■ 7試合ノーゴールと苦しんだ鹿児島ユナイテッドだが・・・。昇格組の鹿児島は開幕戦で徳島に4対3で勝利。打ち合いを制してJ2初勝利を手にしたが、その後、長いトンネルに入った。2節から8試合勝ちなし。3節から7試合ノーゴールと泥沼にハマったが10節のFC琉球戦(H)で劇的な勝利を飾ると流れは一変。直近の4試合は3勝1分けと勝ち点を積み上げている。中でもインパクトが大きかったのは12節の柏戦(H)になる。たくさんのサポーターが集まった中、逆転で勝利した。
7試合ノーゴールの時期もチャンスは作れていた。「1つゴールが生まれたら・・・。」、「1勝することができたら・・・。」という感じだったが、1ゴールならびに1勝で大きく変わった。開幕直後に獲得したMFニウドがボランチの主力に定着して、MF酒本、MF五領、MF牛之濱が2列目に定着。システムも「4-2-3-1」がハマってチームは落ち着いた。選手起用の面で試行錯誤を繰り返したがようやく答えが見つかった。
千葉は3勝5敗5分けで勝ち点「14」。今シーズンも下位に低迷している。開幕4試合を終えた時点で0勝2敗2分け。エスナイデル監督を解任して江尻監督になってからは9試合で3勝3敗3分け。まずまずの戦いを見せているが上位陣との差は広がって来た。当面は「昇格争いの行方」ではなくて「残留争いの行方」を気にしながら戦わざる得ない。2位の水戸との差は「12」なので簡単には逆転できない差が付いている。
■ 4チームが3勝7敗3分けで勝ち点「12」オフに主力の流出が続いた栃木SCは「降格候補の筆頭」と言われていたが3勝6敗4分けで勝ち点「13」。苦しい戦いが続いている。13試合で11得点なのでなかなか点が取れない。一方、13試合で17失点というのは守備的なポジションはJリーグで実績のある選手が少ないことを考えると「まずまず頑張っている。」と言える。新・守護神で元韓国代表のGKユ・ヒョンのビッグセーブに助けられるシーンは多い。
19位の山口、20位の福岡、21位の愛媛FC、22位のFC岐阜はいずれも3勝7敗3分けで勝ち点「12」となる。2018年は8位と躍進した山口はJ1昇格を目指すシーズンだったが大きく出遅れた。攻撃的なサッカーを志向するチームなのである程度の失点は仕方がないが13試合で24失点というのはさすがに多すぎる。24失点というのはJ2の22クラブの中で断トツに多い数字になる。失点の多さが足を引っ張っている。
ウズベキスタン代表のDFドストンを獲得して、「大学ナンバー1のCB」と評価されていたDF菊池流を獲得するなどCBのグレードアップを図ったがここまでは結果につながっていない。キーパーを含めた守備的なポジションの選手の軽率なミスから失点するケースが多くなっているのも気になるところである。13試合で18得点というのは上から3番目の数字になる。点は取れているので守備陣の頑張りが必要である。
■ 新体制で新しいスタートを切ったアビスパ福岡20位の福岡はイタリア出身のペッキア監督を招聘。新体制になってどう変わるのか?に注目が集まったが13試合で11得点のみ。得点力不足に苦しんでいる。開幕直後にC大阪から加入したFWヤン・ドンヒョンは10試合で4ゴール。まずまずの働きを見せているが他に複数ゴールを記録しているのは2ゴールのMF松田力のみ。新戦力でコロンビア出身のMFミコルタも1ゴールのみ。十分な活躍は出来ていない。
気の毒だったのはレベスタが今秋に行われるラグビーのW杯のために改装工事を行っている最中で開幕から使用できない状態が続いている点になる。すぐ近くにある博多の森陸上競技場を使用しているが「芝の問題でボールが走りにくい。」と言われている。ペッキア監督を招聘してパスをつなぐサッカーに取り組もうとしていた福岡にとって「ホーム戦で思うようにボールが走らない。」というのは想定外の誤算だった。
愛媛FCは開幕4試合は2勝1敗1分け。いいスタートを切ったが、その後、なかなか勝利を手にすることが出来ない。ここ9試合は1勝6敗2分けとなる。13試合で10得点なので今シーズンも得点力不足に苦しんでいる。13節の鹿児島戦はホームでまさかの0対3の大敗。自動降格圏となる21位に転落した。五輪代表入りを目指すMF神谷はここまで2ゴール。10番としてチームを助ける働きを見せないといけないだろう。
■ 「どこがJ3に落ちてもおかしくない。」最下位はFC岐阜になる。こちらも開幕4試合は2勝1敗1分けとまずまずのスタートを切ったが、その後、なかなか勝利を手にすることが出来ずにいる。4節から8試合勝ちなし。12節のFC琉球戦(H)でようやく3勝目を手に入れたがなかなか勝ち点を伸ばせない。オフにたくさんの有力選手を補強して期待値は高まっていたがまたしても残留争いに巻き込まれている。サポーターの期待を大きく裏切る戦いになっている。
ただ、怪我もあって出遅れていたFW前田遼がここ2試合で3ゴール。途中出場がほとんどになるが流石のプレーを見せるようになった点はポジティブに考えられる。チャンスメイクの出来る選手はいるので最前線でゴールに直結する仕事が出来るFW前田遼のコンディションが上がって、常時、スタメンでプレーできるようになると得点力は自然とアップするだろう。37才になったが嗅覚は失われていなかった。
現状は「16位以下の鹿児島・千葉・栃木SC・山口・福岡・愛媛FC・FC岐阜の7チームが残留争いの中心になっている。」と言えるが、すでに触れた通り、今シーズンは稀に見る大混戦となっている。9位の長崎と最下位のFC岐阜の差はわずか「6」。どのチームも連勝できれば一気に順位を上げることが出来る。千葉や福岡などが下位に低迷しているが「どこがJ3に落ちてもおかしくない。」と言えるほどの混戦模様である。
・2019/05/15 【J2】 2019年の序盤戦の振り返りと今後の展望 (自動昇格争い編)
・2019/05/15 【J2】 2019年の序盤戦の振り返りと今後の展望 (プレーオフ争い編)
・2019/05/15 【J2】 2019年の序盤戦の振り返りと今後の展望 (残留争い編)
★ 現在の投票数 → 61票
→ 最大で12チームまで投票することができます。
→ 「コメント」のところは何も書かなくてもOKです。(投票可能です。)
関連エントリー
2019/01/07 【J1】 順位予想バトル 2019年版 受付終了 (参加者→392名)
2019/01/06 【J2】 順位予想バトル 2019年版 受付終了 (参加者→164名)
2019/02/07 【J2】 オフの補強の最終評価ランキング (15位-22位) (2018年-2019年オフ)
2019/02/07 【J2】 オフの補強の最終評価ランキング (08位-14位) (2018年-2019年オフ)
2019/02/08 【J2】 オフの補強の最終評価ランキング (01位-07位) (2018年-2019年オフ)
2019/05/15 【J2】 2019年シーズンの記事一覧 (まとめ)
- 関連記事
-