■ 半分ほどのゴールがセットプレーから生まれるケースも・・・。いつの時代も「セットプレーは重要」、「セットプレーを軽視してはいけない。」と言われてきたが、昨今は特にセットプレーの重要性が高まっている。Jリーグの試合であれ、国際Aマッチであれ、アマチュアの試合であれ、しっかりとブロックを作って守るチームが増えているので流れの中からチャンスを作るのはかなり大変である。特に5バック気味の布陣でスペースを埋めてくるチームを相手にするのは厄介である。
「全ゴールの約30%がセットプレーから生まれる。」と言われるが、実際にはもっとパーセンテージは高い。「セットプレーに強い。」と言われているチームになると半分以上のゴールがセットプレーから生まれることになる。例えば長野パルセイロは昨シーズンは30試合で33得点を挙げているがそのうちの19ゴールがセットプレーから生まれている。実に57.6%がセットプレーから生まれているので相当な確率である。
他にもDF飯田真やDF後藤圭やFW高崎など多くのストロングヘッダーを擁する松本山雅も全ゴールの半分近くがセットプレーから生まれている。当然、セットプレーからゴールを奪うためには高さのある選手や強さのある選手やポジショニングに優れた選手が必要になってくるが、それ以上に大事なのはキッカーである。「セットプレーで最も大事なのはボールの質で、その次に大事なのはゴール前への入り方」と言われる。
■ 日本サッカー史上でも最高峰のプレイスキッカー正確なキックが出来る選手がいれば高さや強さのアドバンテージが無くてもセットプレーからゴールを生み出すことが出来るが、Jリーグ屈指のプレイスキッカーというと当然のことながらMF中村俊(磐田)の名前が真っ先に挙げられる。2017年のJ1の3節の大宮戦(A)で決めた直接フリーキック弾が移籍後初ゴールとなったが、J1通算では23本目の直接フリーキックとなる。これはJリーグ史上最多の本数となる。
MF中村俊の場合、2002年の夏から2010年の始めまでずっと欧州リーグでプレーしていたのでブランク期間が長い。全盛期はほぼJリーグでプレーしていないにも関わらず歴代1位となるのだから驚きである。直接FKだけでなく味方に合わせるボールの質が高くて多くのゴールをアシストしてきたのは言うまでもない話である。現代最高のプレイスキッカーどころか日本サッカー史上でも最高峰のプレイスキッカーである。
右足のキッカーではMF遠藤(G大阪)である。2010年の南アフリカW杯のGLの3戦目のデンマーク戦で決めた直接FKのゴールはキャリアのハイライトと言えるが、とにかく精度が高い。自身のキックでそのままネットを揺らすシーンも少なくないが、MF遠藤の場合は味方選手にピタリと合わせて味方のゴールをお膳立てするケースの方が多い。キックの精度でMF中村俊に対抗できる数少ない選手と言える。
日本代表の中心になりつつあるMF清武(C大阪)も右足のキックの精度は高い。ハリルJAPANになってからは14試合で4ゴール8アシスト。アシスト数に関しては最多となるが大半はセットプレーからのアシストになる。MF清武は身長の割にはヘディングが強くてヘディングでのゴールも少なくないのでターゲットになることもできるが、ドイツに移籍してから急激にプレイスキッカーとしての存在感が増して来た。
■ J2を代表するプレイスキッカーと言えるMF宮阪(松本山雅)MF中村憲(川崎F)もJリーグを代表するプレイスキッカーの1人と言える。右足でスピードのあるボールを蹴ることが出来るのが特徴と言える。自らゴールを狙うことも出来るが、ぴたりと味方に合わせることができる精度の高さは相手にとって脅威となる。MF中村俊は1978年生まれ、MF遠藤とMF中村憲は1980年生まれなので大ベテランの域に入っているが、キックの精度に関しては年を重ねても衰えない。
ロングスローが代名詞になっているが、MF岩上(大宮)はプレイスキッカーとしても優秀である。右足のキックの精度の高さはJリーグでも最高レベルと言えるが、抜群の精度を誇る右足を持っているのでロングスローの威力がより増している。特に松本山雅時代はトリックプレーで相手の守備陣を惑わすケースが多かった。ロングスローとプレイスキックの両方が武器となる選手は数が少なくて極めて貴重である。
MF岩上が抜けた後、松本山雅でプレイスキッカーを任されることが多いMF宮阪(松本山雅)も右足は天下一品である。山形でプロデビューを果たして今シーズンがプロ6年目となるが、過去5シーズンで決めた直接FKは驚きの12本。もちろん、大半の試合がJ2になるのでレベルは劣るが、MF宮阪は約13試合に1本のペースでFKを決めている。MF中村俊は約15試合に1本のペースとなるのでMF中村俊よりも上となる。
外国人選手では天皇杯の試合でFKだけでハットトリックを記録した経験のあるMFクリスティアーノ(柏)はプレイスキッカーとしても脅威となる。並外れたパワーがあるので射程距離が極めて長い。明後日の方向にシュートが飛んでいくシーンも少なくないがどこからでも狙えるのは相手にとっては厄介である。ボール奪取力に注目が集まるケースが多いが、MFレオ・シルバ(鹿島)も新潟時代に何度もFKを決めている。
プレイスキッカーというと少し前までは10番タイプの選手や司令塔型のボランチの専売特許だったが、最近はCBやSBの選手がプレイスキッカーを務めるケースが増えている。CBが本職となる選手でFKが最も得意な選手というとDF塩谷(広島)になるだろう。また、SBの選手で優秀なプレイスキッカーというとやはりDF太田宏(FC東京)になる。DF太田宏は2013年シーズンに突如としてプレイスキッカーとして目覚めた。
「Jリーグで屈指のプレイスキッカー」だと思うJリーガー ・MF 中村俊輔 (ジュビロ磐田)
・MF 遠藤保仁 (ガンバ大阪)
・MF 清武弘嗣 (セレッソ大阪)
・MF 中村憲剛 (川崎フロンターレ)
・MF 岩上祐三 (大宮アルディージャ)
・MF 宮阪政樹 (松本山雅)
・MF クリスティアーノ (柏レイソル)
・MF レオ・シルバ (鹿島アントラーズ)
・DF 塩谷司 (サンフレッチェ広島)
・DF 太田宏介 (FC東京)
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