■ J1の第5節J1の第5節。2勝1敗1分けとまずまずのスタートを切った横浜Fマリノスはホームの日産スタジアムでサガン鳥栖と対戦した。開幕2連勝した後、3節の神奈川ダービーは終盤に追いついてドロー。4節はアウェイで大分に敗れて初黒星となった。一方の鳥栖は開幕から3連敗スタートだったが4節の磐田戦(H)は期待の新加入のMFクエンカが後半47分に決勝ゴールを奪って劇的な形で初勝利を手にした。
ホームの横浜FMは「4-1-2-3」。GK朴一圭。DF松原健、チアゴ・マルチンス、畠中、広瀬陸。MF喜田拓、三好、天野純。FW仲川、FWエジガル・ジュニオ、マルコス・ジュニオール。GK飯倉はベンチスタート。2018年のFC琉球のJ3優勝に大きく貢献したGK朴一圭がJ1初スタメンとなった。3月末の2連戦の日本代表に選出されたDF畠中はスタメン出場。DF高野が長期離脱となった左SBはDF広瀬陸が起用された。
対するアウェイの鳥栖は「4-2-2-2」。GK大久保。DF原輝綺、藤田優、ブルシッチ、三丸。MF高橋秀、福田晃、高橋義、原川。FW金崎、豊田。怪我のFWフェルナンド・トーレスは欠場。FW豊田がスタメンで起用された。J1では94ゴールを記録しており、大台の100ゴールまであと「6」に迫っている。バルセロナでプレーした経験のあるMFクエンカはベンチスタート。高校3年生のMF松岡大もベンチスタートになった。
■ どちらもゴールは奪えずにドロー。試合は大方の予想どおりでホームの横浜FMが攻め込む展開になった。前半14分には新戦力のFWマルコス・ジュニオールがシュートを放ったがGK大久保が何とかキャッチしてゴールとはならず。守る時間が長くなった鳥栖はなかなかシュートチャンスを作れなかったがFW豊田とFW金崎の2トップは守備面で貢献した。前半は横浜FMが試合を優位に進めたが決定機はほとんど作れず。0対0で終了した。
迎えた後半18分にFW仲川にアクシデントが発生。五輪代表の遠征から戻ってきたばかりのFW遠藤渓が投入されると横浜FMに勢いが出てくる。後半27分にMF三好、後半28分にDF松原健、後半29分にFW遠藤渓が立て続けに決定機を迎えたが最も大きなチャンスだったDF松原健のシュートはクロスバーに直撃。横浜FMにとっては「この試合における最大のチャンス」をゴールに結びつけることはできなかった。
なかなか攻撃の糸口を見つけられない鳥栖だったが後半34分にDF三丸のクロスからゴール前に飛び出していったMF高橋義に決定機が訪れたが決められず。横浜FMは後半38分にFWエジガル・ジュニオがミドルシュートを放ったがまたしてもバー直撃でゴールならず。横浜FMは相手の3倍以上となる18本のシュートを放ったがゴールを奪うことはできなかった。試合はスコアレスドロー。ともに勝ち点「1」を獲得した。
■ 「ハイスペックなCB」と言えるDFチアゴ・マルチンス横浜FMは開幕2連勝の後、3試合勝ちなし。序盤の勢いがなくなって来た。踏ん張りどころを迎えているが横浜FMのシュートは18本で、鳥栖のシュートは5本のみ。横浜FMが攻め込む回数は多かった。「決まってもおかしくない場面」はいくつかあったのでこの日は決定力不足に泣かされた。3トップの中央でプレーするFWエジガル・ジュニオはこれまでの試合と比べるとボールに触る回数はやや少なめだった。
下位に低迷する鳥栖が相手のホーム戦なので横浜FMにとって「是が非でも勝ちたい試合」だった。満足できる結果とは言えないが守備陣は今シーズン初となるクリーンシートを達成した。ここまでの4試合で計7失点。昨シーズンと比べても失点数は多かったことを考えるとこのタイミングで「ゼロ」に抑えることが出来たのは自信になるだろう。注目が集まった日本代表のDF畠中も安定したプレーを見せた。
DF畠中とCBコンビを組んだのはブラジル人のDFチアゴ・マルチンスだったがFW豊田ならびにFW金崎にほとんど攻撃的な良さを出させなかった。昨夏に横浜FMに加入したがハイスペックなCBである。185センチと高さがあってフィードも出来るがスピードもある。「高さ・上手さ・速さ」という現代のCBに求められる3つの要素をいずれも高いレベルで有している。まだ24才と年齢に若い点も彼の魅力と言える。
今シーズンも横浜FMは若い選手がチームの中心を担っているがDFチアゴ・マルチンスとDF畠中はともに1995年生まれ。ノビシロの大きい魅力的なCBコンビと言える。攻撃的なサッカーを志向するチームなので相手にカウンターの機会を与える回数は多くなる。数的同数で守らないといけない場面も1試合の中で何度か発生するが抜群の対応力を持つDFチアゴ・マルチンスがいるので安心して見守ることが出来る。
■ 得点力不足は深刻なレベル鳥栖は開幕3連敗の後、2試合負けなし。1勝3敗1分けとなった。こちらは2試合連続でクリーンシート達成となった。5試合でわずか1ゴールのみ。5試合でわずか26本のシュートしか打てていないので得点力不足ならびに攻撃力不足は深刻なレベルではあるがGK大久保を中心とした守備陣の頑張りもあって何とか勝ち点を積み上げている。この日も18本のシュートを打たれてしまったが体を張って無失点に抑えた。
オフに日本代表のGK権田が抜けたので「キーパー」は不安視されていたがここまでGK大久保がよく頑張っている。5試合で7失点というのは攻め込まれる時間帯が長いチームであることを考えるとまずまずである。GK大久保のビッグセーブに救われる場面はたくさんある。守備陣にかかる負担を出来る限り減らすためにはボールを保持して休める時間を作らないといけないが簡単にボールを失う場面が多い。
FWフェルナンド・トーレスが欠場したこともあってFW豊田がスタメンで起用されたが、先のとおり、守備面での貢献度は高かった。相手ボールのときはFW金崎との関係性は良かったが攻撃的な良さはほとんど出せなかった。スペイン流のボールを回すサッカーにチャレンジしている最中だと思うがポゼッションに適した顔ぶれとは言えない。シンプルにFW豊田やFW金崎を活用するサッカーの方が相手は困るだろう。
→ 2019/03/08 【J1】 「面白いサッカー」をしているチームはどこだ? (前編)
→ 2019/03/09 【J1】 「面白いサッカー」をしているチームはどこだ? (後編)
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