■ 北東北ダービーJ3の第3節。菊池監督になって3年目の岩手はホームのいわぎんスタジアムでブラウブリッツ秋田と対戦した。岩手は今シーズンもアウェイ2連戦スタートだったので今節が待望のホーム開幕戦となる。1節は讃岐に敗れたが2節はFC東京U-23に1対0で勝利。今シーズン初勝利を挙げた。対戦相手の秋田はここまで0勝1敗1分け。上位候補に挙げられていたがやや出遅れた。このカードは北東北ダービーと言われている。
ホームの岩手は「3-4-2-1」。GK土井。DF木下、福田友、深井脩。MF吉田直、嫁阪、鈴木達、麦倉、梅内、薮内。FW菊池将。東北1部リーグのいわきFCから加入したストライカーのFW菊池将は開幕から3試合連続スタメンとなった。Jリーグ初ゴールを目指す試合になる。2節のFC東京U-23戦(A)で値千金の決勝ゴールを決めたDF深井脩は古巣対決となる。DF深井脩は2017年の秋田のJ3制覇に大きく貢献している。
対するアウェイの秋田は「4-1-2-3」。GK松本。DF沖野、韓浩康、中島大、山田尚。MF垣根、古田、和田昌。FW堀研太、坪井、久富賢。開幕から2試合連続でアンカーの位置で起用されたMF小谷は古巣対決だったが2節の讃岐戦(A)でレッドカードを受けたので出場停止。MF垣根がアンカーの位置で起用された。昨シーズンは盛岡でプレーしたMF藤沼はベンチスタートとなった。こちらも古巣対決となる。
■ 3対1で勝利したグルージャ盛岡雪がちらつく中での試合になったが前半7分に左SBで起用されたDF山田尚の折り返しから右SBのDF沖野がフリーでシュートを放ったが決められず。序盤はやや押し込まれた岩手だったが前半20分にMF梅内のスルーパスを受けた今シーズン初出場のMF鈴木達がゴール前にクロスを入れると新加入のFW菊池将が頭で合わせてホームの岩手が先制に成功する。FW菊池将は嬉しいJリーグ初ゴールとなった。
1対0で迎えた後半はどちらかというと秋田ペースとなる。後半16分にFKからMF山田尚がヘディングシュートを放ったが決められず。後半23分には途中出場したFW藤沼がシュートを放ったが同じく決められなかった。なかなかチャンスを作れなかった岩手だったが後半33分に左WBのMF麦倉のクロスからMF梅内がキーパーの鼻先で合わせて大きな追加点を奪った。MF梅内は今シーズン初ゴールとなった。
2点を追う秋田は後半45分にCKから途中出場したDF千田が落としたボールに反応したFW藤沼が決めて1点差に迫ったが後半48分に高い位置でボールを奪ったMF嫁阪がキーパーとの競り合いを制して独走。最後は誰もいない無人のゴールまでボールを運んでダメ押しの3点目を奪った。3対1で勝利した岩手が北東北ダービーを制した。ホーム開幕戦を飾った岩手は2勝1敗。好スタートを切った。
■ 3試合目にして待望のJリーグ初ゴール岩手はようやくホーム開幕戦を迎えることが出来たが雪が降る中での試合となった。座って試合を観ている観客にとっては過酷なコンディションだったが岩手のサポーターにとっては寒さを忘れるくらいの素晴らしい試合になった。押し込まれた時間帯もあったが3対1の勝利。スコア的にも内容的にも「完勝だった。」と言える。これで2連勝。岩手は混戦模様のJ3のダークホース的な存在になりつつある。
初ゴールを決めたFW菊池将は2018年は東北2部南でプレーした選手になる。2016年に駒澤大からいわきFCに加入して2018年は15試合に出場して22ゴールを記録。地域リーグで結果を残してJリーガーになるチャンスを掴んだ。「苦労人」という言葉が適当なのは?は分からないがJリーガーになれたのは25才のとき。大学を卒業した後は苦労することが多かったと思うが3試合目にして結果を出すことが出来た。
いわきFCというと「とにかくフィジカル」である。クラブが創設されたのは2012年。最近の話になるが地域リーグで活動するクラブの中では、今、最も大きな注目を集めているクラブの1つになる。『日本のフィジカルスタンダードを変える。』という壮大な目標を掲げているがFW菊池将も相当にフィジカルは強い。178センチなのでCFとして背が高いわけではないがフィジカルの強さは大きな武器になっている。
後半48分に試合を決める3点目のゴールを奪ったMF嫁阪の活躍も光った。G大阪から加入して2年目。G大阪時代から「センスのあるレフティ」と評判だったがハードワークも出来る選手になった。特異なサッカーセンスを持った選手がハードワークも出来るようになるとプレーヤーとしての価値は一気に高まる。2点目のゴールをアシストした左WBのMF麦倉の精度の高い左足のキックも今シーズンは目立っている。
■ 致命的なミスが目立つブラウブリッツ秋田秋田も開幕からしばらくの間はホーム戦が開催できない。こちらはアウェイ3連戦スタートになるが3試合で0勝2敗1分け。大きく出遅れてしまった。オフは若手を積極的に獲得したが間瀬監督は獲得した若手を主力に据えている。MF山田尚やMF前山やDF尾本のような経験のある選手ではなくてフレッシュな若手を抜擢しているので秋田に対するイメージはガラッと変わったがここまでは結果が出ていない。
開幕の群馬戦(A)は2対2のドロー。新戦力のFW堀研太やFW藤沼やDF沖野などが積極的なプレーを見せた。可能性を感じさせる戦いぶりだったが2節の讃岐戦(A)と今節の岩手戦(A)は低調。チームとして結果が出ていないので選手たちは疑心暗鬼になっているように感じられる。リスク回避の消極的なプレーが増えているが後ろ向きのマインドになると余計に結果は出にくくなる。負のスパイラルに陥っている。
能力の高い若手が増えたので今のようなサッカーが浸透して結果も付いてくると面白いことになると思うが時間はかかりそうだ。J2昇格を目指しているチームなので「どこまで我慢できるのか?」がポイントの1つになってくるだろう。間瀬監督は昨シーズンの途中に秋田の監督に復帰したが2018年は6勝6敗4分けと今一つ。どちらかというと危うい立場なので「監督交代」を求める声が出てきても不思議はない。
サブには計算できる中堅やベテランがいるので彼らも上手く活用してこの危機を乗り切りたいが4節は待望のホーム開幕戦になる。長野戦(H)になるが悪い流れを食い止めたい。2節の讃岐戦(A)もキーパーや最終ラインの致命的なミスが発生しているので「致命的なミス」は絶対に無くさないといけない。キーパーのGK松本と右SBのDF沖野の2人は危ないミスが多いので特に気を付けないといけないだろう。
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