名古屋グランパス→ 昨シーズンは好不調の波の激しいシーズンになったが何とか15位に滑り込んで「J1残留」を果たした名古屋はDF丸山やDF中谷進やMF前田直などを獲得した昨夏に続いて昨オフも大型補強を敢行した。MFマテウス、DF吉田豊、MF伊藤洋、MF米本などを獲得して戦力アップに成功。前評判は高かったが開幕から好調。15節を終えた時点では7勝4敗4分けで勝ち点「25」。上位争いに参加している。
DF吉田豊やMF米本といった守備力の高い選手が加入して余計な失点が減ったのが快進撃の理由の1つに挙げられる。15試合で13失点というのは信じられない数字である。昨シーズンは34試合で59失点だったので1試合平均の失点数は「1.74」→「0.87」まで減少。失点数はほぼ半減している。FWジョーを中心とした攻撃陣はJ1屈指の破壊力を持っているので上位争いに加わるのも納得できる。
DF吉田豊やMF米本などの加入も非常に多かったが、やはり、2月に入ってから獲得したMFジョアン・シミッチが攻守の要になって躍動している点が大きい。MFエドゥアルド・ネットもポテンシャルの高い大型ボランチであるが彼よりも安定感があってミスが少なくて攻撃の起点になるパスを供給することが出来る。「FWジョーとMFガブリエル・シャビエルを封じることが出来れば大丈夫」というチームではなくなった。
タイトル獲得やACLの出場権獲得が十分に狙える戦力になっているが、今夏、積極的な動きを見せる可能性は低い。昨夏と昨オフにたくさんの実力者を獲得しているが、獲得した選手の多くが主力として活躍中。隙のないメンバー構成になっており、早急に補強が必要なポジションというのは見当たらない。特に2列目のポジションは質も高くて選手層も分厚い。焦って補強に動く必要は全くないと言える。