コンサドーレ札幌→ 20節を終えた時点で9勝7敗4分けで勝ち点「31」。7位に位置する。悲願のACL初出場に向けてまずまずの位置に付けているが今夏は静かな動きに終始している。現時点で確定しているのはMF中原彰(→仙台)の移籍のみ。G大阪と長崎でたくさんの経験を積んで3年ぶりに札幌に戻ってきたがJ1のリーグ戦では出場機会がなかった。G大阪ならびに長崎への移籍は期限付き移籍だったが今回は完全移籍となる。
MF中原彰などの世代の札幌U-18は優れた選手が多くて黄金世代と言われて大きな期待を集めてきたが中心の1人だったMF中原彰もチームを離れることになった。MF深井一は主力のボランチとして活躍しているがGK阿波加は3番手キーパーにとどまっており、DF堀米悠(新潟)、MF神田(愛媛FC)、DF永坂(北海道十勝スカイアース)はすでにチームを離れている。札幌に所属するのはMF深井一とGK阿波加のみになった。
「トップチームの中心になっていくだろう。」と思われていた黄金世代の選手が定着できずに次々にチームを離れているのは近年の札幌のチーム作りの上での数少ない誤算と言えるが上のレベルのクラブになればなるほどユース卒の選手も熾烈な生存競争にさらされる。ずっとJ2所属のままであったならばもっと多くの選手が札幌の主力として活躍出来たかもしれないが「ある意味では仕方がないこと」と言える。
各ポジションに力のある選手がいて、かつ、ある程度の結果も出ているので、「今夏、積極的な動きを見せる必要はない。」というのがクラブの考えなのだろう。ユニバーシアード代表のDF田中駿(大阪体育大)、MF高嶺(筑波大)、MF金子拓(日本大)の加入が決まっていることも加味すると妥当な考えと言える。逆に出場機会に恵まれない五輪代表のMF岩崎の期限付き移籍があるのか?が目下の注目点になる。
ベガルタ仙台→ 日本代表の正キーパーに定着しつつあるGKシュミット・ダニエル(→シントトロイデン)が抜けたのは当然のことながら大きなマイナスになる。チームの顔になっていたのでメディアへの露出や集客の部分でもマイナスの影響があると思うが代役としてポーランド代表でプレーした経験のあるGKヤクブ・スウォビィク(ヴロツワフ)を獲得。さっそく20節のC大阪戦(A)でデビューをして無失点でのドローに貢献した。
ポーランドは「キーパー大国」と言われるほどレベルの高いキーパーをたくさん輩出しているがGKヤクブ・スウォビィクもハイレベルなキーパーである。C大阪戦(A)を観た印象では身体能力はそこまで高くないと思うが安定感があってキャッチングの技術も高い。190センチなのでGKシュミット・ダニエルと比べると身長は低くなるが190センチあれば現代サッカーのキーパーとして十分すぎるほどのサイズになる。
優秀なキーパーを確保できたのは良かったがもう1人の新外国籍選手のFWジオゴ・アコスタ(アル・フジャイラ)はまだ未知数と言える。同じC大阪戦(A)で途中出場したがタイプ的にはボックス内で勝負するタイプのストライカーに思える。184センチと高さがあって身体能力はまずまず高いと思うがFW長沢駿やFW石原直やFWハモン・ロペスやFWジャーメイン良がいる中で出場機会を得るのは簡単なことではない。
日本人選手では、先のとおり、MF中原彰(札幌)を獲得した。本来はアタッカーの選手であるがG大阪のときはCBの位置でも起用された。長崎ではほぼボランチがメインになったので「いろいろなポジションをこなせるユーティリティーな選手」として札幌に戻って来た。札幌では活躍の場はなかったが仙台で重宝される可能性は高い。ある程度の高さがあって、身体的なパワーを持っており、右足のキックの精度も高い。
鹿島アントラーズ→ 近年の鹿島は所属選手の欧州進出が目立っている。昨夏はDF植田直、昨オフはDF昌子が欧州に挑戦したが、今夏はDF安西(→ポルティモネンセ)とMF安部裕(→バルセロナ)とFW鈴木優(→シントトロイデン)の3人がチームを離れた。いずれの選手も「欧州移籍の噂」は早くから流れていたが3人ともこのタイミングで出ていくとは予想外だった。さすがの鹿島でも主力3人が同時に抜けると穴を埋めるのは大変である。
DF昌子が移籍したときのように「後釜になる選手の目途」がある程度は立っている状況での海外移籍になるとクラブが受けるダメージは小さくなるがそういう状態ではない中で海外移籍を選択されると困った事態になる。危機的な状況になっているがそれでも底力のあるクラブなので何とかしてしまう可能性は高い。3人の移籍によってある程度のお金を得ていると思うので鹿島の動きは大いに注目される。
まず最初の補強としてMF小泉慶(柏)を獲得した。抜けたのがフォワードとアタッカーとSBなので「最初にボランチを補強して来た。」というのは意外だったがMF小泉慶は右SBでもプレー可能。ボール奪取力が高いボランチなので「鹿島らしい補強」と言える。さらにコパ・アメリカに出場した五輪世代のエースのFW上田(法政大)がサッカー部を退部して鹿島に合流することが確定。大きな戦力になる可能性は高い。
懸念材料の左SBはここに来てシントトロイデンからの期限付き移籍になるDF小池裕が目覚ましい働きを見せている。彼の台頭によってSBに関する見通しは一気に明るくなった。MF小泉慶とFW上田の加入ならびにDF小池裕の台頭によって「3人の海外移籍」から発生したネガティブな空気はほぼなくなっているがACLも控えていることを考えるとあと1人くらいはフォワードもしくはアタッカーを獲得するだろう。
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