球が攻め込んだ。FC岐阜にとってはヒヤヒヤの展開になったが何とかGKビクトルを中心に守り切った。
FC琉球はこれで3連敗となった。ここ15試合では2勝11敗2分け。15試合で得た勝ち点は「8」なので結果が出ずに苦しんでいる。期待されたMF小野伸は3試合連続出場。初めてスタメンで起用されたがさしたるインパクトは残せなかった。後半36分で交代となったが新戦力のMFハモンが29節の徳島戦(A)と比べると見違えるようなプレーを見せたのは好材料と言える。元・U-17ブラジル代表の実力の片鱗を見せた。
左利きのアタッカーのMFハモンは「何故、この経歴の選手がJ2にやって来たのか?」と思うほどの選手である。初スタメンとなった29節の徳島戦(A)ではインパクトを残せなかったがこの日は躍動した。先日はJ3で結果を残しているFW山田寛(C大阪)を獲得。長身CBのDFダニエル・サンチェス(ベティス)も獲得しているので「J2残留」に向けてフロントは頑張っている。選手やスタッフは期待に応えることが出来るか?
■ FC岐阜 vs 栃木SCは裏・天王山2対1とFC岐阜がリードを奪って後半の終盤を迎えたFC琉球 vs FC岐阜は「残留を目指す両チームの選手の熱い思い」が激突する好ゲームになったが最近のJ2は「何が何でもJ1昇格を果たさないといけない。」という思いで戦っているチームが一時と比べると減っているように感じる。以前のJ2の方が昇格争いやプレーオフ争いのバチバチ感は激しかったがさすがにどのチームもJ3に落ちるわけにはいかない。
「J2でもたくさんのお客さんや資金や注目が集まるようになったのでJ1昇格に失敗したとしてもクラブ経営が大きくは傾かなくなったこと」はJ2全体のことを考えるといい話になるが、その分、昇格争いに敗れたチームから感じる絶望感のようなものはあまり感じられなくなった。対して「J2の残留争い」は異なる。「J3に降格したらクラブ存続の危機に陥る可能性がある。」という危機感を抱きながら各クラブは戦っている。
30節のFC琉球 vs FC岐阜も熱い試合になったが次の31節のFC岐阜 vs 栃木SCはさらに熱い試合になるだろう。現時点ではFC岐阜が最下位になるが台風の影響で23節の鹿児島戦(A)が延期になっているのでFC岐阜は消化試合数が1つ少ない。栃木SCは次のFC岐阜戦で敗れると最下位に転落するだけでなく相当に追い込まれた状態になる。今度の試合は両チームにとってクラブの未来を賭けた大一番になるだろう。
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