■ 前評判はあまり高くなかったが・・・。開幕前の評価は必ずしも高くなかったが2節から8試合負けなしと突っ走った。10節の山口戦(H)で敗れて無敗記録が「8」でストップしたが11節から3連勝。首位に再浮上した。全日程のちょうど1/3を終えた時点では8勝2敗4分けで勝ち点「28」。J2の首位に立っている。2位以下との差はわずかなので全く油断はできないが申し分ない前半戦になった。2015年以来のJ1復帰に向けてこれから大事な中盤戦に突入する。
14試合で18得点/9失点。攻守に安定した戦いを続けている。際立つのは失点の少なさになる。14試合で9失点というのはJ2では水戸の5失点、柏の7失点に次いで3番目に少ない数字になる。DF栗山が今シーズンも守備の要として活躍中。大卒2年目のDF熊本は右ストッパーの位置で起用されているが攻撃面での貢献度も高い。リオ五輪代表のGK櫛引はビッグセーブを連発。J2屈指のキーパーと言えるだろう。
攻撃はセットプレーが大きな武器になっている。右WBのMF三鬼の精度の高いキックから多くのチャンスが生まれている。MF三鬼は加入2年目になるが中心として輝きを放っている。攻撃陣は能力の高い選手が多いので競争は激しいが大卒ルーキーのMF坂元の活躍はサプライズと言える。2節からスタメンで起用されるようになったが繊細な技術と豊富なアイディアを駆使して攻撃の中心におさまっている。
「攻撃のバリエーションが乏しい。」というのは近年の山形の問題点の1つだったがMF坂元がボールを持ったときはアクセントを加えることが出来るので攻撃の幅が広がった。FWジェフェルソン・バイアーノとFW阪野は併用という形になっており、シャドーの位置はMF坂元、MF大槻周、MF井出、MF南などタイプの異なる優秀な選手をたくさん抱えている。木山監督の選手起用も重要になっていくだろう。
■ どちらかというと手薄なのは守備的なポジション1/3を終えた時点で首位に立っているので、当然、目標となるのは「J1復帰」である。レギュレーション変更によってプレーオフを勝ち上がってJ1に昇格するのはかなり難しくなったことを考えると何としてでも自動昇格を果たしたい。2016年は14位、2017年は11位、2018年は12位なので、J2に降格してからは3年連続で2桁順位に沈んでいたが、ようやく巡って来たJ1復帰のチャンスである。是が非でも生かしたい。
攻撃も守備も十分な結果を残しているので、今夏、大きな動きを見せることは考えにくいが、せっかくのチャンスなので夏の移籍市場を有効に活用したい。先のとおり、攻撃陣はいろいろなタイプの選手をそろえており、かつ、それぞれの選手が出場機会を与えられたときに結果を残しているので焦って補強をする必要性は全くない。FWジェフェルソン・バイアーノは4ゴール、MF大槻周は3ゴールを挙げている。
最優先補強ポイントは、やはり、守備的なポジションになるだろう。13節の千葉戦(H)で相手と接触をして「左上顎骨骨折」と診断されたDF栗山は14節の徳島戦(A)はスタメンフル出場。大きな怪我につながらなかったのは良かったがDF坂井とDF加賀はいずれも膝の怪我で離脱中。どちらも復帰時期は7月中と考えられる。今現在の話になるが守備的なポジションに怪我人が多く発生する苦しい状況になっている。
■ 充実しているWBのポジションもちろん、DF田村友がいて、DF柳がいて、パリ五輪で期待の高いDF半田も控えているが、これ以上、怪我人が出るとやり繰りをするのは難しくなる。DF栗山、DF熊本、DF松本怜の3バックの安定感が今シーズンの山形を支えているが、「計算できる守備的なポジションの選手を今夏に加える。」というのは1つの方法になる。高さのあるCBやスピードのあるCBを獲得できるとスタメンの3人にも刺激になるだろう。
WBは右はMF三鬼、左はMF山田拓が起用されている。若手のMFホドルフォもポテンシャルの高い選手なのでMF山田拓に代わって左WBでプレーしたときはまずまずの存在感を発揮している。当然、MF山田拓は右でもプレー可能。DF柳やDF半田やDF加賀は右WB、FW北川柊は左WBでプレーできることを考えるとWBの補強は必要ないと言える。左右のWBは今シーズンの山形の強みになっている。
攻撃陣は、先のとおり、充実した顔ぶれになるが、夏の移籍市場で即効性のある補強ができるのは攻撃的なポジションになる。FW阪野のゴールが2節から止まっていることを考えるとCF系の選手の補強に動くことは考えられる。これだけの成績を残しているので今夏に派手な動きを見せることはほぼあり得ないがJ1復帰に向けて最大のチャンスを迎えていることを考えると何かしらのアクションがあってもおかしくない。
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