■ 5年目で掴んだ初のJ1昇格の切符V・ファーレン長崎はJ2に昇格して5年目にして初のJ1昇格の切符を勝ち取った。改めて振り返ってみるとJ2での1年目が6位、2年目が14位、3年目が6位、4年目が15位、5年目が2位である。「プレーオフに進むことが大きな目標」というクラブがJ2では少なくないことを考えると見事な成績と言うしかない。高木監督は過小評価されがちであるが、長崎をJ1に引き上げたことで指導者としての評価は一気に高まった。
2016年の営業収益は7.49億円となる。これはJ2の22クラブの中では15番目となる。J2の平均値は約13億円なのでJ2の平均値を大きく下回る数字である。前経営陣は「地方クラブの限界」と半ば捨て台詞を吐いてチームを去っていったが「地方クラブの大きな可能性」を示すシーズンになった。讃岐戦(H)は2万2千人を超える大観衆が集まったが「クラブの持つポテンシャルは小さくない。」ということが出来るだろう。
内部でいろいろと揉めたので今シーズンの営業収益がどの程度になるのか?を予測するのは難しいが2016年と同程度と仮定すると今シーズンの長崎よりも下のクラブ規模でJ1昇格を果たしたチームは2005年の甲府、2008年の山形、2011年の鳥栖の3チームのみある。2005年の甲府は6.7億円、2008年の山形は6.26億円、2011年の鳥栖は6.89億円だった。いずれにしても「相当な快挙」と言えるだろう。