■ ポゼッション型のチームに生まれ変わったFC岐阜J2の22クラブの中で面白いサッカーを見せているチームというと大木監督率いるFC岐阜になるだろう。J2の第6節が終了した時点で平均のボール支配率は65.5%、1試合平均のパス本数は781.5本、平均のパス成功率は84.8%。いずれもJ2の22クラブの中で断トツの1位となる。(※ ちなみにボール支配率の2位は千葉で59.3%、パス数の2位も千葉で611.5本、パス成功率の2位は大分で77.8%となる。)
昨シーズンまではロングボール主体のサッカーだったので監督交代によって様変わりした。初勝利を挙げたのは6節の町田戦(A)なので思うように勝ち点を伸ばすことは出来ていないがテンポよくパスが回っていくので爽快感はある。アンカーの位置でプレーする大黒柱のMF庄司がパスサッカーの中心になっているが、わずかな期間でこれほどボールがよく回るチームに仕立てた大木監督の手腕はさすがと言える。
現状はなかなか決定機を作れておらず、「ボールを回しているだけ。」、「ゴールに向かうプレーが少ない。」、「相手の脅威になっていない。」と言われているが、大木監督のサッカーはとにかくボールが回らないと始まらない。この段階でここまでボールが回るようになったことをまずはポジティブに考えたいところである。「ここからどのようにしてチャンスにつなげていくのか?」はFC岐阜の目下の課題となる。