■ 2位と好位置に付けるザスパクサツ群馬J3は20節が終了してサマーブレイクに突入した。約3週間のブレイクの後、リーグ戦は再開されるが、20節を終えた時点で藤枝MYFCが首位を走っており、2位は群馬、3位は熊本、4位は北九州、5位はC大阪U-23、6位は鳥取となる。1位から6位までの勝ち点差が「6」。6位の鳥取と7位の福島の差は「4」なので、今の時点では藤枝MYFC・群馬・熊本・北九州・C大阪U-23・鳥取の6チームが優勝争いに絡んでいる。
残りは15試合となるが、やはり、J1やJ2のクラブと比較するとJ3の各クラブの夏の移籍市場での選手の入れ替えは少なかった。今夏にJ3のクラブが獲得した新戦力は18クラブを合計しても20数名ほど。3位の熊本や7位の福島や9位の八戸などはほぼ選手の入れ替えは無かった。また、J3の選手で個人昇格を果たしたのもMF新井瑞(富山→東京V)くらい。J1やJ2のクラブにステップアップする選手も最小限にとどまった。
よって、かつてないほどの激しい動きを見せたJ1やJ2と比べるとJ3の移籍市場は静かだったが、いくつかのクラブは目標達成に向けて積極的な動きを見せた。ざっと見る限りでは、今夏の勝ち組と言えるのは群馬・北九州・SC相模原あたりだろう。攻撃陣が好調で2位まで浮上して来た群馬は左利きのボランチのMF後藤京(甲府)、長身選手でユーティリティーなDF田村友(山形)の獲得に成功。戦力アップを果たした。
群馬はJ3最多の37得点を奪っているが中盤でゲームをコントロールできるMF後藤京を獲得できたのは大きい。個人昇格を果たした甲府では怪我の影響もあってほとんどプレーできなかったが力がある選手であることはY.S.C.C.横浜時代に実証済み。当時は「J3で最高のゲームメーカー」と言われた選手なので群馬は大きな補強が出来た。うまくハマったら「J3最強の攻撃陣」はさらに強力になるだろう。