■ 中学生の頃から特大級の注目と期待を集めた。中学生時代から特大級の注目と期待を集める天才アタッカーだったMF宇佐美は昨夏に行われたW杯のメンバーに選出されて3戦目のポーランド戦ではスタメン出場を果たした。恩師である西野監督は教え子のMF宇佐美に期待を寄せてW杯メンバーに選んだがさしたる活躍は出来なかった。国際Aマッチは27試合で3ゴールのみ。2016年6月3日のブルガリア戦(H)を最後に国際Aマッチではゴールから遠ざかっている。
2011年の途中にG大阪からバイエルンに移籍したがメガクラブではほとんど出場のチャンスがなかった。ホッフェンハイムでもインパクトは残せずに2013年の途中にG大阪に復帰するとJ2で18試合に出場して19ゴールを記録。スペシャルな存在になってJ1復帰に大きく貢献した。2014年は怪我の影響で開幕から出遅れたが26試合で10ゴールを記録。G大阪の三冠に大きく貢献して初のベストイレブンに選出された。
2015年はキャリア最高のシーズンになった。開幕からゴールを量産して34試合で19ゴールを記録。ハリルホジッチ監督に評価されてフル代表デビューも果たした。「MF宇佐美がついに覚醒した。」と騒がれた。2年連続でベストイレブンに選出されて2016年の夏にドイツに再チャレンジしたがアウグスブルクでは活躍できず。デュッセルドルフではチームの1部復帰に貢献したが今シーズンはインパクトを残せずにいる。
■ 守備で頑張ると攻撃的な良さを出せなくなる。「天才少年」というイメージの強いMF宇佐美は中学生の頃から「将来の日本代表のエース」と大きな期待を受けていたが伸び悩んだ。もちろん、Jリーグで2度もベストイレブンに選出されており、2度もJ1で2桁ゴールを記録しており、W杯と五輪にも出場している。実績がないわけではないが、中学年代ならびに高校年代に抱かせた期待値を考えるとかなり物足りないサッカー人生になっているのは否定できない。
圧倒的な技術を持っており、シュートテクニックもある。スピードもあって、スルーパスを出すセンスもあるので、MF宇佐美の攻撃的な資質を疑問視する人はほぼいないと思うが、やはり、運動量の少なさや守備意識の低さがネックになる。この点は少年時代から「MF宇佐美の大きな課題」と言われていた。当然、当時のMF宇佐美と比べるとはるかに運動量は増えており、守備力もアップしているが、十分ではない。
「当たり前に守備のタスクをこなせる。」というレベルではないので監督に守備で頑張ることを求められるとそちらの方のエネルギーと労力を使わざる得ないので攻撃的な良さが出にくくなるのは致命的だった。アスリート能力の高い選手なので守備に神経を注いで、90分間、集中してプレーを続けたら与えられたタスクはこなせると思うが求められるのは「それにプラスして攻撃的な良さを発揮すること」である。
「守備の部分でのタスクを十分にこなせないと出番が得られない。」というのは間違いないが、「守備のタスクをこなしつつ、攻撃的な良さを発揮できないと守備機会は得られない。」という方が表現としては正しい。ピッチ上で攻撃的な部分で違いを生み出すことが出来ないと自然とMF宇佐美の出番は減っていく。攻撃で良さを出せない守備が得意とは言えないMF宇佐美を使うよりも他の選手を使った方が安全である。
■ G大阪に戻るのは最善の選択なのか?個人的な話をすると中学生や高校生の頃から何度もMF宇佐美が出場する試合を観戦するほど期待を寄せていた選手なのでプロ入り後のMF宇佐美についてはかなり歯がゆい思いをしているが今夏のG大阪への復帰が噂されている。本人はG大阪への復帰を希望しており、G大阪もMF宇佐美が古巣への復帰を望むのであれば本格的に獲得に乗り出すのは間違いない。G大阪への復帰に向けて障害となるものは少ない。
「相思相愛」と言えるがこのタイミングでのG大阪への復帰がサッカー選手としてのMF宇佐美にプラスになるのか?というとやや疑問である。もちろん、海外サッカーに向いている選手と向いていない選手がいるのでドイツで思うような活躍ができないのであればドイツや海外にこだわる必要は全くないと思う。現時点のMF宇佐美が「日本サッカー界の顔」というわけでもないので欧州にしがみつく必要性は全くない。
子供も大きくなってきたので「家族全員で日本で生活したい。」という気持ちもあると思うが、これから、もう一度、代表に復帰して活躍することを望むのであれば簡単ではない環境に身を置いた方が自身のためになると思う。G大阪はビッグクラブなのでお膳立てをしてくれる選手が周りにはたくさんいる。G大阪に復帰したら高確率で活躍できるとは思うが、自身の課題が解決されないと代表入りは見えてこない。
過去を振り返ってみるとMF宇佐美は移籍先選びで失敗するケースが多かった。いつの間にか、27才になったが、まだサッカー選手としては中堅である。カタールW杯までの4年間がピークの時期になることを考えるとG大阪以外のJリーグのクラブでプレーした方がMF宇佐美のためになるのでは?と個人的には考える。大きな野心がなくなったのであれば安定志向でG大阪を選ぶのがベターな選択だと思うが・・・。
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