■ 脱落しつつあるモンテディオ山形前半戦(1節~21節)を首位で折り返した山形だったが22節以降は1勝4敗と低迷している。ターニングポイントになったのは20節の柏戦(H)になる。11節から9試合負けなしと好調。勢いに乗った状態でホームに柏を迎えた。試合前の時点で首位の山形と6位の柏の差は「8」と大きく広がっていた。柏は「1年でのJ1復帰」に黄色信号が灯りつつあったが柏が1対0で勝利。勢いに乗った柏は現時点で8連勝中となる。
注目の集まった山形と柏の上位対決は2019年のJ2全体のことを考えても大きな試合になったと言える。山形は6位まで転落して2位の京都との差は「7」。柏ならびに京都の状態の良さを考えると自動昇格はかなり難しくなっている。これほど山形が急降下することを予想できた人は少ないと思うが山形にとって痛恨だったのはエースのFW阪野(→松本山雅)を引き抜かれたことになる。FW阪野が抜けた後は1勝3敗となる。
唯一の1勝も大荒れの展開になって相手に前半のうちに退場者が出た24節の徳島戦(H)なのですっきりした形の勝利はまだない。今シーズンの夏の移籍市場では柏や京都や横浜FCや水戸などJ2の上位クラブのほとんどは有力選手を獲得して戦力アップに成功しているが山形は替えの利かない選手であるFW阪野を引き抜かれてしまった。21試合で7ゴールを奪っていたFW阪野の穴を埋めるのは簡単なことではない。
苦しい展開になっているがMF山岸祐(FC岐阜)とFW高木彰(G大阪)とMF秋山大(C大阪)を獲得した。MF山岸祐はボランチよりも前のポジションであればどこでもこなせる選手で、FW高木彰はフォワードでも2列目でもプレー可能となる。ともにCFの位置でもプレーできるが「彼らがどんなプレーを見せるのか?」は注目点になる。1トップをこなすCFの専門家はまだ獲得していないがさらなる補強はあるのか?ないのか?