■ 早くも3チームが監督交代を実施J1は12節が終了した。早くも全日程の1/3強を消化したことになるが「注目度ナンバー1」のヴィッセル神戸は7節を終えた時点でリージョ監督が契約解除で退任となった。7試合で3勝3敗1分けというのは必ずしも悪い成績ではないが自ら監督の座を退く決断をした。MFイニエスタ、FWポドルスキ、FWダビド・ビジャの「VIPトリオ」を中心としたスター軍団は上位候補に挙げられていたが電撃的な監督交代となった。
昨今のJリーグはスペイン出身の監督が多くなっているが開幕から低迷したサガン鳥栖のカレーラス監督も5月5日(日)に退任することが発表された。9節の湘南戦(H)までカレーラス監督が指揮を執ったが9試合で1勝7敗1分け。わずか1得点のみ。批判の声は高まっていた。開幕から低調な内容の試合が続いており、かつ、結果も出ていなかったことを考えると「鳥栖のフロントはかなり我慢をした。」と言えるだろう。
さらに5月12日(日)には清水エスパルスのヤン・ヨンソン監督の退任が発表された。昨シーズンは8位とチームを躍進させたが11節を終えた時点で2勝7敗2分けの17位。16位のG大阪とは同じ勝ち点になるが自動降格圏に位置した。10節の鹿島戦(A)は3失点、11節の川崎F戦(H)は4失点。11試合で26失点というのはリーグワーストの数字になる。清水も開幕前は上位候補に挙げられていたのでまさかの低迷と言える。
■ 監督交代で流れはさらに悪くなった。現時点で監督交代を実施したのは3チームとなる。シーズン途中での監督交代の回数はJ1だと年間で4回~6回ほど。例年と比べるとやや速いペースと言えるだろう。鳥栖は昨シーズンもシーズン途中に監督に就任した金明輝監督になって2試合目となるG大阪戦(H)で3対1の勝利。4節以来の勝利を手にした。9試合でわずか1得点だった攻撃陣はこの試合だけで3得点をマーク。監督交代によって雰囲気は変わった。
監督交代というのは起爆剤になることが多い。「劇薬」とも言われるが、監督が交代した後、苦しんでいるのは神戸になる。8節の浦和戦(A)から吉田孝行監督がチームを指揮しているがJ1のリーグ戦は5連敗中。直近の12節の横浜FM戦(A)も1対4で大敗した。ルヴァン杯も4節のC大阪戦(A)、5節の大分戦(A)、6節の名古屋戦(H)はいずれも敗戦。結局、吉田孝行監督になってから公式戦は8連敗となる。
リージョ監督のラストゲームとなった7節の広島戦(H)を含めると、現在のところ、公式戦は9連敗中。公式戦で最後に勝利したのはルヴァン杯の3節の大分戦(H)となる。頼みのMFイニエスタは怪我がち。12節の横浜FM戦(A)はスタンド観戦だった。過去を振り返ってみても大物外国人助っ人を獲得したチームは高確率で低迷しているが、MFイニエスタ・FWポドルスキ・FWダビド・ビジャの神戸も結果を出せずにいる。
■ 難しい立場の吉田孝行監督これだけ連敗が続いているので、当然のように、上位陣との差は大きく広がっている。現状は残留争いに巻き込まれている。当分の間は「残留争いから抜け出すこと」を目標に戦わざるえないが、開幕前の期待値や注目度が高かったチームがスパッと気持ちを切り替えるのは簡単なことではない。開幕前に低評価されていたチームの方がネガティブなことになっている現状を受け入れやすいのは確かである。
公式戦での連敗が続いているので吉田孝行監督に対する批判の声は大きいが気の毒に感じるところは多い。扱いの難しいスーパースターは1人いるだけでも監督は大変だと思うが3人いると苦労は3倍以上になる。スタイルに関しても「いる選手に合わせたスタイル」や「勝ち点を得やすいスタイル」を採用することは認められていない。上層部から指示された「バルサ・スタイル」を継続せざる得ない。
今後の対戦カードを見ると13節が湘南戦(H)、14節が磐田戦(A)、15節がFC東京戦(A)、16節が大分戦(H)、17節が名古屋戦(H)になる。15節・16節・17節は上位争いをしているチームとの3連戦になるので、13節の湘南戦(H)ならびに14節の磐田戦(A)は極めて重要になってくる。特にホーム戦であることを考えると次の湘南戦(H)は「Must winの試合」になる。勝たないと大変なことになる試合である。
監督交代を求める声は高まりつつあるが「今シーズンに入ってからすでに1度、監督交代を実施していること」を考えると簡単には監督交代を決断することはできない。裕福なクラブである神戸と言えども無限にお金があるわけではない。そして、戦略家と言われたリージョ監督でもダメで、クラブをよく知っている吉田孝行監督でもダメとなるが、「いったいどんな監督ならば大丈夫なのか?」という気持ちになる。
「世界的なスターがいても、たくさんのお金があっても思うような成績を出せない。」というのはJリーグっぽい話になるが、「フロントがどこまで我慢できるのか?」は興味深い。13節の湘南戦(H)で勝利出来れば少し落ち着くことが出来るが、ここでも敗れるようだと大変である。走るサッカーの湘南とのスタイル的な相性はあまり良くないと思うがガムシャラに勝利を目指してプレーしないといけない状況である。
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