■ W杯以来の再戦となったコロンビア戦アジア杯で準優勝に終わった日本代表は6月に行われるコパ・アメリカが当面の目標になる。チリ・ウルグアイ・エクアドルと同組になったが3月22日(金)に日産スタジアムでコロンビアと対戦した。2018年のロシアW杯のGLの初戦で対戦したときは2対1で日本が勝利している。コロンビアは名古屋で監督を務めた経験のあるケイロス監督を招聘。長きに渡ってイラン代表を率いていた指揮官が監督に就任した。
日本は「4-2-3-1」。GK東口(G大阪)。DF室屋(FC東京)、冨安(シントトロイデン)、昌子(トゥールーズ)、佐々木翔(広島)。MF柴崎岳(ヘタフェ)、山口蛍(神戸)、堂安(フローニンゲン)、南野(ザルツブルク)、中島翔(アルドゥハイル)。FW鈴木武蔵(札幌)。アジア杯のときに主力としてプレーした選手の多くが招集外。初代表のFW鈴木武蔵がいきなりスタメンで起用された。2018年はJ1で11ゴールを記録した。
ベンチスタートになったのはGK中村航(柏)、GKシュミット・ダニエル(仙台)、DF西大伍(神戸)、DF安西(鹿島)、DF畠中(横浜FM)、DF三浦弦(G大阪)、MF小林祐(ヘーレンフェーン)、MF橋本拳(FC東京)、MF香川(ベシクタシュ)、MF乾(アラベス)、MF宇佐美(アウグスブルク)、FW鎌田(シントトロイデン)の12名。MF香川はW杯以来の代表復帰となった。DF安西、DF畠中、MF橋本拳、FW鎌田は初代表となる。
■ FWファルカオにPKを決められて失点試合の前半はどちらかというと日本ペースになった。2列目トリオを中心に攻撃を仕掛けた。1トップのFW鈴木武蔵は屈強なコロンビアのCBを相手に奮闘。しっかりと前線で起点になるプレーもいくつかあった。前半37分にはMF中島翔のクロスからヘディングシュートを放ったが枠を捉えることは出来なかった。前半の日本は9本のシュートを放ったがコロンビアは3本のみ。ちょうど3倍のシュートを放った。
迎えた後半はコロンビアが主導権を握る展開になった。前半にドリブル突破が目立ったMF中島翔のいるサイドをコロンビアは執拗に突いてきた。後半18分にMF香川の投入の準備をしていた最中にDF冨安のハンドでPKを献上。かなり微妙なジャッジだったが主審は迷うことなくPKを宣告した。FWファルカオのPKはコース自体は甘かったがGK東口は止められず。コロンビアがややラッキーな形で先制に成功する。
直後にMF香川を投入した日本はさらにMF乾やMF小林祐やMF鎌田などを投入。テクニックのある選手をたくさん並べていくつかチャンスを作ったが後半38分のMF中島翔のミドルシュートはバー直撃でゴールとはならず。1対0で逃げ切ったコロンビアがW杯の雪辱を果たした。アジア杯の決勝のカタール戦に続いて敗れた日本は2連敗となった。森保監督になってからは13試合で10勝2敗1分けとなった。
■ 果敢な仕掛けが目立った中島翔哉コロンビアとは2018年のロシアW杯の時以来の対戦となった。日本を相手に連敗は許されないコロンビアは本気度が高かった。欧州やアフリカの国と比較すると南米の国は親善試合でも高確率で本気度は高いが日本にとってはいいレッスンになった。もちろん、この日のコロンビアが100%の状態というわけではないが3か月後に迫ったコパ・アメリカに向けて貴重なトレーニングマッチの1つになったと言える。
PKのジャッジはややアンラッキーだったがいくつかチャンスがありながら前半に先制ゴールを奪えなかったことが響いた。コロンビアのような守備の堅いチームを相手に先制されると厳しくなる。しっかりと守備を固めつつ、鋭いカウンターを繰り出してくるコロンビアは強力なチームだった。昨秋にはホームでウルグアイと対戦して日本が勝利しているがウルグアイ戦とコロンビア戦で得られた収穫はたくさんある。
良かった点を挙げるとMF中島翔になる。アジア杯は怪我のため欠場したが彼がいるのといないのとでは日本の攻撃力は大きく変わってくる。「FW大迫への依存度が高い。」という点が森保監督の問題点の1つに挙げられるが「MF中島翔への依存度も相当に高い。」と言える。アジア杯のときはFW大迫が不在の時にいいサッカーが出来なかったがMF中島翔を欠いた影響も相当に大きかったと考えられる。
もちろん、代役として左SHで起用されたMF原口の貢献度は高かったが、やはり、MF中島翔がいると相手のマークが彼に集中するので周りの選手は楽になる。MF中島翔とMF南野とMF堂安の3人が「新・ビッグ3」と言われているが、替えの利かない選手はFW大迫とMF中島翔の2人である。MF南野やMF堂安と比べてもMF中島翔の方が格は上である。アジア杯で彼がいなかったのはあまりにも痛かった。
■ 注目のMF香川は持ち味を出し切れず。注目のMF香川はベンチスタートになった。0対0の状況でMF香川を投入する予定だったが投入の準備中に失点。森保監督のプランは狂ってしまった。ベルギー戦以来の代表戦になったMF香川への注目度は相当に高かったが大きな見せ場はなかった。初共演となるMF中島翔との連携には可能性を感じたがスペシャルなところは見せられず。次のボリビア戦はスタメンになると思うのでボリビア戦に期待したい。
MF中島翔以外で目立ったのは右SBのDF室屋だった。他の多くの選手と同様で後半になると良さを出しにくい状況になったが前半は右サイドで躍動した。右SBはハリルホジッチ監督が指揮していた時からDF酒井宏の指定席になっているがDF室屋は森保JAPANになってから起用されたときはほとんどの試合で好プレーを見せている。守備でも貢献できるので「右SBの2番手」の地位を固めつつある。
DF昌子も同じくベルギー戦以来の代表戦になった。オフに鹿島からトゥールーズに移籍したがしっかりとポジションを確保している。DF吉田とDF冨安がアジア杯では不動のレギュラーとして活躍したがDF昌子もレギュラーの有力候補である。3人ものレベルの高いCBを擁しているのでCBの競争は本当に面白い。好プレーを続けるDF冨安は外しにくい状況になっていることを考えるとDF吉田のスタメン落ちもあり得る。
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