■ J1がいよいよ開幕 2019年のJ1がいよいよ開幕した。栄えある今年のJリーグのオープニングゲームに選出されたのはセレッソ大阪 vs ヴィッセル神戸。ロティーナ監督を招聘したC大阪はホームのヤンマースタジアム長居で神戸と対戦した。オフにC大阪の顔だったMF山口蛍が神戸に移籍したことで新たな因縁が生まれた。チケットはソールドアウト。金曜日の夜の試合にもかかわらず、42,221人という大観衆でスタジアムは埋まった。
ホームのC大阪は「3-4-2-1」。GKキム・ジンヒョン。DF山下、マテイ・ヨニッチ、木本。MF奥埜、ソウザ、舩木翔、丸橋、水沼、清武。FW柿谷。プロ3年目で20才のMF舩木翔はJ1初出場となった。C大阪U-23では左SBでプレーする機会がほとんどだったがまさかの右WBでの起用となった。注目の新戦力のFW都倉はベンチスタート。怪我で出遅れていたボランチのMFレアンドロ・デサバトもベンチスタートになった。
アウェイの神戸は「4-1-2-3」。GKキム・スンギュ。DF西大伍、渡部、大崎玲、初瀬。MF三原雅、山口蛍、三田。FWポドルスキ、イニエスタ、ダビド・ビジャ。来年2年目のFWイニエスタは3トップの中央がベースポジションになった。新加入で元スペイン代表のFWダビド・ビジャは左ウイングでスタメン出場。元ドイツ代表のFWポドルスキは3トップの右で起用された。MF三原雅がアンカーの位置で起用された。
■ 決勝ゴールを決めたのはDF山下達也 今シーズンのJリーグのオープニングゲームは序盤こそC大阪が押し込んだがその後は神戸がボールを支配して攻め込む展開になった。Jリーグ初出場となる注目のFWダビド・ビジャは左サイドでボールを持って何度か見せ場を作った。受け身の展開になったC大阪だったがDFマテイ・ヨニッチを中心とした守備陣が奮闘。簡単にはシュートチャンスを作らせなかった。前半は神戸が優勢だったが0対0で折り返した。
後半も同じように立ち上がりは神戸が押し込む展開になった。FWイニエスタの急所を突くパスがスイッチになってチャンスを作りかけたが決定機はなかなか作れず。やや劣勢の展開になったC大阪は後半19分にMF水沼に代えて新戦力のFW都倉を投入。FW柿谷のポジションを1つ下げるとここからC大阪がチャンスを作るようになった。後半27分にMF柿谷のパスからFW都倉が決定機を迎えたが決められなかった。
FW都倉の投入で流れを掴んだC大阪は後半32分に右サイドのCKを獲得するとキーパーとDF木本が競って後ろに流れたボールをフリーのDF山下が頭で押し込んでC大阪が先制に成功する。神戸は後半38分にゴール前の絶好の位置でFKを獲得するがFWダビド・ビジャのシュートは壁に当たってしまう。1対0で逃げ切ったC大阪が白星スタートを切った。完封負けの神戸はいきなり出鼻をくじかれる形になった。
■ FW都倉の投入で流れを掴む。 スタジアムに集まった観衆は何と42,221人。C大阪のホーム戦としては史上5番目の動員数だった。ヤンマースタジアム長居の雰囲気はいつもとは全く違っており、緊迫した雰囲気の中で試合は進んでいったが、C大阪にとっては嬉しい勝利になった。チームの顔だったMF山口蛍を引き抜いたチームを相手に満員のスタジアムで勝利。オフ期間中のC大阪はネガティブな話題が多かったが一掃する勝利となった。
C大阪にとってはゲームプラン通りの試合になったと言える。ボールを持たれる展開になることは想定内。なかなかチャンスを作れないのも想定内だったはず。神戸の選手は年齢の高い選手が多いので後半の半ば以降は運動量が落ちてくることも想定していただろう。ロティーナ監督は選手交代の上手な監督として知られているがFW都倉の投入ならびにMFレアンドロ・デサバトの投入は大当たりだった。
特に大きな存在感を発揮したのは途中出場したFW都倉だった。プレシーズンで観たときはC大阪のサッカーにフィットしきれていなかったが「FW都倉の投入で流れが一変した。」と言っても過言ではないだろう。FW都倉が入ってからC大阪は主にカウンターでチャンスを作るようになった。決勝ゴールを決めたDF山下が分かりやいヒーローになったが後半19分に投入されたFW都倉の貢献度や存在感も目立った。
ロティーナ監督はC大阪でも3バックと4バックを併用すると思うが「3-4-2-1」を採用するのであれば1トップがFW都倉、その下にMF柿谷とMF清武を並べる布陣がファーストチョイスになるだろう。中盤はMFソウザがいて、MFレアンドロ・デサバトがいて、MF藤田直がいて、MF奥埜もいるので層は厚い。得点源になれる選手が少ない点が今シーズンのC大阪の悩みの種になっているのでFW都倉にかかる期待は大きい。
■ Jリーグ初出場のFWダビド・ビジャは不発 神戸は黒星スタートとなった。内容的には決して悪くなかったが攻撃が単調だったのでC大阪の守備陣が途中から慣れてきて、比較的、楽に対応できるようになった。結局のところ、攻撃の時に変化を加えたり、アイディアを出せるのはFWイニエスタである。ラストパスの精度の高さはこの試合でも図抜けていたがFWイニエスタをしっかりとケアできれば何とかなる。途中出場したFW古橋も良さを出せなかった。
注目のMF山口蛍はインサイドハーフでプレーした。ボールを持つたびにC大阪のサポーターから大きなブーイングが起こったが可もなく不可もなく。随所にらしいプレーは見せたがチームを勝利に導く活躍はできなかった。この日はMF山口蛍とMF三田とMF三原雅の3人で中盤を構成したが気の利いたプレーが出来るMF三原雅のような選手は今の神戸には必要である。MF三原雅の出来はなかなか良かった。
Jリーグでのデビュー戦となったFWダビド・ビジャは前半は存在感があった。左サイドからの仕掛けは有効だったが後半になるとあまり目立たなくなった。体力的な問題なのか、C大阪の守備が改善されたのか、後半の存在感は希薄だった。C大阪は右WBに20才のMF舩木翔を起用してきたのでFWダビド・ビジャのところから攻撃をたくさん仕掛けたかったがMF舩木翔も上手く対応して仕事をさせなかった。
当面の間、注目されるのはスタメン選びになる。ただ、怪我等がない限りはVIPトリオを外すことはできないはず。MF山口蛍も確定と考えると意外と選択肢は限られる。FWイニエスタをCFで起用するのは面白いアイディアだと思うが、やはり、インサイドハーフの方がベターだろう。縦への推進力がほとんどなかったことを考えるとFW古橋のようなスピードのある選手は欲しい。リージョ監督の選手起用に注目したい。
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