京都サンガ→ Jリーグの監督は初挑戦となる中田一三監督を招聘した京都は16節を終えた時点で8勝3敗5分けで勝ち点「29」。4位と好位置につけている。開幕前の評価は低くて「降格候補の1つ」に挙げる人が少なくなかったことを考えると驚きの快進撃と言える。MF小屋松、MF重廣、MF福岡慎など若手が主力として活躍中。中堅世代となるGK清水圭、DF本多、DF庄司、DF黒木恭などの活躍も目立っている。
16試合で22得点を奪っているがG大阪からの期限付き移籍となるFW一美が10試合で5ゴールと結果を残しており、MF仙頭が13試合で4ゴールを挙げている。開幕当初はFW宮吉がCFの位置で起用されるケースが多かったがここに来てFW一美が定位置を確保している。FW一美は181センチとサイズがあって前線で体を張ったプレーが出来るのが特徴になる。この活躍を続けていたら五輪代表入りもあり得る。
守備陣は16試合で13失点のみ。昨シーズンは42試合で58失点だったことを考えると大きな違いになる。パス数とボール支配率がJ2で1位。シュート数と枠内シュート数が17位なので「パスワークからたくさんのシュートチャンスを作れている。」というわけではないがボールを大事にするサッカーで自分たちが主導権を握った状態で試合を進めることが多い。「相手に主導権を握らせないサッカー」と言える。
興味深いのは1試合平均のクロス数がわずか6.8本のみという点になる。J2平均は15.2本なのでとんでもなく少ない数字になる。FW一美は高さのある選手で、途中出場が続いているDF闘莉王は圧倒的な高さと強さを持っている選手になるが、「極力、クロスは上げない。」というのが今シーズンの京都の基本方針になっている。「現代サッカーではクロスからゴールを奪うのは難しい。」と考えているのだろう。