■ J2の4節J2の4節。開幕3連勝と好スタートを切った水戸ホーリーホックはホームのケーズデンキスタジアムでジェフ千葉と対戦した。3連勝の水戸に対して千葉は0勝2敗1分けと低調。2節と3節はともにホーム戦だったが新潟には1対4で大敗して、山口にも2対5で大敗した。ホーム2連戦でまさかの9失点。エスナイデル監督は崖っぷちに追い込まれている。水戸の長谷部監督はかつて指揮した千葉との対戦になる。
ホームの水戸は「4-2-2-2」。GK松井。DF岸田、伊藤槙、ンドカ・ボニフェイス、志知。MF前寛之、平野佑、茂木駿、木村祐。FW黒川、清水慎。大宮から加入したFW清水慎は2試合連続ゴール中。FWジェフェルソン・バイアーノに代わって得点源の1人になっている。日本代表候補のFW浅野拓(ハノーファー96)の弟のMF浅野雄はこの日もベンチスタートになったが3試合連続途中出場中。早くも戦力になっている。
対するアウェイの千葉は「4-1-4-1」。GK鈴木椋。DF田坂、新井一、増嶋、下平。MF佐藤勇、小島秀、熊谷アンドリュー、船山貴、為田。FWクレーベ。3節の山口戦(H)は5失点と守備が崩壊したこともあってメンバーを大きく入れ替えてきた。キーパーのGK佐藤優はベンチスタート。新加入のGK鈴木椋が移籍後初スタメンとなった。3試合連続スタメン中だったDFエベルトはベンチスタート。DF新井一が抜擢された。
■ 終了間際に水戸が追いついてドロー試合は前半14分にエリア内でボールを受けたMF熊谷アンドリューのパスからMF為田が右足でシュートを放つとこれがコース隅に決まってアウェイの千葉が先制に成功する。2試合連続スタメンのMF為田は今シーズン初ゴールとなった。前半16分に水戸はスタメン抜擢のキーパーのGK鈴木椋のミスからFW黒川に決定機が訪れたが決められず。1対0とアウェイの千葉がリードしてハーフタイムに突入する。
1点を追う水戸は後半29分にMF茂木駿とMF平野佑を下げてFW村田航とMF浅野雄という大卒ルーキーコンビを投入するとレフティのMF浅野雄の驚異のスピードを生かした攻撃からチャンスを作っていく。後半36分には裏に抜け出したMF浅野雄が決定機を迎えたがシュートはクリーンヒットせず。絶好のチャンスを逃した。千葉はDFエベルトやDF鳥海といったCBを本職とする選手を投入。逃げ切り体制に入った。
追いつきたい水戸は後半47分に波状攻撃を仕掛けると途中出場したFW村田航が繋いだボールを左SBのDF志知が得意の左足で豪快に決めて土壇場で1対1の同点に追いついた。新加入のDF志知は嬉しいJリーグ初ゴールとなった。終了間際に追いついた水戸は開幕からの連勝こそ「3」で止まったが無敗をキープした。3勝1分けとなった。対する千葉は目前まで迫っていた今シーズン初勝利を逃した。
■ エスナイデル監督はついに解任される。千葉は初勝利まであと少しのところまで迫ったが守り切れなかった。昨シーズンに続いて開幕から4試合勝ちなし。出だしで大きく躓いた。ホーム2連戦でいずれも大敗を喫して背水の陣で挑んだアウェイの水戸戦だったがエスナイデル監督は勝利を手にすることはできず。その日のうちに途中解任が発表された。コーチを務めていた江尻篤彦氏が新監督に就任したが難しい状況でバトンを受け取ることになった。
千葉はいい時間帯に先制ゴールを奪うことが出来たが2点目を取れるチャンスは少なかった。試合を通して千葉が放ったシュートは5本だけ。水戸は14本のシュートを放っている。今シーズンの千葉は失点の多さが目立っているがシュートの数が非常に少なくて4試合で計26本のみ。1試合平均では6.5本に過ぎない。「攻撃的なサッカーを志向している。」と言われるが今シーズンはなかなか点が取れない。
5節の京都戦(H)から江尻監督が指揮を執ることになったが2010年以来の復帰となる。ずっとコーチとしてチームに帯同していたのでチーム事情は全てわかっているはず。「(これまでのやり方の)良い部分は継承して課題となっている部分を着実に修正したい。」とコメントしているので「ハイライン&ハイプレスのサッカー」を継続させる可能性もあるがきっぱりと諦めてノーマルなサッカーを取り入れる可能性もある。
■ 驚異のスピードを持つ浅野雄也水戸は開幕4連勝はならなかったが価値ある勝ち点「1」と言える。押し込みながらなかなか同点ゴールを奪えなかったが諦めずに波状攻撃を仕掛けたことが同点ゴールに結びついた。ヒーローになったのは今シーズンから左SBにチャレンジしているDF志知だったが得意の左足で豪快にネットを揺らした。持ち味の1つであるドリブルは対面したDF田坂に封じられるケースが多かったが最後に大仕事をした。
DF志知と同じくらいのインパクトを残したのは大卒ルーキーのMF浅野雄だった。大阪体育大出身の大卒ルーキーは4試合連続途中出場。同期のFW村田航とともに「水戸の切り札」になりつつあるが驚異的なスピードを持っており、後半29分に途中出場してから千葉の最終ラインを大いに苦しめた。兄と同様でガムシャラなプレーが出来る選手である。アグレッシブにプレーできる選手なので相手は厄介である。
単純なスピードは兄の方が速いと思うがそれでも弟のスピードもJリーガーの中では最上位クラスである。兄と同様で馬力がある点も魅力と言える。また、弟は左利きという点が大きな武器になる。得意の左足のキックはなかなか精度が高くて兄と比べると繊細なプレーもできる。サイドハーフで起用されているMF茂木駿もMF木村祐も好調なので当面は途中出場になると思うが欠かせない戦力になっている。
浅野家の7人兄弟の4番目になるが1997年2月17日生まれなので東京世代になる。兄が手倉森JAPANの中心としてU-23アジア選手権やリオ五輪で大きな存在感を発揮したことは記憶に新しいが弟にも五輪代表入りのチャンスがある。当然、年代別代表としての実績もJリーガーとしての実績も皆無ではあるがJリーガーになれたことで、今後、アピールのチャンスはたくさんある。五輪代表の秘密兵器的な存在と言える。
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