■ J2の第4節J2の第4節。2勝1敗と好スタートを切ったFC岐阜はホームの岐阜メモリアルセンター長良川競技場で鹿児島ユナイテッドと対戦した。大木監督になって3年目のFC岐阜は集大成のシーズンと言えるが3試合で勝ち点「6」を獲得。まずまず順調な滑り出しとなった。一方の鹿児島は開幕戦はホームで徳島に4対3で競り勝ったが2節と3節はともに敗れた。ここまで1勝2敗。流れを変えたい大事な試合になる。
ホームのFC岐阜は「4-4-2」。GKビクトル。DF柳澤亘、阿部正、竹田忠、長倉。MF三島頌、宮本航、永島、風間宏矢。FW山岸祐、ライアン・デフリース。4試合連続でFW山岸祐とFWライアン・デフリースの2トップになった。元日本代表のFW前田遼はこの日もベンチスタートになった。オフにFC琉球から加入したMF富樫もベンチスタート。対戦相手の鹿児島の金鍾成監督はFC琉球時代の恩師になる。
対するアウェイの鹿児島は「4-1-4-1」。GK大西。DF藤澤、平出、堤、砂森。MF赤尾、酒本、八反田、野嶽惇、牛之濱。FW韓勇太。GKアン・ジュンスが欠場でオフに沼津から加入したGK大西が初スタメンとなった。アンカーの位置には経験豊富なMF赤尾が起用されてMF中原秀はベンチスタート。DF藤澤が右SBに回って左SHの位置にはMF牛之濱が起用された。新加入のFW韓勇太は3試合で2ゴールを挙げている。
■ 後半は鹿児島が優勢だったが・・・。試合の序盤はホームのFC岐阜が一方的に攻め込む展開になった。圧倒的にボールを支配して押し込んだ。前半16分にはオーバートレーニング症候群からの復活を期すMF永島に決定機が訪れたが決められなかった。流れを変えたい鹿児島は前半28分に左SBのDF砂森の縦パスから裏を取ったFW韓勇太が決定機を迎えたがいいタイミングで飛び出してきたGKビクトルが懸命に体に当てて阻止した。
0対0で迎えた後半はアウェイの鹿児島が主導権を握る展開になった。前半はあまり存在感を発揮できなかった大卒ルーキーのFW韓勇太にボールが集まるようになった。後半15分には1トップのFW韓勇太の巧みなボールキープをきっかけに攻撃参加した左SBのDF砂森が抜け出して得意の左足でシュートを放ったが枠を捉えることは出来ず。鹿児島はこの試合における最大の決定機を決められなかった。
後半16分にも右SHのMF野嶽惇が抜け出してキーパーと1対1に近い決定機を得たが決められず。後半33分にはDF藤澤のクロスからファーサイドで待っていたMF牛之濱が決定的なヘディングシュートを放ったがGKビクトルが好セーブで防いだ。後半にたくさんチャンスを作った鹿児島だったが最後までGKビクトルの守りゴールを打ち破ることは出来ず。スコアレスドローに終わった。ともに初の引き分けとなった。
■ 新天地で新境地を開拓するMF酒本憲幸昇格組の鹿児島はこれで1勝2敗1分けとなった。開幕戦こそ4ゴールを奪ったが2節以降の3試合は計1ゴールのみ。思うように点が取れていない。期待のストライカーのFW韓勇太も2試合連続ゴールなしとなったがポゼッション力の高いFC岐阜を相手に後半は主導権を握ることが出来た。厚みのある攻撃が出来たのでドローに終わったが内容的にはかなり良かったと言える。次につながる試合になった。
DF田中奏が開幕戦で負傷して戦列を離れたので「右SBを誰にするのか?」が悩みどころになっている。ボランチが主戦場になるMF赤尾を起用してきたがこの日はDF藤澤を抜擢。ポジションを左SHから右SBにスライドさせたが慣れたポジションである右SBに移ったDF藤澤が一定の存在感を発揮した。右SBはDF田中奏がいて、DF藤澤がいて、DF酒本もいる。左SBもDF砂森がいるので、SB陣は鹿児島の武器となる。
オフにC大阪から鹿児島に完全移籍した34才のMF酒本は開幕から4試合連続スタメン中。慣れたポジションとは言えないインサイドハーフの位置で奮闘している。もともとはサイドアタッカー系の選手だったがクルピ監督が右SBにコンバート。クルピ体制のときは主力の右SBとして貢献したが金鍾成監督は彼を中盤で起用している。かなり意外な起用法と言えたが新しいポジションを上手くこなしている。
テクニックがあって精度の高い右足を持っているがいいポジションを取って攻撃の起点になる場面は少なくない。いろいろな選択肢がある中、MF酒本をインサイドハーフの位置で起用している理由がよく分かるプレーを見せている。C大阪一筋で16年プレーしたMF酒本にとっては初の移籍なので難しいところは多々あると思うが「C大阪以外のクラブでプレーした経験」というのは大きな財産になるだろう。
■ 4試合でわずか2失点FC岐阜は2勝1敗1分けとなった。昇格組の鹿児島が相手のホーム戦で、かつ、相手は2連敗中である。勝ち点「3」を獲得したい試合だったが攻めきれなかった。むしろ、前半の終盤以降は押され気味の展開になったことを考えると『勝ち点「1」を獲得できて良かった。』と言える試合になった。前半30分あたりまではFC岐阜のプレスがハマって鹿児島にチャンスを与えなかったがその後は掻い潜られるようになった。
思い通りの展開にはならなかったが守護神のGKビクトルが何度も好セーブを見せてチームを救った。GKビクトルは加入して3年目。J2屈指のキーパーなので「GKビクトルを獲得したい。」と考えているチームは少なくないと思うが今シーズンもFC岐阜でのプレーを選択。絶対的な守護神として君臨している。開幕直前にドイツ人のGKヤン・オレ・ジーバースが加入したがGKビクトルの地位を脅かすのは難しそうだ。
今シーズンはここまでの4試合でわずか2失点のみ。失点の少なさは高評価できる。GKビクトルの活躍も目立っているが守備の要になっているDF阿部正の活躍も見逃せないところである。大卒ルーキーのDF柳澤亘やDF会津が加入して戦力になっていることも関係してCBが主戦場になっているが持ち味である1対1の強さを随所に披露している。加入して6年目。最古参プレーヤーになったが存在感は大きい。
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