■ 開幕戦で勝利したのは5チームのみJ1の開幕節は2月22日(金)と2月23日(土)に開催された。42,221万人を動員したヤンマースタジアム長居のC大阪 vs 神戸などJ1の開幕節はサポーターの多さに驚かされた。半数ほどのスタジアムはチケットが完売しており、空席が目立ったのはエディオンスタジアムの広島 vs 清水くらい。等々力陸上競技場の川崎F vs FC東京、ヤマハスタジアムの磐田 vs 松本山雅なども大入り満員だったと報じられている。
9会場の平均は21,178人。浦和や札幌や横浜FMや名古屋といったキャパシティの大きいスタジアムをホームとするチームの多くがアウェイ戦だったことを考えると21,178人というのはなかなかの数字である。草創期のJリーグブームを思い起こさせるほどの熱気が感じられる開幕戦になったが大分・名古屋・C大阪・横浜FM・湘南の5チームが開幕戦を勝利で飾った。大分と名古屋と横浜FMはアウェイでの勝利となった。
逆にいうとホームで勝利したのはC大阪と湘南の2チームのみとなる。開幕前にJ1の上位候補に挙げられていた川崎F・浦和・鹿島・神戸・G大阪・札幌が全て引き分け以下だったことを考えると波乱の多い開幕戦だったと言える。2月24日(日)に開幕したJ2も開幕節は下位候補に挙げられていたチームの頑張りが目立ったがJ1も同じである。どちらかというと前評判があまり高くなかったチームの健闘が目立った。
■ 大観衆の前で勝利したセレッソ大阪C大阪はホームで神戸と対戦した。ヤンマースタジアム長居がJリーグの試合で満員になることはほとんどないが「クラブ史上5番目の動員数」を記録した。いつもの長居スタジアムではなかったがCKからDF山下が決勝ゴールを決めて1対0でC大阪が勝利した。オフにMF山口蛍とFW杉本健とMF山村和が流出したので「下位候補」に挙げる人も少なくなかったが上位候補の神戸をホームで下して最高のスタートを切った。
最後まで自分たちのやり方を通そうとした神戸に対してC大阪はかなり柔軟だった。「3-4-2-1」を採用したこと、20才のMF舩木翔をいきなりスタメンで起用してきたこと、レフティのMF舩木翔を右WBで起用したことはいずれも驚きだったが、ロティーナ監督の選手交代はズバズバと当たった。3人目の交代として投入したのは本来は右SB/WBのMF松田陸だったがそのままシャドーでプレー。惜しいシュートを放った。
Jリーグは空前のスペインブームである。スペイン人選手とスペイン人監督がたくさん来日してリーグを盛り上げているがロティーナ監督は他のスペイン人監督とは毛色は異なる。守備的なサッカーを好むというわけではないがかなり現実的な監督である。理想主義的な神戸のリージョ監督とはかなり対照的である。改善すべきはたくさんあるがこの時期にしてはC大阪は攻撃面も守備面も完成度は低くない。
■ アウェイでガンバ大阪を圧倒横浜FMはポステコグルー監督を招聘して2年目になるが開幕戦はアウェイでG大阪に3対2で勝利した。最終的なスコアは僅差となったがシュート数はG大阪が8本であるのに対して横浜FMは何と21本。G大阪のGK東口が何度も好セーブを見せたので3ゴールにとどまったが5点や6点を奪っていても何ら不思議はないほどG大阪を苦しめた。特に3ゴールを奪った前半の45分間の横浜FMのサッカーは圧巻だった。
新加入のDF広瀬陸、MF三好、FWエジガル・ジュニオ、FWマルコス・ジュニオールの4人をスタメンで起用してきたが目立ったのはインサイドハーフで起用されたMF三好だった。前半34分に目の覚めるようなミドルシュートを突き刺したが攻撃の中心として絶大な存在感を発揮した。札幌のときはシャドーの位置でプレーする機会が多かったがインサイドハーフの位置も彼の良さを出しやすいポジションである。
日本代表の左SBのDF山中が抜けたので「この穴をどう埋めるのか?」も注目点の1つだったが甲府からレンタルバックとなったDF高野が躍動した。逆サイドのDF広瀬陸もJ1でのデビュー戦とは思えないほどのパフォーマンスを見せた。守備の要になるべき存在のDFチアゴ・マルチンスが2失点に絡んだのは気になるが2失点ともイージーなミスからの失点だった。守備陣を崩された末の失点ではなかった。
注目の新戦力のFWエジガル・ジュニオは3トップの中央でプレーしたが前半38分にダメ押しのゴールをゲットした。技術が高くてシュートテクニックがあって周りを使うプレーも巧み。前評判の高い選手だったが予想以上にいい選手だった。左ウイングでプレーしたFWマルコス・ジュニオールは持ち味をフルに発揮できたわけではなかったが突出したスピードを持っている。横浜FMの助っ人コンビは強烈である。
昨シーズンは12位だったがオフの補強は上手くいった。「中位争いに参加する可能性が高い。」と思われていたが開幕戦でG大阪を粉砕した試合を観ると「上位争いに参加する可能性は決して低くない。」と言える。自ら仕掛けることが出来る選手がたくさんいるが、運動量の多い選手が多いところも今の横浜FMの武器になっている。破壊力満点の攻撃陣を持つ横浜FMの戦いぶりからは、当分の間、目が離せない。
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