■ 2試合連続ゴール中のFW富山J1の大卒ルーキーでは、大宮のFW富山と名古屋のDF本多が印象的な活躍を見せている。FW富山は3節の新潟戦と4節の鹿島戦でゴールを決めているが、鹿島戦のゴールは右サイドからカットインして左足で豪快に蹴り込んだ。利き足とは逆の足だったが、目の覚めるようなシュートで、得点力の高さを発揮している。即戦力という評価だったが、期待以上の活躍を見せている。
名古屋ではDF牟田が大型ルーキーとして期待されて、開幕スタメンを飾ったが、磐田戦で十分なプレーができなかった。代わりに台頭してきたのが、阪南大学出身のDF本多である。本職は左SBというが、3節の甲府戦はCBで起用されて、終了間際には決勝ゴールを奪った。開幕2試合は0勝1敗1分けと結果が出ておらず、ここでも勝てないようだと重苦しい雰囲気となったが、価値ある決勝弾だった。
172センチなので、サイズには恵まれていないが、身体能力が高くて、これまでのところ、高さでやられるようなシーンは皆無である。4節の湘南戦は左SBで起用されたが、このポジションも無難にこなした。ストイコビッチ監督になってから、左SBはDF阿部がレギュラーで、バックアッパーもいない状態だったが、大卒ルーキーがDF阿部のポジションを奪い取ろうとしている。
■ 注目を集める清武功暉守備的なポジションの選手では、鳥栖のDF坂井も能力の高い選手である。鹿屋体育大学出身で、昨年もJ1で2試合に出場しているが、正式に鳥栖の一員となって、2節の湘南戦と3節の川崎F戦でスタメン起用された。ミスから失点をするケースもあるが、183センチと高さがあって、フィード力もある。左利きというのも魅力で、面白い素材と言えるだろう。
鳥栖では、ニュルンベルク所属のMF清武弘嗣の弟のMF清武功暉に注目が集まっているが、1節と2節と4節に途中出場している。出場時間は短いが、プレッシャーを感じることもなくて、堂々とプレーできるところがMF清武のいいところで、大胆な仕掛けも見せている。鳥栖は2列目の層が厚くなっているので、チャンスを得るのも大変であるが、多彩な才能を持った選手なので、飛躍が期待される。
その他の大卒選手では、甲府のFW金子とFW河本、横浜FMのMF佐藤、仙台のDF蜂須賀、浦和のFW阪野らがチャンスを得ている。甲府のFW金子は開幕から3試合連続でスタメン起用されるなど、城福監督の評価が高いが、ゴールという結果を残すことはできなかった。FWウーゴのパートナーは決まっていないので、FW金子あるいはFW河本にはレギュラー獲りのチャンスがある。
■ ユース出身で期待される選手ユース出身者では、広島のMF野津田、C大阪のMF南野、清水のFW石毛の3人が開幕からチャンスを与えられている。MF野津田はACLではスタメンで起用されており、リーグ戦でも途中出場が続いているが、森保監督の評価は高い。まだ、プロのステージでは真価を発揮していないが、世代交代が必要な時期に入っているので、近い将来、2列目の軸になってくれなければ困る選手である。
C大阪のMF南野は、1節と3節と4節はスタメンで起用されて、NCの大分戦ではゴールを決めているが、得意ではない左サイドで起用されていることもあって持ち味を出せない試合もある。しかし、不慣れなサイドでもそれなりに出来てしまうところなどは、才能の大きさを感じる。FW柿谷がいて、FWエジノやFW杉本もいるので、真ん中でプレーする機会は巡ってこないが、クルピ監督の評価は高い。
一方の清水のFW石毛は、チームの結果が芳しくないので、苦労しているが、大宮との開幕戦ではJリーグ初ゴールを記録した。デュッセルドルフに移籍したFW大前の代わりに右ウイングで起用されることが多いが、FW大前と同じく、タッチライン際に張って生きるタイプではないので、持ち味を出せないこともあるが、若い選手が多くなって、彼が中心として頑張らないと苦しいメンバー構成になっている。
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