○ついに監督交代2014年5月17日、J1第14節、セレッソ大阪は埼玉スタジアムで浦和レッズと対戦した。ポポビッチがペドロビッチと対戦する時は、ミラーゲームになることまでは想定していたが、あまりにひどい試合内容に言葉を失った。90分間に渡って引きこもり、負けたら何も残らないサッカーをして、0-1で敗れた。自分が知っているセレッソはこの日をもって一度死んだのかもしれない。
W杯による中断明けから、マルコ・ペッツァイオリが指揮を執ることになった。ドイツの世代別代表で監督経験のあるイタリア国籍の監督だ。クラブチームでの監督経験の少なさが不安視されたが、天皇杯やリーグ戦再開後の川崎戦ではドイツ仕込みの「世界最先端」の片鱗を感じさせるサッカーを披露した。
しかし、結果を出すことは容易ではなく、就任後6試合で3分3敗と苦しんでいる。試合を重ねるごとに当初の良さが消えているように思える。気がかりなのは得点の少なさである。開幕から19試合で19得点と「史上最攻」とは程遠く、先制されるとおしまいという寂しいサッカーを強いられている。
○フィロソフィーの自己否定昨年はエース柿谷が21得点をマークしたが、今季はフォルランの加入もあり守備の負担も増え、点を取ることに専念することが出来なかった。W杯で、天才が世界を驚かす姿を期待した人は多かっただろう。更なるレベルアップを誓い、7月15日の川崎戦を最後に8番のユニフォームを脱ぎ、海を渡った。昨季のようなプレーをさせてあげることができなかったチーム事情が悔やまれる。
柿谷は愛して止まないクラブに約3億円もの移籍金を残してくれた。未来のために有意義に役立ててくれると誰もが信じていたのではないだろうか。
クラブが出した答えは元ドイツ代表FWカカウの獲得だった。年俸は2億、3億とも報道されている。果たして補強すべきはFWだったのか。またしてもピークを過ぎたロートルに手を出してしまった。そして何よりこの補強はクラブの哲学に反するのではないか。
昨季終盤、セレッソはクルピ監督やシンプリシオらと契約を更新しなかった。「クラブの哲学を~」という言葉をよく耳にした。たとえ監督や選手が変わっても、育成のセレッソに変わりは無いと思っていた。徹底したコストカットは実はフォルラン獲得のためのものだった。
○J2を恐れることなかれ今のフロントには杉本や永井と心中する覚悟はなかったようだ。例え結果が出なくとも育成型クラブを標榜する以上、サポーターの理解は得られたのではないだろうか。厳しいプロの世界、結果が全てというのもよく分かる。杉本、永井とも目に見える結果を残していない。
しかし、フォルラン、カカウを擁してまでJ2に降格した時、一体何が残るのだろうか。主力選手が抜けても新たな芽が出て花が咲く、咲くまで見守り続ける。それがセレッソ・アイデンティティではなかったか。
2013年、湘南ベルマーレの降格が決まったその日、湘南サポーターは涙を流しながらも選手達に暖かい拍手を送った。それはきっとクラブの方向性を信じて疑わなかったからだろう。クラブを応援している人々は結果だけを見に来ている訳ではない。目指すべきモノを作り上げる過程にこそ、感情を込める意味があるはずだ。
○ジェットコースタークラブと呼ばれて「史上最高」の人件費がかかる今のセレッソに求められるのは、残留という結果のみ。カカウとフォルランが共存できるかどうかに全てが懸っていると言っても過言ではない。今回の残留は高くつきそうだが、決まったことは仕方ない。
ネガティブな言葉ばかり並べてしまったが、夢補強にチャレンジしたこと自体は評価に値する。話題性に事欠かないことはセレッソ大阪の大きな魅力だ。現在、Jリーグのチームがビックネームを獲得するのはやはりリスキーで、失うモノもある。各クラブの助っ人を見てみると、Jリーグでプレー経験のある選手が多いことがそれを物語っている。
8月13日、セレッソは選手会主催でバーベキューを行った。良からぬフラグとならぬよう、クラブとサポーターが想いをひとつに戦っていきたいところである。
【 ハンドル名 】:ヴィヴィっと
【 年 代 】:20〜29歳
【 性 別 】:男性
【 地 域 】:近畿
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長崎生まれの長崎育ち。愛する故郷のチーム、V・ファーレン長崎の番記者になる日を夢みている。関西に出てきて早5年。サッカー観戦に恵まれた地で観戦経験を積み重ねるべく、主に長居で奮闘中。
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