■ 大型補強に成功した長崎11勝11敗4分けで勝ち点「37」。12位なので「1年でのJ1復帰」が難しくなってきた長崎も大型補強を敢行した。まだコンディションが万全ではないので長時間プレーするのは難しいが元・コロンビア代表のFWイバルボ(鳥栖)を獲得できたのは大きい。FWイバルボの2019年の推定年俸は8,500万円。高額年俸なのでリスクの伴う補強になるがコンディションが良い時のFWイバルボはJ1でもスペシャルな選手である。
さっそくデビュー戦となった23節の甲府戦(H)で決勝ゴールをゲット。ここまでの3試合はすべて途中出場になるがピッチ上で明確な違いを生み出すことが出来る選手である。コンディションが上がってきて長時間プレーできるようになると長崎は急浮上する可能性がある。ボランチのMFカイオ・セザール(川崎F)もリーチの長さを生かしたボールキープで貢献中。レフティのMF秋野(湘南)も違いを生み出せる選手である。
抜けたのは出場機会に恵まれなかったDFチェ・キュベック(済州U)のみ。FWイバルボとMFカイオ・セザールとMF秋野を獲得できたので大きな戦力アップを果たした。補強としては申し分ない。3人とも前・所属クラブでは出場機会に恵まれなかったので「活躍が保証されている。」とは言えないが噛み合ったら長崎の総合力は劇的にアップするだろう。一か八かの補強とも言えるが面白い補強ができているのは確かである。
7連勝と快進撃を続ける横浜FCはMF中村俊(磐田)とFW皆川(広島)を獲得した。両選手ともまだ新天地で大きな存在感を発揮できていないが能力の高い選手の獲得に成功した。FWイバがいて、MFレアンドロ・ドミンゲスがいて、MF斉藤光がいて、FW三浦知がいる中、MF中村俊とFW皆川が新たに加わった攻撃陣はJ2屈指の豪華メンバーである。41才のMF中村俊が活躍するようだとチームは盛り上がるだろう。
■ 有力選手をたくさん獲得した栃木SC残留争いに巻き込まれているチームの中ではFC岐阜が大型補強に成功しているが栃木SCも良い選手をたくさんゲットした。今夏は新天地でのデビュー戦でゴールを決めた選手がたくさんいるがDF乾大知(横浜FC)も柏戦(H)で先制ゴールをゲットする活躍を見せた。「高さのある選手が少ない。」というのが今シーズンの栃木SCの弱点だったので183センチのDF乾大知を獲得できたのは栃木SCにとっては大きい。
「掘り出しもの」と言えるのはドイツでプレーしていた逆輸入選手のMF三宅(デュッセルドルフU-23)になる。東京世代のレフティは攻撃的なセンスがあって、なおかつ、運動量も多い。さっそく主力として起用されているが中盤を強化したかった栃木SCは打ってつけの選手を獲得できた。新・エース候補のFWキム・ヒョン(済州U)も先日の試合でゴールをゲットしているので栃木SCも降格回避に向けていい補強が出来た。
同じく残留争いに巻き込まれている鹿児島も積極的な補強を行った。将来を嘱望されている若手の1人であるMF平川怜(FC東京)を獲得したのは驚きだったがさらにFWルカオ(アポロンラリッサ)とDFヨン・ジェミン(釜山アイパーク)も獲得。韓国の年代別代表経験があるDFヨン・ジェミンは守備の要になることが期待される。大型ストライカーのFWルカオはマケドニアやギリシャでプレーした経験がある。
18位と残留争いに巻き込まれている町田は2018年のJ2でMVP級の活躍を見せたMF平戸(鹿島)の獲得に成功。期限付き移籍ではなくて完全移籍となったのも驚きだった。セットプレーからのゴールが少なくて6勝12敗8分けと大きく負け越している町田の救世主になれるのか?に注目が集まる。また、U-20日本代表の主力のCBだったDF小林友(神戸)の獲得も評価できる。彼も将来性を高く評価されている。
■ 注目が集まるU-20日本代表のFW宮代ここにきて5連敗を喫して残留争いに巻き込まれたFC琉球が元・日本代表のMF小野伸(札幌)を獲得したのも大きなニュースになっている。サッカーファンであれば誰でも知っているほどのビッグネームを獲得できたことで沖縄は盛り上がるだろう。攻撃力アップが課題なのでMF風間宏矢(FC岐阜)とMFハモン(フルミネンセ)を獲得できたのも評価できる。MFハモンはまだ20才。U-17ブラジル代表の経験を持っている。
3位と上位争いに参加している大宮は派手な動きは見せていないがMFイッペイ・シノヅカ(横浜FM)とDF櫛引(名古屋)を獲得。ともにさっそくスタメンで起用されて戦力になっている。11位の徳島はMF島屋(鳥栖)を獲得。1年ぶりの復帰になるがこちらも早くも戦力になっている。2連勝で16位まで順位を上げて愛媛FCもDF茂木力(浦和)を再獲得したがいろいろなポジションでプレーできる選手をゲットできたのは大きい。
14位と徐々に順位を上げて来た山口はU-20日本代表のFW宮代(川崎F)を獲得できた。まだ移籍後初ゴールは生まれていないが4試合連続でスタメン出場中。定位置を確保している。各年代の日本代表でエースとして活躍して来た選手なので即戦力になることが期待される。上位との差は広がっているのでプレーオフ出場はかなり難しくなっているがFW宮代が爆発するようだとノーチャンスではなくなる。
以上をまとめると、水戸・FC岐阜・長崎あたりは大型補強に成功した。柏・FC琉球・鹿児島・町田・横浜FC・山口なども面白い補強を行っている。金沢・徳島・愛媛FCなどはピンポイント補強になるが力のある選手 or チームに合った選手を獲得して戦力アップに成功した。J2は半数以上のチームがいい補強が出来ており、「勝ち組」と表現できる。新加入選手のフィット具合が今後のキーポイントになるだろう。
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