■ 稀に見る大混戦になっている。2018年は「上位候補」と言われていた柏がJ1で17位になってJ2降格となった。J1の残留争いはあっと驚くようなチームが残留争いに巻き込まれて実際にJ2に降格してしまうので「J1の残留争いを予想するのは難しい。」と言われるが今シーズンは例年以上である。14節を終えた時点で最下位の清水でさえ、3勝7敗4分けで勝ち点「13」を稼いでいる。「残留争いのグループから外れかけているチーム」は1つもない。
昇格組の大分と松本山雅が順調に勝ち点を積み上げていることも残留争いの予想を難しくしている。どちらも開幕前の評価は非常に低かったが大分は7勝4敗3分けで勝ち点「24」。6位と上位争いに参加している。松本山雅も4勝6敗4分けで勝ち点「16」。12位とまずまずの位置に付けている。開幕から極度の得点力不足に苦しんだ鳥栖がここに来て調子を上げている点も予想の難しさに拍車をかけている。
鳥栖は10節を終えた時点では1勝8敗1分けで勝ち点「4」。最下位だったが11節から3連勝を達成した。G大阪と広島と鹿島を相手に3連勝したことで一気に勝ち点を積み上げた。直近の試合はC大阪に敗れて連勝は「3」でストップしたが明らかに上り調子である。鳥栖のレジェンドであるFW豊田がここに来てスタメン出場を続けており、チームを救う活躍を見せているので、チームを取り巻く雰囲気は良好である。
■ 残留争いの行方を予想するのは難しい。例年であればどこか1チームは全く勝ち点を伸ばせずに断トツの最下位に沈むことが多いが今シーズンはそういう存在は見当たらない。10位の浦和が5勝6敗3分けで勝ち点「18」になるが10位の浦和と18位の清水の差が「5」のみ。ごくわずかな差である。勝ち点「20」を挙げている8位の広島や9位のC大阪でさえ、18位の清水との差は「7」のみ。6勝6敗2分けとイーブンの成績を残しているチームも油断はできない。
さらに付け加えると「それなりの成績を残していたチーム」がいきなり勝てなくなってトンネルに入ってしまうケースがすでにたくさんある点もカオスな状態を生み出している。開幕5試合で3勝1敗1分けだった神戸は6節から7連敗を喫しており、開幕7試合は5勝2分けだった広島は8節から5連敗。開幕9試合は5勝2敗2分けだった浦和も10節から4連敗を喫するなど突如として勝てなくなるチームがたくさん出ている。
予想者泣かせのシーズンになっているが現時点で残留争いの中心になっているのは磐田・G大阪・仙台・鳥栖・清水あたりになる。この5チームはいずれも勝ち点「13」。得失点差「-14」の清水が最下位に位置するが得失点差で14位が磐田、15位がG大阪、16位が仙台、17位が鳥栖、18位が清水となっているだけである。清水はすでに監督交代を実施しているが篠田監督になってからは1勝2分けとなる。
■ 勝ち点「13」で並ぶ5チームこの5チームの中で「開幕前の評価が高かったチーム」というとG大阪と清水になる。G大阪は優勝候補、清水も上位候補に挙げられていたが現状は残留争いに巻き込まれている。もともと下位候補と言われていたチームは「残留争いに巻き込まれること」を想定してシーズンに入っているのでこの位置でも大きなストレスにはならないが前評判の高かったチームは「こんなはずではなかった。」という気持ちになる。
前評判の高かったチームが残留争いに巻き込まれると気持ちを切り替えるのが難しいのでそのままJ2に降格するケースは多いのでG大阪ならびに清水は早く切り替えないといけないだろう。G大阪はメンバー的には日韓の代表クラスの選手がたくさんいる豪華メンバーになるがなかなか噛み合わない。MF食野亮やMF高宇洋など若手がどこまで食い込めるのか?が今後のキーポイントになるだろう。
監督交代を実施した13位の神戸も4勝8敗2分けで勝ち点「14」。5チームとの差は「1」のみなので完全に残留争いに巻き込まれている。こちらも開幕前は上位候補と言われていたので「こんなはずではなかった。」というシーズンになっている。先のとおり、神戸は好不調の波が激しくてメンバーも固定されていない。顔ぶれは豪華なので急浮上することも考えられるが、本当に予想の難しいチームである。
12位の松本山雅は4勝6敗4分けで勝ち点「16」。2度目のJ1でまずまずの位置に付けているが下位チームとの差はわずか。全く油断はできない。こちらは「残留争いに巻き込まれること」は予め想定していたと思うので残留争いに巻き込まれている状況でも気持ちはネガティブではないだろう。むしろ、予想よりもいい位置なので現状はポジティブに考えられる。14試合で8得点という攻撃陣がカギを握る。
10位の浦和も監督交代を実施した。初陣となった川崎F戦(A)はドロー。終了間際に追いついて勝ち点「1」を獲得したが5試合勝ちなし中。予断を許さない状況である。モチベーター型の監督である大槻監督の元、手堅いサッカーを展開していくことになると思うが14試合で11得点のみという攻撃陣が奮起しないといけない。15節はホームの鳥栖戦になるがここで勝ち点「3」を獲得できないと雲行きが怪しくなる。
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