■ 21位と22位の直接対決 J2は21節が終了すると折り返し地点になる。長丁場のリーグ戦もちょうど半分が過ぎようとしているが前半戦のラストゲームに21位のアビスパ福岡と22位のFC岐阜の直接対決が行われた。福岡は4勝11敗5分けで勝ち点「17」。FC岐阜は3勝14敗3分けで勝ち点「12」。ともに自動降格圏内に位置するので「残留争いの行方を大きく左右する大一番」だったが8連敗中だったFC岐阜がアウェイで3対1で勝利した。
FC岐阜は北野監督になって3試合目だったが「監督交代後の初勝利」となった。前半10分にMF川西の豪快なミドルシュートで先制に成功すると前半23分にはFWライアン・デフリースのクロスからFW前田遼がヘディングシュートを決めて追加点を奪った。後半46分にMF木戸にゴールを許して1点差に迫られたが後半49分にカウンターから抜け出したMF川西が冷静に流し込んで試合を決める3点目のゴールを奪った。
ゴールを決めたMF川西とFW前田遼はともに監督交代後は3試合ともスタメンで起用されている。大木監督時代は怪我の影響もあって力を出し切れなかった2人が北野監督に初勝利をプレゼントしたことになる。FC岐阜のオフの補強で注目を集めたのはFW前田遼とMFフレデリックとMF富樫の3人だったがいろいろなポジションでプレーできるMF川西を獲得できた点も「オフのFC岐阜の補強」が高評価された理由だった。
■ 残留圏まで急接近したFC岐阜 20位の栃木SCも敗れたので勝ち点「17」のまま。20位の栃木SCならびに21位の福岡との差は「2」まで接近した。試合前の時点で栃木SCならびに福岡との差は「5」と少し広がっていたが一気に差が縮まった。J2の残留争いのグループから脱落しかかっていたFC岐阜にとっては何とも価値のある勝利になったが大変な状況になっているのは福岡である。久藤清一監督になってからは0勝4敗1分けとなった。
しかも、5試合で計14失点。守備が崩壊している。20節を終えた時点で15得点のみで「J2ワーストタイの得点数」だったFC岐阜にホームで3失点負けというのは極めて印象が良くない。家庭の事情でペッキア監督が退団することになったのはプラスに働くかに思えたが「ペッキア体制の時の方がマシだった。」という状況になっている。福岡はわずか4勝のみ。降格圏の21位で折り返し地点を迎えることになった。
最下位のFC岐阜が勝利したことで栃木SC・福岡・FC岐阜の3チームが中心になっている残留争いはさらに面白くなってきた。山口・愛媛FC・千葉・鹿児島なども危機感を募らせていると思うが、残留争いの大一番となった福岡 vs FC岐阜の試合で話題になったのは前半39分のFC岐阜のチャンスシーンになる。相手のクリアボールをダイレクトで合わせたが福岡の守護神のGKセランテスが何とか防いだ。
■ 福岡戦(A)で生まれたツインシュート このシーンの映像は以下にあるが福岡のCBのDF吉本が頭でクリアしたボールに反応したのはFC岐阜のDF阿部正とDF竹田の2人だった。ともに守備的なポジションの選手になるがどちらも素早く反応。DAZNの実況アナウンサーは「DF竹田のシュート」とコメントしているが、映像を見ると微妙。ほぼ同じタイミングでDF阿部正も右足でシュート体勢に入っており、両者がほぼ同時にシュートを放っているように見える。
結局、キャプテン翼でお馴染みのツインシュートのように見える。キャプテン翼の世界ではツインシュートは「必殺シュートの1つ」である。重要なゴールがツインシュートから生まれるケースが何度かあったが、普通に考えると両者ともにボールにミートしてゴールマウスに飛ばすのは難しい。現実の世界ではどちらかの選手が譲ることになるのでこれだけキレイに2人がシュートモーションに入ること自体が珍しい。
「Jリーグの公式記録でDF阿部正のシュートと記録されたのか?DF竹田のシュートと記録されたのか?」は興味深いが2人のツインシュートが決まっていたら国内外で大きな話題になったと思うので本当に惜しかった。GKセランテスはレベルの高いキーパーなので彼の守備範囲内だったとは思うが威力があってまずまず際どいコースに飛んで行ったシュートだった「決まっていてもおかしくないシュートだった。」と言える。
VIDEO ■ ツインシュートが決まったことはあるのか? こうなると、「実際に試合中にツインシュートが決まったことがあるのか?」という点は気になるところである。youtubeで「ツインシュート(twin shoot)」と検索して調べてみたが、なかなか無いことが分かる。「キャプテン翼のツインシュートをやってみた。」的な動画はたくさん確認できるが「一定以上のレベルの真剣勝負の場でツインシュートが決まることはほぼないようだ。」と結論付けても問題はないだろう。
ただ、いくつかのツインシュートの動画は見つかった。1つ目は冬の高校サッカー選手権の青森山田高と草津東高で生まれたツインシュートになる。MF郷家(神戸)とFW中村駿(群馬)が絡んでいるが「FW中村駿のゴール」と記録されたようだ。もっときれいなツインシュートはプレミアリーグのハル・シティー vs レスター戦で生まれたシュートになる。レスターが優勝した次の年の開幕戦で生まれたゴールだった。
どのツインシュートにも言える話になるが「本当に両方の選手の足に当たっているのか?否か?」は微妙である。「よく見ると片方の選手にしか当たっていない。」というパターンもあるとは思うが、ハル・シティーのツインシュートは「オーバーヘッドツイン」である。キャプテン翼の世界では「翼くん&岬くん」の必殺シュートになる。テクモ版のキャプテン翼のゲームの中では「トップクラスで強力なシュート」になる。
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