大宮アルディージャ A-
→ 「1年でのJ1復帰」に失敗した大宮は石井監督が退任。長崎で実績を積んだ高木琢也監督を招聘した。実績十分の日本人指揮官の招聘に成功したことは大宮にとって今オフ最大のニュースといえる。地方のスモールクラブだった長崎を率いてわずか5年でJ1まで引き上げた実績は輝いている。近年の大宮は監督選びの部分で苦労してきたがようやく信頼できる指導者を手に入れることが出来た。
どちらかというと資金力の乏しいクラブだった長崎に対して大宮はJ2屈指の資金力を持ったクラブである。J1の中に混じっても資金力は上位クラスに入るので「思い通りの補強が出来る可能性が高い大宮で高木監督がどんな成績を残すのか?」は興味深いが今オフの動きはそこまで活発ではなかった。選手の入れ替えは最小限にとどまったと言える。移籍市場の話題の中心になることが多い大宮にしては静かである。
2018年の攻撃陣を牽引したFW大前とMFマテウスの去就が注目されていたが名古屋が興味を示したエースのFW大前の引き止めに成功した。J2で24ゴールを挙げた絶対的なエースが今シーズンも大宮でプレーすることになったのは大きい。その一方でMFマテウスは名古屋に移籍となった。J2屈指のチャンスメーカーのMFマテウスを失ったダメージは相当に大きい。「大きな穴が空いてしまった。」と言わざる得ない。
新たに加入が決まったのはFWファンマ(長崎)、MF小野雅(明治大)、FW吉永(大宮ユース)、MF石川俊(湘南)の4人のみ。FW吉永は年代別代表を経験しているマルチプレーヤーになる。彼が即戦力になる可能性はあまり高くないことを考えると、即、プラスの効果を生み出す可能性があるのはそれ以外の3人になる。J1復帰を果たすためにはFWファンマ、MF小野雅、MF石川俊の3人に大きな期待がかかる。