■ 開幕4試合勝ちなしで・・・。ジェフ千葉は開幕戦はアウェイで愛媛FCと対戦してスコアレスドロー。苦手のアウェイで勝ち点「1」を獲得したが2節はホームで新潟に1対4で大敗した。さらに3節もホームで山口に2対5で大敗した。ホーム2連戦で計9失点。背水の陣で挑んだ4節の水戸戦(A)は終了間際まで1対0とリードを奪っていたが後半47分にDF志知に同点ゴールを決められて1対1のドロー。目前まで迫っていた今シーズン初勝利を逃した。
これで0勝2敗2分け。4節を終えた時点で未勝利なのは千葉と福岡の2チームのみ。大きく出遅れてしまった。昨シーズンも開幕4試合勝ちなしと出遅れたがこれで2年連続の開幕4試合勝ちなし。オフに賛否両論ある中で続投となったエスナイデル監督は3月17日(日)についに解任されて江尻篤彦コーチが監督に就任した。2009年の途中から2010年まで千葉の監督を率いているので「久々の監督の復帰」となる。
2009年はシーズン途中の7月にアレックス・ミラー監督の後を受けて監督に就任したが15試合で1勝9敗5分け。降格の危機からチームを救うことは出来ずにクラブ史上初のJ2降格となった。迎えた2010年はJ2で初めてのシーズンだったが18勝11敗7分けで4位。終盤まで福岡とJ1昇格を争ったが競り負けた。江尻監督にとって2度目の監督挑戦になるがまたしても大変な状況でバトンを受け取ることになった。
■ 大きなチャンスだった2018年シーズンエスナイデル監督は2年と少しの期間で千葉を去ることになったが1年目の2017年は20勝14敗8分け。終盤の怒涛の7連勝を達成して6位。プレーオフに進出したがややアンラッキーな判定もあってアウェイで名古屋に2対4で敗れた。就任2年目の2018年シーズンはオフの補強に成功。DF高木利、MF茶島、MF小島秀など実力者をたくさん補強して「昇格候補の1つ」に挙げられたが、先のとおり、開幕から低迷した。
「2017年の終盤の戦いぶりと結果」、「本命不在と言われたこの年のJ2の22クラブの顔ぶれ」を考えると2018年は千葉にとって久々のJ1復帰の大きなチャンスだった。当サイトでも『今年もJ1復帰を逃すようなことがあれば、当分の間、J1には復帰できないだろう。』と記述しているが、歯車が噛み合わずに昇格争いにすら参加できなかった。2018年は16勝19敗7分け。クラブ史上最低の14位に終わった。
先のとおり、賛否両論ある中で、昨オフ、エスナイデル監督の続投を決めたフロントだったが開幕4試合にして「解任」という判断を下さざる得なくなった。監督だけでなくフロントに対する批判の声も少なくないが「契約期間が残っており、2018年限りとなると多額の違約金が発生したのではないか?」とも言われている。確かな情報ではないが長期契約を結んでいたのであれば簡単には辞めさせることはできない。
また、思うような結果を残すことは出来なかったが選手たちからは信頼されていた監督だった。MF船山貴やMF熊谷アンドリューなど2018年のJ2で目立った活躍を見せた選手には「移籍の可能性」があったがチームに残った。監督交代を決断した場合は評価の高い主力の引き止めに成功する確率がグーンと低くなるので(同じように)簡単にはエスナイデル監督を斬ることは出来なかったのでは?とも言われている。
■ 良くも悪くも注目を集める存在だった。いろいろな事情もあって続投という決断に至ったと推測できるが、やはり、結果がすべての世界である。糞味噌に言われても仕方がない状況になった。特徴的なハイライン&ハイプレスのサッカーは新生・千葉の特徴になったが攻撃性も試合を重ねるごとに低下していった。各種のスタッツを見ても就任1年目の春先の時期は相手チームを圧倒する試合が多かったが得られるリターンは小さくなっていった。
(千葉のサポーターは「辞めるのが遅すぎる。」と感じていると思うが)良くも悪くも注目を集める存在だったのでエスナイデル監督がJリーグから去ることを残念に思っている人も少なくないと思う。ある意味ではJリーグの名物監督の1人だったがアグレッシブなサッカーを追求したのでエキサイティングな試合になることは多かった。得点も多くて失点も多いチームだったので第3者的には面白い試合が多かった。
ここに来てスペイン出身の指導者が増えてきたので流れは変わりつつあるが、やはり、昨今のJリーグは堅実なサッカーを志向するチームが目立つ。「球際の激しさ」や「戦う姿勢」や「攻守の切り替えの早さ」をキーワードに戦うチームが多い。世界的な流れなので致し方ないところもあるが、そういうチームばかりになるとJリーグはつまらなくなる。アクセントを加えることが出来るチームは絶対に必要である。
大木監督のFC岐阜、エスナイデル監督の千葉、リカルド・ロドリゲス監督の徳島などはJ2の中では特殊であり、異質であり、J2に彩りを加える存在だった。先のとおり、結果が全ての世界なので思うような結果が出なかった以上、批判を浴びるのは仕方がないが、いろいろとトライした末の低迷なので一定の評価はしたい。まだ46歳なので指導者としては若い。次のステージでの活躍と成功を期待したいところである。
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