レノファ山口→ J1初昇格を目指した山口だったが序盤から低迷した。ここに来てやや調子は上向きで順位は14位まで浮上してきたが26節を終えた時点では8勝12敗6分けで勝ち点「30」。黒星が大きく先行している。「ここから4連勝や5連勝くらいして初めてプレーオフ圏内のチームの背中が見えてくる。」と言えるほど上位陣との差は広がっている。どちらかというと現状は降格圏のチームの動向を気にしないといけない。
思い通りのシーズンにはならなくて「J1昇格は相当に難しい。」というシチュエーションである。余計なお金を費やして夏に戦力補強を行った結果、オフの移籍市場で費やせるお金が無くなってしまったら意味はない。最低限の補強にとどまっているのも納得できる。現時点で加入が決まったのはFW宮代(川崎F)とMF石田崚(磐田)の2人になる。先日行われたU-20W杯で2ゴールを挙げたFW宮代にかかる期待は大きい。
FW宮代は層の厚い川崎Fではほとんど出番を得られなかったが各年代の日本代表で得点源になってきたストライカーである。未来の川崎Fのエース候補であり、五輪代表入りも十分に狙えるだけのポテンシャルを持っているので「J2の山口でどのくらいの結果を出せるのか?」は興味深い。移籍後は4試合連続フル出場しているので霜田監督の期待は高いがまだJリーグ初ゴール&移籍後初ゴールは生まれていない。
MF石田崚も年代別代表で活躍して来たエリート選手だったが磐田では出場機会に恵まれなかった。山口は右SB/WBでプレーできる選手が多いので競争は激しいがいい経験を積むことが期待される。一方、退団が決まったのは左SB/WBのMF瀬川和(→栃木SC)になる。攻撃力のある左サイドのスペシャリストだったがここ最近は出番に恵まれなかった。MF瀬川祐が抜けたことで左サイドの専門家がいなくなった。