■ 第8節J1の第8節。1敗1分けでまだ勝利のないリーグ王者の名古屋が、1勝1敗の川崎Fと対戦。昨シーズンは川崎Fが3対2(A)、4対0(H)と名古屋に連勝しており、名古屋は川崎Fを苦手にしている。
名古屋は<4-2-2-2>。GK楢崎。田中隼、闘莉王、増川、三都主。MF中村直、藤本、小川、玉田。FWケネディ、永井。DF阿部がベンチスタートとなって元日本代表のDF三都主がスタメン出場。怪我から回復してきたMF玉田が久々にスタメンに復帰。怪我のFW金崎は欠場。日本代表のMF藤本がボランチに入る。
対する川崎Fは<4-2-2-2>。GK杉山。DF田中裕、菊地、井川、小宮山。MF稲本、柴崎、中村憲、登里。FW山瀬功、矢島。FWジュニーニョはベンチスタート。FW矢島、MF登里、DF田中裕の3人が今年のリーグ戦でゴールを決めている。
■ 名古屋が初勝利試合の序盤は川崎Fが押し込む。ボランチのMF稲本が積極的に前線に上がっていってシュートチャンスを作る。しかし、前半16分にMF稲本が負傷して交代するアクシデントが発生。MF田坂が代わってピッチに送り出される。対する名古屋も前半28分にDF闘莉王が負傷し、DF千代反田と交代。双方に誤算が生じてしまう。
そんな中で先制したのは名古屋。前半34分に右サイドからのクロスをゴール前のFWケネディが落とすと、FW玉田が得意ではない右足でミドルシュートを決める。FW玉田は今シーズン初ゴール。前半は名古屋がリードして折り返す。
後半開始から川崎FはMF登里を下げてFWジュニーニョを投入。しかし、名古屋はDF増川を落ち着いて対応しゴールを許さない。すると、後半37分に、再び、FWケネディのパスからFW玉田が決めて2対0と突き放す。FW玉田は2ゴールの活躍。結局、2対0で名古屋が勝利して今シーズン初勝利。対する川崎Fは1勝2敗で負けが先行した。
■ 玉田圭司 復活の2ゴールゼロックス、リーグ戦、ACLとなかなか本来の試合運びが出来ていなかった名古屋であるが、公式戦8試合目にしてようやく、名古屋らしい試合を見せて苦手の川崎Fに勝利した。シュート数は名古屋が10本だったのに対して、川崎Fは19本も放ったが、川崎Fは決定機は少なく、危ないシーンはほとんどなかった。
MF金崎が怪我のため離脱することになったが、ちょうどいいタイミングでMF玉田が復帰。MF玉田をどう使ってくるのかと思ったが、<4-2-2-2>の攻撃的MFの位置での起用となって、慣れないポジションであったが、攻守ともに申し分ない出来だった。
こうなると、MF金崎が戻ってきたらポジションが足りなくなるので、どうするのか?という嬉しい悩みが発生した。MF金崎も、FW永井も、FW玉田も結果を残しているので、ストイコビッチ監督も頭を悩ませそうである。
■ ケネディが2アシストまだ、今シーズン、PKでの1ゴールのみで、不調も伝えられているFWケネディが2アシストの活躍。自身のゴールは生まれなかったが、今シーズンではベストのプレーでコンディションが上がってきていることをうかがわせた。
フォワードの軸とならないといけないFWケネディであるが、今シーズンはソフトなプレーが目立っていて、体を張れていない場面が多い。これまでは、物足りない試合が続いていたので、一安心といったところである。FW永井とは全くタイプが異なるが、FW永井はU-22代表では1トップを任されており、FW永井を中央に置いて、FW金崎を右サイド、FW玉田を左サイドに置く3トップも考えられないわけではないだけに、自身もゴールに絡めてホッとしているだろう。
■ 途中出場のMF磯村が好プレー名古屋はユース出身で3年目となるボランチのMF磯村が途中出場で好プレーを見せた。後半36分にMF藤本と交代でピッチに立ったが、アグレッシブな守備で試合を締めくくった。名古屋はMFダニルソンが不在で、守備力のあるボランチがいない状況で、MF磯村に計算が立つようだと、チームとしての幅が広がってくる。
もともと、ストイコビッチ監督は、恩師のアーセナルのヴェンゲル監督とは正反対で、若手の起用に躊躇するタイプの監督というイメージが強かったが、今シーズンは、FW永井を筆頭に、MF田中、MF吉田とすでにルーキーを3人も公式戦で起用しており、さらにMF橋本、MF磯村も試しており、いつもとは違う積極的な起用を見せている。
名古屋のように、資金力があって、毎年のように代表クラスのタレントを引っ張ってこれるクラブの場合、どうしても、若手が起用される機会は少なくなってしまう。それゆえ、いつの間にか、主力が高齢化していて、世代交代が遅れてチームも弱体化するというがパターンであるが、そういったサイクルを阻止すべく、若手を積極的に起用しているのはいいことである。
■ 川崎Fは連敗再開初戦で仙台にホームで敗れた川崎Fは、その影響もあったのか、得意としている名古屋に0対2で敗戦。2連敗となってしまった。シュート数は多かったが、ゴール前の迫力は欠いており、チャンス自体は多くなかった。
「攻撃力が売り」の川崎Fであるが、昨シーズン途中から主力の流出が続いており、攻撃力が大幅にダウンしていることは否めない。頼みのFWジュニーニョもコンディションが万全ではなく、途中出場が続いており、まだスタメンに復帰できておらず、厳しい状況が続いている。スタメンで起用されているMF登里、FW矢島らの奮起が期待される。
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