■ J2の第12節J2の第12節。5勝3敗3分けで勝ち点「18」。6位とプレーオフ圏内に位置するツエーゲン金沢はホームの石川県西部緑地公園陸上競技場でアビスパ福岡と対戦した。柳下監督になって3年目の金沢は前評判はそれほど高くなかったが好スタートを切った。11試合で17ゴールを奪っているがこれは昇格組のFC琉球と並んでJ2で最多タイとなる。一方の福岡は3勝6敗2分けで勝ち点「11」。18位と下位に低迷している。
ホームの金沢は「4-2-2-2」。GK白井。DF長谷川巧、廣井、山本義、毛利。MF大橋、藤村、清原、大石竜。FW杉浦恭、クルーニー。3ゴールを挙げている東京世代のFW小松蓮はこの日もベンチスタートになった。コスタリカ出身のFWクルーニーは10試合で3ゴールを挙げている。11節の山口戦(A)でダメ押しのゴールを決めた大卒ルーキーのMF大石竜は5試合連続スタメン。左SHの定位置を確保しつつある。
対するアウェイの福岡は「4-2-3-1」。GKセランテス。DF實藤、ウォン・ドゥジェ、篠原、三國ケネディエブス。MF城後、鈴木惇、松田力、木戸、田邉草。FWヤン・ドンヒョン。左SBのレギュラーのDF輪湖が出場停止。ボランチが本職となるMF喜田陽、福岡U-18出身のDF桑原といういずれも18才の高卒1年目の選手をスタメンに抜擢することも考えられたがCBのDF三國ケネディエブスを左SBの位置で起用して来た。
■ 「令和になって最初の試合」は1対1のドローこの試合は5月3日(金)に行われたが「令和になって最初に行われるJリーグの試合の1つ」だった。14時キックオフとなる浦和 vs 磐田、広島 vs 横浜FM、金沢 vs 福岡の3試合の中から「令和になって最初のゴール」が生まれる可能性が高かったので大きな注目が集まったが前半21分に金沢がCK獲得するとMF藤村のアシストからFW杉浦恭がヘディングシュートを決めて「令和になって最初のゴール」を記録した。
FW杉浦恭の名前はJリーグの歴史に永遠に残ることになった。金沢は先制した直後に左SBのDF毛利が交代。DF沼田が投入された。怪我による交代だと思われるが前半のうちに1枚のカードを切ることになった。1対0で迎えた後半開始から福岡は右SBのDF實藤を下げてMFミコルタを投入。新加入でコロンビア出身のMFミコルタを投入するが後半8分にDF三國ケネディエブスが2枚目のイエローカードを受けて退場となる。
その後は金沢が立て続けにチャンスを作ったがGKセランテスの活躍もあって追加点を奪えない。すると、後半40分に途中出場したMF前川が出した裏へのパスをカットしようとしたDF沼田が痛恨のトラップミス。後ろに流れたボールをMFミコルタが落ち着いて決めて1対1の同点に追いついた。MFミコルタはJリーグ初ゴールとなった。「令和になってからJ2で最初の試合」だったが1対1の引き分けに終わった。
■ 歴史に名前を残したFW杉浦恭注目された「令和になって最初のゴール」を決めたのはFW杉浦恭だった。CKからヘディングシュートを決めたが近くにいたDF三國ケネディエブスのマークが甘かった。守備の時はゾーンなので「FW杉浦恭のマーク役だった。」というわけではないが近くにいたFW杉浦恭がドフリーだったことを考えると宜しくない対応だった。高さでは圧倒しているが隙を作ってしまった。集中力が切れていたと言われても仕方がない。
FW杉浦恭は「令和になって最初にゴールを決めた選手」として今後は繰り返しメディア等で紹介されることになると思うがゴールシーン以外にもたくさんの決定機に絡んだ。前半5分と前半37分には惜しいシュートを放っており、後半20分にはキーパーと1対1に近い決定機を迎えた。「これだけたくさんチャンスを迎えたので1ゴールでは満足できない試合」と言える。チャンスを逃すシーンも目に付いた。
数的優位の中、1点リードを守り切れずに追いつかれた金沢は勿体ない試合になった。きっちりと勝ち点「3」を獲得しないといけない流れだった。金沢のシュートは10本で、福岡のシュートは5本だったが、決定機の数も金沢の方がはるかに多かった。この日に行われたJ2の試合はこの試合のみ。勝ち点「3」を獲得できれば2位まで浮上することが出来たことを考えると悔いの残る試合になってしまった。
■ DF三國ケネディエブスの左SB起用は無謀福岡は相手のミスを突いて何とか1対1の同点に追いつくことが出来た。試合展開を考えると「引き分けで勝ち点を獲得できたのはラッキーだった。」と言える。MF前川のパスは相手にとっていやらしいパスにはならなくてDF沼田にとっては「簡単に処理できるパス」になったが余裕をもって対応できるパスになったことが逆に金沢にはマイナスに作用した。途中出場したDF沼田の致命的なミスと言える。
福岡は難しい展開になったが左SBで起用された高卒1年目のDF三國ケネディエブスにとっては辛い試合になった。不慣れなポジションである左SBで起用されたので気の毒な面はあるが失点シーンの対応はいただけない。後半8分の2枚目のイエローカード(退場)を受けた場面は相手のスピードに対応できなかった。アジリティの高い選手ではないことを考えると「SBでの起用はやや無謀だった。」と言える。
勝ち点「0」で終わる可能性が高い展開だったがGKセランテスとMFミコルタに救われて勝ち点「1」を持って帰ることが出来た。嬉しいJリーグ初ゴールを決めたMFミコルタは相手のミスを見逃さなかった。これまでのプレーを見る限りは「ストライカー系の選手ではなくてサイドアタッカー系の選手」である。どういう特徴を持った選手なのか?についてチームメイトにも十分には伝わっていないように思うが大仕事をした。
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