■ 未勝利なのは4チームのみJ2はFC琉球と水戸と柏が開幕3連勝。好スタートを切った。2勝1分けの甲府と京都もいいスタートを切ったと言えるだろう。2勝1敗の山形とFC岐阜もいいスタートと言えるがその一方で3試合を終えて未勝利なのは金沢・福岡・栃木SC・千葉の4チームとなった。4チームとも0勝2敗1分け。3試合を終えた時点でわずか勝ち点「1」と苦しんでいる。残りの18チームはすでに今シーズン初勝利を手に入れていることになる。
長いシーズンの「3/42」が終わった段階とは言っても開幕から未勝利の時期が続くと落ち着かない。シーズン中に3試合や4試合ほど勝利から遠ざかることは全く珍しい話ではないが開幕から未勝利が続くと精神的には不安定になる。金沢・福岡・栃木SC・千葉の4チームは1日でも早く初勝利を手にしたいがそろそろ周囲が「あのチームはまだ未勝利だ。」と騒がしくなってくる頃である。より大きなプレッシャーがかかる。
今シーズンのJ2は残留争いの予想が難しかった。近年、残留争いに巻き込まれることが多かった熊本と讃岐がJ3に降格。群馬は引き続いてJ3に所属することになった。昇格組のFC琉球と鹿児島はいずれもオフに監督が交代したので未知数な部分は多かったが力のある選手が少なくないのは開幕前の時点から明らかだった。それ故、「このチームは確実に残留争いに巻き込まれる。」と断言できるチームは無かった。
■ 最下位に沈むのはジェフ千葉j2015年の大分や2016年の北九州のように上位候補あるいは中位候補と言われていたチームが残留争いに巻き込まれてしまうことならびにJ3に降格することは十分に考えられるほど上位と中位と下位の差が小さいシーズンになることが予想されていたが、その通り、どのチームにとってもタフなシーズンになる可能性が高まっている。「J3に降格することはあり得ない。」と断言できるのは柏くらいだろう。
その他の21チームについてはアクシデントが立て続けに起こった場合、まさかの事態になっても何ら不思議はないと言えるが、3節を終えた時点では千葉が22位。最下位に位置する。開幕の愛媛FC戦(A)こそスコアレスドローで勝ち点「1」を獲得したが、2節は新潟に1対4で大敗して、3節は山口に2対5で大敗した。新潟戦と山口戦はいずれもホーム戦。ホーム2連戦で合計9失点。大失態と言わざる得ない。
もちろん、MF矢田やMF茶島など主力として計算していた選手が怪我で離脱したことや3節の山口戦(H)でMF堀米勇がやや不運なレッドカードで退場になったことなどアンラッキーな出来事がたくさんあるのは確かなことではあるが酷いスタートになった。もともとエスナイデル監督の続投に関しては否定的に考える人が多かったがホームで2試合連続で大量失点での敗戦。評価は地に落ちたと言える。
今、エスナイデル監督の退任 or 解任のニュースが流れても全くおかしくない状況になっている。各ポジションにJ2では上位クラスの選手を揃えているので監督交代によって蘇る可能性はあるが監督交代の時期を誤るようだと「まさかの降格」が実現しても何ら不思議はない。フロントの動きに注目が集まるが否定的な意見が多い中で続投を決断した経緯があることを踏まえるとフロントも無傷では済まないだろう。
■ レベスタが使えないアビスパ福岡福岡はペッキア監督を招聘。新しいスタートを切ったが3試合で0勝2敗1分け。大きく出遅れた。20位と低迷しているが今秋に行われるラグビーのW杯で使用するためにホームのレベスタが改装作業中。レベスタを使えないことがかなりのハンディキャップになっている。代替として使用されている博多の森陸上競技場はトラック付きの陸上競技場である。専用スタジアムであるレベスタと比べると臨場感には欠ける。
熱狂的なサポーターの応援は福岡の強みだったが観客席とフィールドの距離が遠くなると迫力は失われる。しかも、博多の森陸上競技場は芝の状態があまり良くなくて思うようにボールが回せない点も福岡にとっては悩みどころになっている。アウェイ戦だった1節のFC琉球戦の出来はまずまず良かったが、ホーム2連戦となった2節の長崎戦と3節の京都戦は内容的にも低調。芝の影響が大きかったと思われる。
5月末までレベスタは使えない。ホーム戦に限定すると最初の7試合は博多の森陸上競技場での開催になるがペッキア監督がやりたいだろうアグレッシブなサッカーは披露しにくい環境である。ペッキア監督は就任1年目で、かつ、Jリーグ初挑戦なので開幕から未勝利が続くようだと一気に批判的な声も多くなるだろう。先日、C大阪からFWヤン・ドンヒョンを獲得したが、186センチの大型フォワードは救世主になれるか?
■ 未だに無得点の栃木SC柳下監督になって3年目の金沢も0勝2敗1分け。19位と苦しんでいるがこちらは「アウェイ3連戦スタートだった。」というエクスキューズがある。4節の町田戦が待望のホーム開幕戦になる。ホーム開幕戦で勝利できると落ち着くが3試合で2ゴールのみ。攻撃の形を作れていない。ただ、柳下監督が若手を積極的に起用することもあって金沢は、毎年、スロースターターである。徐々に良くなっていくだろうと考えられる。
栃木SCも0勝2敗1分け。21位と低迷しているが3試合を終えた時点で未だにゴールなし。唯一、開幕から3試合連続で無得点に終わっている。開幕前に不安視されたのは主力が大量に流出した守備陣だったが3試合で4失点のみ。新戦力のGKユ・ヒョンの好セーブもあって「失点数は及第点」と言えるが攻撃陣が結果を出せていない。FW大黒、MF西谷和、MF浜下のトライアングルは自分の良さを出せていない。
昨シーズンの栃木SCはDFパウロンやDF服部康の高さを生かしたセットプレーが大きな武器になっていたが新たに加入したDF藤原広は176センチで、DF森下怜は180センチ。空中戦に強い選手ではないので「セットプレーからのゴール」は期待しにくい。昨シーズン以上に流れの中からチャンスを作ってゴールを奪わないといけないが現状はチャンスの数が少ない。とにかく早く今シーズンの初ゴールが欲しい。
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