サッカーコラム J3 Plus+　

J1・J2・J3・日本代表などを幅広くカバーするサッカーコラムです。基本的には毎日更新しています。よろしくお願いいたします。

最近のエントリー (20記事)

　2023/05/13 【清水×いわきFC】圧巻の9得点！MF中山克広とFWチアゴ・サンタナがハットトリック！
　2023/05/14 【長野×松本山雅】熱い信州ダービーを制した長野。内容面でも相手を圧倒！
　2023/05/14 【J2編】独断と偏見で選んだプロスペクト(若手の有望株)のTOP30 (2023年版) (1位-10位)
　2023/05/14 【柏×横浜FC】「裏・天王山」を制した横浜FC。G大阪を抜いて暫定17位に浮上！
　2023/05/15 【FC今治×愛媛FC】 3度目の伊予決戦はドロー。バチバチしたダービーになる可能性。
　2023/05/15 【浦和×G大阪】 4連敗でついに最下位転落。GK東口順昭も痛恨のミス・・・。
　2023/05/15 【岡山×大宮】キレキレのMF田中雄大。鮮やかなトラップから先制ゴール！
　2023/05/16 【Jリーグ30周年】歴代のベストイレブンを選んでみた。～遠藤保仁・中村俊輔・中村憲剛・闘莉王・中澤佑二など～
　2023/05/16 【J2：25年目】歴代のベストイレブンを選んでみた。～本間幸司・中島裕希・上里一将・小池純輝・アレックスなど～
　2023/05/17 【福岡×鳥栖】痛かったMF長沼洋一の一発レッド。攻め込んだ福岡も決定打を出せず。
　2023/05/18 【千葉×清水】 35歳のMF米倉恒貴が劇的な決勝ゴール！絶好調の清水を撃破！
　2023/05/18 【藤枝×磐田】クラブ史上初のチケット完売も！MF渡邉りょうの退場で流れを失う・・・。
　2023/05/19 【いわきFC×大宮】 21位 vs 22位。裏・天王山を制したのはいわきFC！
　2023/05/22 【G大阪×横浜FM】これで5連敗・・・。ポヤトス監督の解任もやむなしの状況。
　2023/05/23 【U-20W杯：日本×セネガル】キャプテンのMF松木玖生が先制のミドルシュート！白星発進！
　2023/05/23 【札幌×京都】絶好調のMF浅野雄也は8ゴール目。兄のFW浅野拓磨とのW日本代表入りはあるか？
　2023/05/23 【町田×清水】あまりにも劇的な試合！DFチャン・ミンギュが後半51分に決勝弾！
　2023/05/24 【横浜FC×川崎F】ここ4試合で勝ち点「9」。今節は川崎フロンターレも撃破！
　2023/05/24 【湘南×C大阪】 4連敗のベルマーレ。山口智監督の交代を主張する人も増えてきたが・・・。
　2023/05/24 【柏×神戸】「バックパスはゴールを外すのが鉄則」？DF本多勇喜が痛恨のオウンゴール。

　2023/01/07 【J1編】順位予想バトル 2023年版受付は終了しました。 (現在の参加者：195名)・・・31名分 up!!!
　2023/01/08 【J2編】順位予想バトル 2023年版受付は終了しました。 (現在の参加者：149名)・・・25名分 up!!!
　2023/01/09 【J3編】順位予想バトル 2023年版受付は終了しました。 (現在の参加者：63名)・・・18名分 up!!!
　2023/05/24 全エントリーの一覧 (2018年-2023年)

お勧めしたいエントリー (15記事)

【SC相模原×ブラウブリッツ秋田】天才・和田昌士は修行先で復活できるか？ | | |　

■　J3の第6節

J3の第6節。2勝2敗1分けで9位のSC相模原はホームの相模原ギオンスタジアムでブラウブリッツ秋田と対戦した。三浦文丈監督を招聘したSC相模原は中位グループに位置するが5節の熊本戦(A)は0対2から3ゴールを奪って逆転で勝利した。一方の秋田は開幕から4試合勝ちなしだったが5節はホームでC大阪U-23に3対0で大勝。今シーズン初勝利を挙げた。秋田は1勝2敗2分けで勝ち点「5」。12位に付けている。

ホームのSC相模原は「3-4-2-1」。GK浅沼。DF小田島、丹羽竜、梅井。MF稲本、末吉、川上盛、阿部巧、梶山幹、伊藤大。FWジョン・ガブリエル。札幌から加入した元日本代表のMF稲本は移籍後初スタメンとなった。国際Aマッチは82試合に出場して5ゴールを挙げている日本サッカー界のレジェンドである。エースのFWジョン・ガブリエルは5試合で3ゴール。同じく3ゴールのMF上米良はベンチスタートになった。

対するアウェイの秋田は「4-1-2-3」。GK松本。DF夛田、千田、中島大、山田尚。MF小谷、江口、和田昌。FW沖野、林容平、藤沼。3月末に加入が発表されたDF夛田が移籍後初スタメンとなった。これまでは右SBで起用されていたFW沖野が右ウイングの位置でスタメン出場。開幕戦で怪我をして欠場が続いていたFW林容平は開幕戦以来のスタメン出場となった。FW藤沼がチーム最多の3ゴールを挙げている。

■　逃げ切った秋田が2連勝

試合はホームのSC相模原がボールを保持して攻め込む展開になった。秋田は守る時間が長くなったが前半23分にFW林容平のパスを受けたFW沖野がシュート。キーパーがはじいたところを22才のMF和田昌が押し込んでアウェイの秋田が先制に成功する。1点を追うSC相模原は前半37分にDF梅井のロングスローからMF稲本が頭で流したボールを右WBのMF川上盛が頭で合わせて1対1の同点に追いついた。

追いつかれた秋田だったが前半46分に波状攻撃を仕掛けると最後はFW林容平がエリア内でMF稲本もしくはMF梶山幹に倒されてPKを獲得。これをMF和田昌が落ち着いて決めて前半のアディショナルタイムに2対1と勝ち越しに成功する。J1の横浜FMからの期限付き移籍となるMF和田昌はここで2試合で3ゴールとなった。前半はどちらかというと劣勢の展開になった秋田が2対1とリードを奪って折り返した。

迎えた後半開始からSC相模原はMF稲本を下げて大卒ルーキーのMF上米良を投入。いずれも途中出場ながら4試合で3ゴールを挙げているスーパーサブを投入して攻勢をかけると後半22分にはCKからMF上米良が左足でネットを揺らしたがファールの判定で同点ゴールとは認められなかった。2対1で勝利した秋田は2連勝。2勝2敗2分けで勝ち点「8」となった。順位も12位から9位までジャンプアップした。

■　新加入のMF和田昌が2ゴールの大活躍

開幕から4試合勝ちなしと出遅れた秋田だったが2連勝したことで持ち直した。上位陣の背中が見えるところまで順位を上げることができた。この日は新加入のDF夛田をスタメンに抜擢。FW沖野を右ウイングの位置で起用した。さらにはFW林容平もスタメンに復帰するなど少しメンバーをいじってきたがDF夛田は攻守に安定したプレーを見せてチームに貢献。FW沖野とFW林容平はともにゴールに絡んだ。

秋田の新加入選手のほとんどは実績の乏しい選手なので「誰がチームの中心になるのか？」は定まっていない。模索段階と言えるが、不透明な時期に結果を出せるとチーム内での序列は上になる。全ての選手にとって大事な時期と言えるがMF和田昌が2ゴールの活躍でチームを勝利に導いた。5節のC大阪U-23戦(H)でも先制ゴールを挙げているので2試合連続ゴール。5試合で3ゴールと結果を残している。

横浜FMの下部組織出身のMF和田昌はユース時代から注目を集める存在だった。2015年の開幕直前に行われた松本山雅とのPSMでは高校2年生ながら1トップとして先発出場。大きな注目を集めたが、以後、やや伸び悩んだ。横浜FMのトップチームに昇格したものの出場機会には恵まれず。2017年はJ2の山口に期限付き移籍したが目立った活躍は出来なかった。昨オフにJ3の秋田に加入したが好スタートを切った。

ユースの同級生であるMF遠藤渓との差は広がりつつあったがJ3の秋田で結果を出せるとプロサッカー選手としての道は開けていくだろう。学生時代に陸上競技の選手として活躍した父親の和田仁志さんも大学で伸び悩んで「消えた天才」と言われているが息子はまだ22才。J3を経験してからJ1の舞台で活躍している選手も最近は多くなっているので「天才」と言われたMF和田昌の巻き返しに期待したい。

■　移籍後初スタメンとなったMF稲本潤一

敗れたSC相模原は2勝3敗1分け。13位となった。5節の熊本戦(A)は0対2になった後に3ゴールを奪って勝利を手にしたので勢いを持続させたかったが連勝とはならず。立ち上がりから攻め込んだがいい流れの時間帯に相手キーパーの好セーブもあって先制ゴールを奪えなかったのが響いた。期待が集まるFWジョン・ガブリエルはこの日は不発。秋田のDF中島大とDF千田に上手く封じられてしまった。

注目のMF稲本は移籍後初スタメンとなった。前半のみで退いたが同点ゴールの場面はニアサイドでヘディングをしてMF川上盛のゴールをアシスト。移籍後初アシストとなった。45分のプレーにとどまったが安定した組み立てやハードな守備でチームに貢献。出来としてはまずまずだったと言える。ボランチの競争は激しいので「常時スタメン」というのは難しいと思うがベテランの力が必要な時期は必ずやってくるだろう。

MF稲本は2015年～2018年まで札幌でプレーしたが主力として活躍したのは2015年のみ。J2で31試合に出場したが2年目の2016年以降は怪我の影響もあって出場機会は限られた。3年間で16試合の出場にとどまったが、言うまでもなく、経験豊富なボランチである。怪我さえなければSC相模原にとって貴重な戦力になる可能性は高い。移籍後初スタメンだったがまずは元気にプレーできるところをピッチ上で示した。