■ 各クラブのスタメンの平均年齢 Jリーガーの平均年齢についてまとめてみました。まず、前節(J1は29節、J2は31節)の各クラブのスタメン選手の平均年齢を出してみました。J1、J2ごとにまとめて低い方から並べると、以下のようになりました。
表1 J1の18クラブのスタメンの平均年齢
ランキング | クラブ | 平均 | 順位 |
1 | アルビレックス新潟 | 24.91 | 13 |
2 | アビスパ福岡 | 25.18 | 18 |
3 | 清水エスパルス | 25.55 | 8 |
3 | セレッソ大阪 | 25.55 | 11 |
5 | 横浜F・マリノス | 25.82 | 4 |
6 | 浦和レッズ | 26.27 | 16 |
7 | 大宮アルディージャ | 26.45 | 14 |
8 | モンテディオ山形 | 26.55 | 17 |
9 | 柏レイソル | 26.91 | 1 |
10 | ベガルタ仙台 | 27.91 | 5 |
10 | 鹿島アントラーズ | 27.91 | 6 |
10 | ジュビロ磐田 | 27.91 | 9 |
13 | サンフレッチェ広島 | 28.00 | 7 |
14 | 川崎フロンターレ | 28.55 | 10 |
15 | ガンバ大阪 | 28.64 | 2 |
16 | ヴィッセル神戸 | 29.00 | 12 |
17 | 名古屋グランパス | 29.36 | 3 |
18 | ヴァンフォーレ甲府 | 29.45 | 15 |
J1では、アルビレックス新潟がもっとも平均年齢の低いチームでした。MF本間が30歳でチームトップですが、他の選手は20代です。DF酒井、DF鈴木、MF曹永哲と五輪世代が3人もいます。2位はアビスパ福岡で、J1では唯一、30代の選手がいませんでした。ただし、DF和田は1981年10月20日生まれなので、明日(=10月20日)で30歳になってしまいます。
3位は清水エスパルスとセレッソ大阪が並びました。清水には、DFボスナー、FW高原、MF小野と3人も「30歳オーバー」の選手がいますが、FW大前、FW高木俊、MF竹内と3人も五輪世代がいます。一方、C大阪は、五輪世代のMF清武、MFキム・ボギョンが欠場中で、さらに、MF倉田とMF扇原も出場停止ということで、ベストメンバーになったらもっと下がりそうな勢いですが、この日のスタメンでは「3位タイ」となりました。
逆に、平均年齢がもっとも高かったのは、ヴァンフォーレ甲府で「29.45歳」でした。スタメン11人のうち、6人が「30歳オーバー」です。その次は、名古屋グランパスで「29.36歳」で、3位がヴィッセル神戸の「29.00歳」です。甲府と名古屋と神戸は「29歳」を超えています。ちなみに、首位を走る柏レイソルは「26.91歳」でした。J1の平均が「27.17歳」なので、ちょうど真ん中くらいです。
表2 J2の20クラブのスタメンの平均年齢
ランキング | クラブ | 平均 | 順位 |
1 | 京都サンガF.C. | 22.45 | 14 |
2 | 大分トリニータ | 24.55 | 11 |
3 | ギラヴァンツ北九州 | 24.73 | 7 |
3 | ファジアーノ岡山 | 24.73 | 17 |
5 | 愛媛FC | 25.18 | 13 |
6 | FC岐阜 | 25.27 | 20 |
7 | 栃木SC | 25.36 | 6 |
8 | ロアッソ熊本 | 25.55 | 10 |
9 | ザスパ草津 | 25.73 | 12 |
10 | コンサドーレ札幌 | 25.82 | 3 |
11 | FC東京 | 25.91 | 1 |
11 | 横浜FC | 25.91 | 15 |
13 | サガン鳥栖 | 26.00 | 2 |
14 | 湘南ベルマーレ | 26.64 | 9 |
15 | 水戸ホーリーホック | 26.82 | 18 |
16 | ジェフユナイテッド千葉 | 27.09 | 5 |
17 | カターレ富山 | 27.73 | 16 |
18 | 東京ヴェルディ | 28.00 | 8 |
19 | ガイナーレ鳥取 | 28.18 | 19 |
20 | 徳島ヴォルティス | 28.55 | 4 |
次はJ2です。1位は京都サンガで「22.45歳」でダントツで低い数字です。10代の選手も、FW久保、FW宮吉、MF伊藤、MF福村と4人もいて、さらに、MFチョン・ウヨン、MF中村充も五輪世代なので、11人中6人がロンドン五輪の出場資格を持っています。
2位は大分トリニータで「24.55歳」でした。このチームは、MFチェ・ジョンハンとMF井上の「22歳」が最年少となるので、極端に若い選手はいませんが、26歳以上はMF宮沢(33歳)だけで、23歳前後の選手がほとんどです。3位は北九州と岡山が「24.73歳」で並んでいます。 ちなみに、岡山はJ2では、唯一、全員が「20代」でした。
逆に、平均年齢が高いのは、東京ヴェルディ、ガイナーレ鳥取、徳島ヴォルティスの3チームです。この3チームは平均年齢が「28歳」を超えています。東京Vは、MF小林、FW阿部、MF河野と中盤から前は非常に若い選手が揃っていますが、37歳のDF土屋が平均年齢を上げています。DF土屋以外にも、DF森、DF中谷、DF富澤、GK柴崎と後ろの選手はキャリアのある選手が多いので、「前は若手、後ろはベテラン」とはっきり分かれています。
J2でもっとも平均年齢が高かったのは、昇格争いをする徳島ヴォルティスでした。30代の選手が5人もいます。MF倉貫、MF斉藤ら昇格経験のある「中堅・ベテラン」を積極的に獲得し、彼らの経験値をチーム作りに生かそうとしています。果たして、悲願のJ1昇格を果たせるでしょうか?
表3 全38クラブのランキング
次は、J1とJ2をまとめてランキングにしてみました。普通に予想できることですが、J2のクラブの方が平均年齢は低めで、J1のクラブは高めになっています。上位18クラブのうち、13クラブがJ2のチームとなっているので、明らかな差があります。ちなみに、平均年齢は、J1は「27.17歳」で、J2は「26.01歳」でした。
ランキング | カテゴリー | クラブ | 平均 |
1 | J2 | 京都サンガF.C. | 22.45 |
2 | J2 | 大分トリニータ | 24.55 |
3 | J2 | ギラヴァンツ北九州 | 24.73 |
3 | J2 | ファジアーノ岡山 | 24.73 |
5 | J1 | アルビレックス新潟 | 24.91 |
6 | J1 | アビスパ福岡 | 25.18 |
6 | J2 | 愛媛FC | 25.18 |
8 | J2 | FC岐阜 | 25.27 |
9 | J2 | 栃木SC | 25.36 |
10 | J1 | 清水エスパルス | 25.55 |
10 | J1 | セレッソ大阪 | 25.55 |
10 | J2 | ロアッソ熊本 | 25.55 |
13 | J2 | ザスパ草津 | 25.73 |
14 | J1 | 横浜F・マリノス | 25.82 |
14 | J2 | コンサドーレ札幌 | 25.82 |
16 | J2 | FC東京 | 25.91 |
16 | J2 | 横浜FC | 25.91 |
18 | J2 | サガン鳥栖 | 26.00 |
19 | J1 | 浦和レッズ | 26.27 |
20 | J1 | 大宮アルディージャ | 26.45 |
21 | J1 | モンテディオ山形 | 26.55 |
22 | J2 | 湘南ベルマーレ | 26.64 |
23 | J2 | 水戸ホーリーホック | 26.82 |
24 | J1 | 柏レイソル | 26.91 |
25 | J2 | ジェフユナイテッド千葉 | 27.09 |
26 | J2 | カターレ富山 | 27.73 |
27 | J1 | ベガルタ仙台 | 27.91 |
27 | J1 | 鹿島アントラーズ | 27.91 |
27 | J1 | ジュビロ磐田 | 27.91 |
30 | J1 | サンフレッチェ広島 | 28.00 |
30 | J2 | 東京ヴェルディ | 28.00 |
32 | J2 | ガイナーレ鳥取 | 28.18 |
33 | J1 | 川崎フロンターレ | 28.55 |
33 | J2 | 徳島ヴォルティス | 28.55 |
35 | J1 | ガンバ大阪 | 28.64 |
36 | J1 | ヴィッセル神戸 | 29.00 |
37 | J1 | 名古屋グランパス | 29.36 |
38 | J1 | ヴァンフォーレ甲府 | 29.45 |
■ 10代の選手 and ベテラン選手 ちなみに「10代の選手」は、38チームで、12人でした。最年少は京都サンガのFW久保で、1993年12月24日生まれの17歳です。まだ、高校生ですが、リーグ7位タイとなる8ゴールを挙げていて、京都のエースストライカーになっています。前述のように、京都にはFW久保、FW宮吉、MF伊藤、MF福村と10代プレーヤーが4人もいます。
なお、京都の4人の中では、FW久保だけが「リオ世代(1993年1月1日生まれ以降の選手)」となります。リオ世代は、他に、札幌のDF櫛引、湘南のMF遠藤がいます。この二人は早生まれで「大学1年生」の年代になります。五輪の参加資格年齢に変更がなければ、FW久保、DF遠藤、DF櫛引の3人は「リオ五輪代表チーム」でも中心になることが期待されています。
逆に、35歳を超えているのは、GK楢崎(名古屋)、GK川口(磐田)、MF伊東輝(甲府)、GK荒谷(甲府)、DF土屋(東京V)、FW鈴木隆(水戸)、MFエジミウソン(熊本)、MF服部(鳥取)の8人です。その中で最年長は、元日本代表のMF服部で1973年9月23日生まれなので38歳です。今シーズンも、レギュラーとして試合に出続けています。
他に、ベテランで頑張りが目立つのは、横浜FCのFW三浦知良とギラヴァンツ北九州のMF桑原で、FW三浦知は44歳、MF桑原は40歳になります。二人とも、31節はスタメンは外れて途中出場となりましたが、今シーズン、FW三浦知は12試合、MF桑原は25試合で先発出場しています。二人とも、今のクオリティを保ったまま、どこまで現役で頑張ることができるのでしょうか。
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