■ J1の第12節J1の第12節。6勝1敗4分けで勝ち点「22」。4位の川崎フロンターレはホームの等々力陸上競技場で名古屋グランパスと対戦した。開幕から4試合勝ちなしと出遅れた川崎Fだったが7節から5連勝中。一気に浮上して来た。一方の名古屋は7勝2敗2分けで勝ち点「23」。2位と好位置に付けている。首位のFC東京との差は「4」となる。川崎Fと名古屋の勝ち点差は「1」のみ。注目の上位対決となった。
ホームの川崎Fは「4-2-3-1」。GKチョン・ソンリョン。DF馬渡、ジェジエウ、谷口彰、登里。MF大島僚、田中碧、阿部浩、中村憲、長谷川竜也。FW知念。売り出し中の若手のMF田中碧はWボランチの一角でスタメン出場。MF中村憲がトップ下に戻って来た。FW小林悠とMF家長は欠場。FWレアンドロ・ダミアンとMF齋藤学はベンチスタート。大卒2年目で出場機会を増やしているMF脇坂もベンチスタートになった。
対するアウェイの名古屋は「4-2-2-2」。GKランゲラック。DF宮原、中谷、丸山、吉田豊。MF米本、ジョアン・シミッチ、ガブリエル・シャビエル、マテウス。FW長谷川アーリアジャスール、ジョー。エースのFWジョーは11試合で5ゴールを挙げている。11節の浦和戦(H)で見事なシュートを決めたMFマテウスはこの日も左サイドハーフでスタメン出場。MF和泉、MF相馬、FW前田直などがベンチスタートになった。
■ 上位対決は1対1のドローどちらもJ1屈指の攻撃力を誇るチームになる。ACLの関係で金曜開催になったにも関わらず、24,821人という大観衆で埋まった注目の大一番はほぼ互角の展開になった。0対0のままでハーフタイムに突入しそうな流れだったが前半45分に後方からのロングキックをFWジョーが競り勝ってMFマテウスにパスを出すと胸でのコントロールからダイレクトでボレーシュートを決めてアウェイの名古屋が先制に成功する。
後半10分に川崎FはMF田中碧を下げてFWレアンドロ・ダミアンを投入。7試合で3ゴールを挙げている元ブラジル代表のストライカーを投入して攻撃的な布陣に変更すると後半24分に同じように後方からのロングボールをFWレアンドロ・ダミアンが上手く繋いでMF長谷川竜也がボールを受けると右サイドを走ったFWレアンドロ・ダミアンにパス。FWレアンドロ・ダミアンがニアサイドを打ち破って同点に追いついた。
追いつかれた名古屋は後半39分にFW長谷川アーリアジャスールに代えてMF前田直を投入。終盤になると川崎FのFWレアンドロ・ダミアンが怪我をしてほぼ動けなくなったこともあって終盤は数的優位に近い状況になった名古屋が押し込んだ。後半48分と後半49分に連続してMF前田直にチャンスシーンが訪れたが決められず。上位対決は1対1の引き分けに終わった。川崎Fの連勝は「5」でストップした。
■ 元ブラジル代表のFWレアンドロ・ダミアンが大仕事川崎Fと名古屋はJリーグでは1・2を争うほどの攻撃サッカーを展開するチームである。この2チームの対戦なので「どちらが主導権を握る展開になるのか?」、「どちらのボール回しが優れているのか?」は興味の対象になるがほぼ互角の展開になった。シュート数は川崎Fが8本、名古屋は7本。決定機の数も同じくらいだった。試合前の時点から「好ゲームになるのは必至」と言えたが期待通りの熱戦になったと言える。
過密日程の影響で怪我人が多く発生している川崎Fは前半終了間際にMFマテウスにゴラッソを決められて先制ゴールを許したが途中出場した元ブラジル代表のFWレアンドロ・ダミアンが仕事をした。終盤に足を痛めてほぼ動けなくなかったが交代枠を使い切っていたこともあってピッチに戻って来た。プレーを続けることで怪我が悪化する可能性があるので賛否両論あるとは思うが勝利への執念を感じさせた。
同点ゴールの場面は自分で起点を作って自ら仕留めた。ニアサイドを打ち破ったが「GKランゲラックであれば止められたのでは?」と思うシュートだった。名古屋にとっては悔やまれる失点の仕方になった。今シーズンの川崎Fは「野戦病院」のような感じになっているがFWレアンドロ・ダミアンでさえ、出場機会は約束されていない。FW知念、MF長谷川竜也、MF田中碧、MF脇坂など若手の台頭が著しい。
■ まだフィットしきれていないMFマテウスだが・・・。名古屋はアウェイということを考えると「十分な結果」と言える。前半45分にMFマテウスが距離のある所から放ったボレーシュートが鮮やかに決まって先制に成功したが、正直なところ、MFマテウスはまだチームにフィットしていない。サブのMF和泉の準備が進んでいたことを考えると、「前半のみで下げられる可能性」は高かったと思うが、やはり、一発の魅力を持った選手である。「個の力」を持っている。
大宮時代のMFマテウスはスピードとテクニックを生かしてサイドを突破するシーンが多かった。大宮はカウンター主体の攻撃になることが多かったので持ち味は出しやすかったがポゼッション型のチームである名古屋だとカウンターの機会は少ない。自分の良さを出し切れておらず、居場所が見つからない状況になっているが、ゴールという結果を出せているとチームメイトやサポーターからの信頼も高まるだろう。
名古屋は11節を終えた時点では20ゴール。J1最多のゴール数を記録しているが、MFマテウス、MF前田直、MF相馬、MF和泉、MF杉森の5人で1つのポジションを争う形になっている。「競争が激しい点」ならびに「出場機会を与えられた選手がしっかりと結果を残している点」が強みになっている。昨シーズンのこの時期は未勝利地獄から抜け出せずに大いに苦しんだが、わずか1年ほどで状況は様変わりした。
・「Jリーグ ブログ村」に登録しています。
・この記事を読んで面白かったと感じたときは「応援のクリック」を宜しくお願いします。m(_ _"m)
応援のクリックをする。
★ 現在の投票数 → 521票
→ 最大で10チームまで投票することができます。
→ 「コメント」のところは何も書かなくてもOKです。(投票可能です。)
クラブ別の人気エントリー・ベスト10 (川崎フロンターレ編)
01位 2017/07/23 【Jリーグ】 54クラブの中で「サポーターが温かいクラブ」というと・・・。 (1位-10位まで)
02位 2013/11/21 「我那覇ドーピング事件」とは何だったのか? (上)
03位 2013/11/23 「我那覇ドーピング事件」とは何だったのか? (下)
04位 2012/10/11 風間八宏監督について考える。 (余談)
05位 2016/09/01 現実味を帯びてきたMF中村憲剛(川崎フロンターレ)の日本代表への復帰
06位 2012/07/20 関塚監督の評価について
07位 2008/03/11 ジュニーニョの日本代表入りに対する思い
08位 2008/04/03 もうフッキのプレーは見たくない。
09位 2018/01/12 【移籍市場】 男を下げるMF齋藤学の移籍 (横浜Fマリノス→川崎フロンターレ?) (前編)
10位 2018/01/12 【移籍市場】 男を下げるMF齋藤学の移籍 (横浜Fマリノス→川崎フロンターレ?) (後編)
00位 2019/05/26 クラブ別エントリー(川崎フロンターレ)
- 関連記事
-