■ トゥーロン国際大会が開幕毎年恒例のトゥーロン国際大会が開幕した。主力メンバーの多くがコパ・アメリカに参戦するフル代表に招集されたので控え組ならびに新戦力が中心となった五輪代表は初戦でイングランドと対戦した。近年のイングランドは若手の育成の面で大きな成功をおさめているがこちらも「主力」と目される選手はU-21欧州選手権に招集されているので不在となる。イングランドはトゥーロン国際大会を3連覇中となる。
日本は「3-4-2-1」。GKオビ・パウエル・オビンナ(流通経済大)。DF大南(磐田)、DF岡崎慎(FC東京)、DF古賀(柏)。MF椎橋(仙台)、MF田中碧(川崎F)、MF長沼(愛媛FC)、MF舩木翔(C大阪)、MF神谷(愛媛FC)、MF伊藤達(ハンブルガーSV)。FW小川航(磐田)。J1王者の川崎Fで大きな存在感を発揮しているMF田中碧は初招集。MF舩木翔は五輪代表では初出場。GKオビ・パウエル・オビンナは大学4年生になる。
ベンチスタートになったのはGK波多野(FC東京)、GK山口(エストレマドゥーラ)、DF田中駿(大阪体育大)、MF高宇洋(G大阪)、MF松岡大(鳥栖)、MF三笘(筑波大)、MF岩崎(札幌)、MF相馬(名古屋)、FW小松蓮(金沢)、FW旗手(順天堂大)の11名。MF川井は1999年生まれ、MF松岡大は2001年生まれのパリ世代になる。いずれも大学4年生のDF田中駿はJ1の札幌、MF三笘とFW旗手はJ1の川崎Fへの加入が内定している。
■ 後半に2ゴール。2対1で逆転勝利。試合の序盤こそイングランドに攻め込まれたが前半10分あたりを過ぎると落ち着いてボールを回すことが出来るようになった。初代表のMF田中碧が中盤で存在感を発揮。左WBのMF舩木翔の縦パスも効果的だった。前半17分と前半19分にMF神谷にチャンスシーンが訪れたが決められず。すると前半38分にCKを献上すると相手CBのDFチャロバーに決められて失点。0対1で前半を折り返すことになった。
迎えた後半2分に左サイドでFKを獲得するとレフティのMF舩木翔がゴール前に入れた鋭いボールをCBのDF大南が膝辺りで合わせて1対1の同点に追いついた。キッカーのMF舩木翔から素晴らしいボールが入って来た。さらに後半23分には軽快なパスワークで中盤のプレスをかいくぐってチャンスを作るとMF伊藤達のクロスからファーサイドのMF長沼がヘディングシュートを決めて2対1と逆転に成功する。
終盤はイングランドが押し込む展開になった。サイドからのクロスとセットプレーから3度ほどヒヤッとするシーンを作られたが相手のシュートミスにも助けられて何とリードを守り切って2対1で勝利。GL突破に向けて大きな勝ち点「3」を獲得した。GLは「中2日の3連戦」になるが2戦目はチリ、3戦目はポルトガルと対戦する。各グループの首位チームならびに2位の3チームの中で成績最上位チームが準決勝に進出する。
■ 初代表で目立った活躍を見せたMF田中碧近年の育成年代の世界大会で目覚ましい成績を残しているイングランドとの対戦なので「難しい試合になるだろう。」と思っていたが日本は素晴らしい試合を見せた。押し込みながらも前半38分に失点。先制ゴールを許したが後半に2ゴールを奪って逆転勝利を飾った。「押し込んだ時間帯に先制ゴールを奪えなかったこと」は残念だったが前半の立ち上がりならびに後半の終盤を除くと日本ペースで試合は進んだ。
今大会の日本は五輪代表の主力と目される選手をほとんど招集できなかった。二軍や三軍とも言われているが、「フルメンバーが揃ったときの五輪代表にも召集されて東京五輪出場を果たしたい。」という選手たちが高いモチベーションでプレーした。今後は現在進行中のU-20W杯に出場しているU-20世代も五輪代表の競争に絡んでくるのでさらに激しい競争になるがいいアピールが出来た選手が多かった。
今回、6人の選手が初の五輪代表入りとなったがスタメンで出場したMF田中碧が大きな存在感を発揮した。特に前半は攻守両面で目立った。後半23分に生まれたMF長沼の決勝ゴールの場面もMF田中碧の効果的な縦パスで局面が大きく変わった。「簡単にはボールを失わないこと」が大きな特徴になるが五輪代表のWボランチは決め手に欠ける状況が続いている。MF田中碧が一気にレギュラー候補に浮上したと言える。
■ 精度の高い左足が光ったMF舩木翔左WBで起用されたMF舩木翔は昨夏のアジア大会のメンバーに選出されていたが怪我のため辞退。五輪代表でプレーするのは初めてだった同様に大きな存在感を発揮した。前半から効果的なパスをフォワードやシャドーの選手にたくさん供給。サイドの位置から急所を抉るパスが出せるのがMF舩木翔の武器となる。後半2分には得意の左足からDF大南の同点ゴールをアシスト。左サイドで躍動した。
守備陣はFC東京のDF岡崎慎を中心に安定していた。最前線のFW小川航や2シャドーの2人の守備面での貢献度が高かったので最終ラインにかかる負担はそこまで重くなかったがボールを奪った後のつなぎのパスも正確だった。右のDF大南、左のDF古賀も同様に落ち着いてプレーした。同点ゴールを決めたDF大南は大きなアピールが出来たと言える。難しいバウンドのボールが入ってきたが執念で押し込んだ。
キーパーはGK小島亨(大分)とGK大迫(広島)がフル代表に招集されたので不在。3人にとっては大きなチャンスと言えるがGKオビ・パウエル・オビンナ(流通経済大)はいいプレーを見せた。セットプレーから1失点を喫したが90分を通して安定していた。五輪代表は最高のスタートを切ったがベスト4に進んで他の組に入った強豪国と試合をして経験を積みたい。次はメンバーを大きく入れ替えると思うがサブ組に期待したい。
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