■ 難しい組を無敗で突破した影山JAPANU-20W杯の本大会に出場している影山JAPANはエクアドル・メキシコ・イタリアと同居する難しい組に入ったが1勝2分けで勝ち点「5」を獲得。2位で決勝T進出を決めた。これでU-20日本代表は2大会連続の決勝T進出となる。男子の世界大会に限定すると2年前のU-20W杯→2年前のU-17W杯→1年前のロシアW杯に続いて4大会連続の決勝T進出になる。近年の男子の代表チームは世界大会で結果を残している。
F組の2位のチームとベスト8進出をかけて対戦することになるが「現状ではポルトガルが有力」と言える。韓国やアルゼンチンになる可能性もあるがF組の3戦目のカードが韓国 vs アルゼンチン、南アフリカ vs ポルトガルということを考えると「ポルトガルが濃厚」と言える。ポルトガルは初戦で韓国と対戦して1対0で勝利している。「タレントの多いチーム」と言われているので日本にとっては難しい試合になるだろう。
今大会の日本はMF久保建、MF安部裕、DF橋岡、GK谷、GK大迫の5人を欠いている。DF橋岡とGK谷は怪我の影響で招集できなくて、MF久保建とMF安部裕とGK大迫はフル代表の活動に専念するために招集されなかったが、アジア予選で活躍した数名を欠きながら決勝T進出を果たしたことは高評価に値する。彼らが注目を集めているが「どのポジションも選手層が厚い。」というのが影山JAPANの特徴になる。
年代別代表の場合、招集したい選手を諸事情から呼べないケースは多い。なので、アジア予選を勝ち抜いて世界大会で上位進出を目指すためには「選手層の厚さ」が大事になってくるが影山JAPANはこの点が強みになっている。キーパーの話をすると、GK谷も、GK大迫も招集できなかったがGK若原がGLの3試合は素晴らしい活躍を見せている。「3番手」という立ち位置だったGK若原も能力の高いキーパーである。
■ GLの3試合は全てスタメン出場「アジア予選を勝ち上がって世界大会で結果を残す。」というのは年代別代表の大きな目標になるが、より重要なのは「1人でも多くの選手をフル代表に送り出すこと」である。そのためにはたくさんの選手に予選や本大会の空気を吸わせることも重要になってくるので先のイタリア戦ではDF三國ケネディエブスやMF西川潤を先発で起用。多くの選手に出場機会を与えることも監督の重要な仕事になってくる。
「U-20W杯に出場している21名の中で、今後、フル代表に絡んでくる可能性が高いのは誰か?」という視点で影山JAPANに注目している人は少なくないと思うが、「将来的にフル代表で活躍する可能性が最も高い。」と言えるのは右SBのDF菅原(名古屋)だろう。GLは3試合ともにスタメン出場。攻守にハイパフォーマンスを見せて2位通過に大きく貢献した。「最も目立っている日本人選手の1人」と言える。
今大会で初めてDF菅原のプレーを観た人は「こんな選手がいるのか・・・。」と衝撃を受けたと思うが、「彼がこのくらい出来るのは当たり前」と言えるほどポテンシャルの高い選手である。名古屋ではCBでプレーする機会が多くて高校3年生だった2018年は開幕からCBの位置でスタメン起用されたがベースポジションは右SBになる。年代別代表では主に右SBで起用されて絶大な存在感を発揮して来た。
■ SBとしては日本サッカー史上最高の素材「日本サッカー史に残る右SB」というとDF堀池(清水など)、DF名良橋(鹿島など)、DF加地(FC東京など)、DF駒野(FC今治)、DF内田篤(鹿島)、DF酒井宏(マルセイユ)などの名前が挙げられる。一方、「若くして大きな注目を集めた日本人の右SB」というと、やはり、DF市川(清水など)になる。フランスW杯の直前の1998年の3月に高校2年生ながらフル代表(当時は岡田JAPAN)に選出されて大きな話題になった。
日本サッカー界は「能力の高いSB」が定期的に出てくる時代に入ってきたが、その中でもDF菅原という選手は別格の存在である。179センチと日本人の右SBとしてはサイズに恵まれており、身体的な能力も非常に高い。クレバーさも持っており、CBやボランチでもプレー可能。右SBとしてスペシャルな能力を持っているがCBとしても「世代有数のプレーヤー」になる。ユーティリティーな選手としても知られている。
当然、基本的な技術も高い。プレッシャーをかけられても慌てることなくボールを繋ぐことが出来る。右SBの位置からゲームを組み立てることも出来る点が彼の強みの1つになる。いろいろな武器や強みを持った選手になるが最大の強みは「メンタル」だろう。向上心があって、大きな舞台でも、どんな状況になっても、平然とプレーできる。もうすぐ19才になるがこの年代でこれだけ成熟した日本人選手は珍しい。
現代サッカーに必要とされる「サイズ」、「身体能力」、「技術」、「サッカー脳」、「メンタル」のすべてを高次元で備えている選手なのでプロサッカー選手として成功しない姿をイメージするのは難しい。素晴らしい才能が出てくると「ケチを付けたくなる。」というのが「サッカーファンの性(さが)」になるが、今の段階でケチをつけるところは全くない。「SBとしては日本サッカー史上最高の素材」と言える。
フル代表ではDF酒井宏(マルセイユ)が右SBの定位置を確保している。ザックJAPANのときはサブに回ることが多かったがハリルJAPANならびに西野JAPANのときは不動のレギュラーとして君臨した。29才になったばかりで「プレーヤーとして最盛期」と言えるが、彼の後、DF菅原が日本代表の右SBのレギュラーを獲得して日本代表の主力として長きに渡って活躍する姿をイメージするのは逆に容易なことである。
→ 2016/07/01 【五輪代表】 4年後に迫った東京五輪の日本代表メンバー18名を予想してみた。※ 当サイトの管理人が今から3年ほど前の2016年に予想した東京五輪の日本代表メンバー18名はこんな顔ぶれになります。MF邦本など「期待に反して伸び悩んでいる。」という選手も何人かいます。未来を予想するのはなかなか難しい・・・。
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