■ 出遅れた1勝3敗の5チーム山口・徳島・東京V・横浜FC・町田の5チームはいずれも4節を終えた時点で1勝3敗。4試合で勝ち点「3」のみ。やや出遅れた。5チームともに前評判はまずまず高くて「昇格候補の1つ」に挙げられていたが出だしで躓いた。開幕4連勝のFC琉球と柏は勝ち点「12」を稼いでいるので早くも「9差」が付いている。長丁場のJ2のリーグ戦は始まったばかりとは言っても「簡単には逆転できない差がついてしまった。」と言える。
霜田監督になって2年目の山口は開幕前の時点では「オフの補強に成功したクラブの1つ」に挙げられていた。FWオナイウ阿道は抜けたもののFW工藤壮を獲得。DFドストンやMF吉濱やFW田中パウロ淳一やMF佐々木匠など能力の高い選手をたくさん獲得して戦力アップに成功したかに思えたが4試合で計11失点。リーグワーストの失点数となる。リーグ2位の9ゴールを奪っているが守備陣が足を引っている。
ウズベキスタンのフル代表に招集された経験のあるDFドストンに期待が集まったがここまでは低調。もちろん、彼1人だけの責任ではないが失点や大ピンチに絡むケースが多くなっている。FW工藤壮が4節の愛媛FC戦(A)で移籍後初ゴールを記録するなど中盤から前目のポジションのタレントは豊富。最終ラインの頑張りがチーム成績に直結すると考えられるがDFドストンとDF楠本のCBコンビが安定感を欠いている。
■ 得点力不足に苦しむ。徳島も1勝3敗と出遅れた。FWピーター・ウタカとFWバラルが抜けてMF清武やFW河田やFW岸本などが加入。「重要な選手が何人か抜けたが穴を埋める補強は出来た。」というのがオフの徳島の補強に対する一般的な評価だったがしっくり来ない。FWピーター・ウタカのみならず、MF杉本太とMF前川も抜けたので攻撃のアイディアを出せる選手が不足している。MF清武も創造性を持った選手ではない。
同じ1勝3敗の東京Vは得点源になることが期待されたFWネマニャ・コイッチが不発。開幕戦でスタメン出場したが2節以降は出場機会を得られていない。その代わりにFW林陵平が奮闘。4試合で3ゴールと結果を残しているが、やはり、FWネマニャ・コイッチの活躍は上位進出のためには不可欠である。守備の要になることが期待された元日本代表のDF近藤直が怪我のため出遅れたのも痛手だった。
横浜FCは4試合で2ゴールのみ。攻撃陣が低調である。FWイバとMFレアンドロ・ドミンゲスは4試合でゴールなし。もともとスロースターターではあるがFWイバの調子が上がらないのは気がかりである。ゴールを決めたのはFW戸島とMF松浦の2人だけ。オフの選手の入れ替えは最小限にとどまったことを考えると磐田から加入したMF松浦に早い段階で初ゴールが生まれたのは大きい。重要な戦力になりつつある。
■ 早くも監督交代を実施したジェフ千葉町田は開幕戦で東京Vに1対0で勝利。好スタートを切ったが2節から3連敗中。3試合で計10失点と守備陣が崩壊している。4節の金沢戦(A)は1対6の大敗。黄色信号が灯りつつある。守備的なポジションの顔ぶれはキーパーのGK増田が正キーパーとして起用されていること以外はほとんど変わらない。GK増田のパフォーマンスが悪いわけではないが次節はGK福井をスタメンで起用してくる可能性が高い。
山口・徳島・東京V・横浜FC・町田の5チームが1勝のみと苦しんでいるが4節を終えた時点で未勝利なのは千葉と福岡の2チームになった。千葉は0勝2敗2分け。4節を終えた時点でエスナイデル監督を解任。江尻監督に再建を託すことになった。MF堀米勇は主力としてゴールに絡んでいるが大きな注目を集めたFW佐藤寿はスタンド観戦が続いており、ベネズエラ代表のDFベラスケスもプレー機会はない。
ほとんどのポジションに2人以上の実力者を揃えているチームなので監督交代によって序列が大きく変わる可能性は高い。出場機会を与えられている選手のほとんどは十分なプレーが出来ていないのでエスナイデル監督時代に主力として扱われた選手が外されても文句は言えない状況である。元ブラジル代表のFWクレーベは3節の山口戦(H)で初ゴールを決めたがまだ大きな存在感を発揮できずにいる。
■ 力を発揮できていないGKセランテスペッキア監督を招聘した福岡は0勝3敗1分け。最下位に位置する。GKセランテスやMF田邉草やMF前川などを獲得。高卒ルーキーのDF三國ケネディエブスは開幕から2試合連続でスタメン出場を果たすなど序盤は目立ったが現在は戦列を離れている。MF田邉草やMF前川はいくつか光るプレーを見せているが大物キーパーと評判だったGKセランテスはまだ「凄み」を感じさせるプレーはできていない。
4試合で6失点。彼のミスから失点する場面はないので「GKセランテスの出来が良くない。」というわけでは全くないが神がかり的な活躍を期待していた人にとってはやや物足りないパフォーマンスに終始している。リーガ・エスパニョーラで実績のあるキーパーなので実力があるのは間違いない。慣れてきたら好セーブをたくさん見せるようになると思うがまだ本領発揮とはいかずに苦しんでいる。
J1と比べるとJ2は主力級の選手がオフに抜けるケースが多くなるので「主力になることが期待される新戦力」が早い段階でチームに馴染んでくれないと出遅れてしまう。まだリーグ戦は38試合も残っているが序盤で出遅れると挽回するのはかなり難しくなる。山口はFW工藤壮、徳島はMF清武功、東京VはFWネマニャ・コイッチ、町田はMF富樫、千葉はFWクレーベ、福岡はGKセランテスに期待したい。
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