■ フォワードの軸になりえるFW大迫五輪代表のフォワードはFW上田(法政大)が国際大会でゴールを量産している。2018年の秋に行われたアジア大会のときも銀メダル獲得にも大きく貢献した大学生ストライカーが軸になっており、スピードスターのFW前田大(松本山雅)もコンスタントに結果を残している。ともにコパ・アメリカのメンバーにも選出されている期待のストライカーになるが「五輪という世界大会でどこまでやれるのか?」は未知数である。
2016年のリオ五輪のときはFW興梠(浦和)をオーバーエイジで選出されたが、「前線で確実にボールをキープできる選手」をどの監督も欲しがる。打ってつけの存在はFW大迫(ブレーメン)になる。圧倒的なキープ力を持っており、ロシアW杯のときはフォワードの軸として活躍したFW大迫をオーバーエイジで召集できれば大きな戦力になる可能性大。1トップにせよ、2トップにせよ、間違いなく前線の軸になれる。
MF柴崎岳と並んでFW大迫も「オーバーエイジの有力候補」に挙げられるが、FW上田やFW前田大以外にもトゥーロンで結果を残したFW小川航(磐田)がいる。186センチの大型ストライカーが所属クラブで出場機会を得てFW上田ならびにFW前田大のいい競争相手になるのであれば「FW大迫ではなくて若手のストライカーにチャンスを与えたい。」という声も出てくるだろう。FW小川航のポテンシャルは相当に高い。
■ MF中島翔(アルドゥハイル)を招集する手もある。シャドーは五輪代表の強みになっている。軸になるのはフル代表で活躍しているMF堂安(フローニンゲン)になると思うが、これまではMF三好(横浜FM)が主に10番を背負って攻撃の中心になってきた。トゥーロンで結果を残したMF三笘(筑波大)やMF旗手(順天堂大)やMF岩崎(京都)やMF伊藤達(HSV)も有力な候補であり、パリ世代のMF久保建(FC東京)やFW斉藤光(横浜FC)が飛び級で絡んでくることも考えられる。
他にもコパ・アメリカのメンバーであるMF安部裕(鹿島)も有力な候補になる。「フル代表の10番であるMF中島翔(アルドゥハイル)をオーバーエイジで召集してもいいのでは?」という声も確実に出てくると思うが、五輪世代にはたくさんの有望なアタッカーがいることを考えるとわざわざアタッカーのポジションでオーバーエイジの「1枠」を使う必要はないと考えられる。五輪世代のみでも十分に戦えるだろう。
とは言っても、実績や実力ではMF中島翔が五輪世代の全アタッカーよりも上。「2022年のカタールW杯のときに日本代表の攻撃の中心になるだろうMF中島翔に、もう一度、五輪の舞台を経験させたい。」という意見も一理ある。攻撃の中心になれるMF中島翔がいると周りの選手へのマークが緩くなって周りの選手は楽にプレーできるようになるだろう。彼をオーバーエイジで起用するのも選択肢の1つになる。
■ DF酒井宏を招集できれば大きな戦力「MF中島翔をオーバーエイジで召集する。」というのも面白いと思うが、やはり、人材が手薄なポジションにオーバーエイジを使った方がチーム力はアップしやすい。本番で3バックを採用するのか?4バックを採用するのか?は分からないが、五輪代表は右SB/WBに絶対的な選手がいないことを考えると経験豊富なDF酒井宏(マルセイユ)をオーバーエイジで選出する方法もある。W杯と五輪の両方を経験している。
これまではMF長沼(愛媛FC)やMF藤谷壮(神戸)やMF初瀬(神戸)などが右WBで起用されてきた。つい先日、オランダの名門のAZへの期限付き移籍が決まったDF菅原(名古屋)も今後は五輪代表の右SB/WBの競争に入ってくると思うが、どの選手も現時点ではDF酒井宏と比較してあらゆる面で大きな差がある。DF酒井宏は185センチと高さのある選手なので「セットプレー対策」という意味でも貴重な戦力になる。
もちろん、左SB/WBのDF長友(ガラタサライ)をオーバーエイジで選出するという選択肢もある。日本サッカー史上でも屈指の経験値を持った選手なので若い選手に大きな影響を与えることが出来る選手だと思うが、ただ、左SB/WBにはDF杉岡(湘南)がいるので「わざわざオーバーエイジを使う必要はない。」という考え方も出来る。2022年のカタールW杯のことを考えてもDF杉岡に経験を積ませたいところ。
■ キーパーにオーバーエイジを起用する手も・・・。CBはDF吉田(サウサンプトン)やDF昌子(トゥールーズ)やDF植田直(セルクル・ブルージュ)といったロシアW杯のメンバーだった選手がオーバーエイジの候補になるが、DF冨安(シントトロイデン)がいて、DF立田(清水)がいて、DF板倉(フローニンゲン)がいて、DF大南(磐田)がいて、DF岡崎慎(FC東京)がいて、DF瀬古(C大阪)やDF小林友(神戸)なども控えていることを考えるとオーバーエイジの必要性は乏しいだろう。
一方、キーパーはオーバーエイジに頼る可能性がある。シドニー五輪のときはGK楢崎(名古屋)、アテネ五輪のときはGK曽ヶ端(鹿島)をオーバーエイジで選出して正キーパーに据えているが、若手のキーパーというのはJリーグで試合経験を積むのが難しい。GK中村航(柏)であったり、GKシュミット・ダニエル(仙台)であったり、フル代表の正キーパー候補をオーバーエイジで召集することは十分に考えられる。
ただ、1999年生まれのGK大迫(広島)が今シーズンは所属の広島で正キーパーとして活躍中。フル代表にも選出されてコパ・アメリカのチリ戦で代表デビューを飾るなど評価を高めているので事情は大きく変わった。「東京五輪の正キーパーはGK大迫で大丈夫だろう。」という空気になりつつある。もちろん、GK谷(G大阪)やGK波多野(FC東京)やGKオビ・パウエル・オビンナ(流通経済大)なども有望なキーパーである。
2019/06/25 【2020年の東京五輪】 オーバーエイジで選出される3人を予想してみた。 (前編)
2019/06/26 【2020年の東京五輪】 オーバーエイジで選出される3人を予想してみた。 (後編)
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