■ ACLが開幕ACLが開幕。日本勢は、名古屋グランパス、ガンバ大阪、セレッソ大阪、鹿島アントラーズの4チームが出場する。G大阪はグループEで、オーストラリアのメルボルン、韓国の済州、中国の天津と同じグループに入った。2位以上のチームが決勝トーナメントに進出することができる。初戦はホームの万博でメルボルンと対戦。
G大阪は<4-2-2-2>。GK藤ヶ谷。DF加地、金正也、山口、下平。MF武井、遠藤、宇佐美、二川。FWMFイ・グノ、アドリアーノ。FW平井、MFキム・スンヨンらがベンチスタート。
■ G大阪が圧勝 試合は前半4分にG大阪がコーナーキックを獲得。MF二川が蹴ったボールが裏に流れてフリーになっていたMF武井が右足でミドルシュートを決めて先制する。さらに前半7分にもFWイ・グノが左サイドを突破し、ペナルティエリアに侵入すると、上手く相手のファールを誘ってPKを獲得。FWアドリアーノが決めて2点目を挙げる。
さらにG大阪は前半11分にもMF宇佐美のパスを受けたFWアドリアーノが右サイドの裏のスペースに飛び出して、グラウンダーのクロスを入れると、中央のFWイ・グノが合わせて3点目を挙げる。これで楽になったG大阪であるが、前半22分にコーナーキックの流れからカウンターを許し、数的不利になったところをDF下平がファールを取られてPKを与える。マスカットが決めて1対3と迫る。前半はそのまま終了。
追加点の欲しいG大阪は後半18分にもFWアドリアーノが右サイドから仕掛けて中央に侵入し、フリーのMF二川にラストパス。これをMF二川が落ち着いて決めて4点目。さらに試合終了間際には、FWイ・グノのクロスから途中出場のMFキム・スンヨンが頭で合わせて5点目を挙げる。結局、5対1でG大阪が勝利。
■ いきなりゴールラッシュMF橋本、MF明神、DF高木、DF中澤といったレギュラークラスが不在で、心配されたG大阪であったが、得意としているオーストラリアのチームであるメルボルンを相手に5ゴールを挙げて、ホームで白星発進となった。幸運な部分もあったが、開始11分までに3ゴールを奪って試合の主導権を握った。
光ったのはFWイ・グノとMF武井の二人。1.5列目的なポジションでプレーしたFWイ・グノは、運動量豊富でアグレッシブにプレーし、攻撃をリードした。1ゴール1アシストのみならず、多くのチャンスを作ってみせた。磐田から移籍して2年目になるが、コンディションもよくて、チームにもフィットしている。今シーズンはいいシーズンにな鳴りそうだ。
また、ボランチで出場したMF武井の好プレーを見せた。MF遠藤がやや疲れ気味で運動量が少なかったが、その分を補って余りある活躍を見せた。大きかったのはやはり先制ゴール。いいポジションを取って、貴重なゴールを決めた。この試合はMF明神の不在を感じさせなかった。
■ アドリアーノは1ゴール2アシストセレッソ大阪から移籍してきたFWアドリアーノは1ゴール1アシストの活躍。まだコンビネーションは確立されていないが、一人で打開できるのは魅力であり、ドリブルから2つのゴールをアシストとした。もともと、味方とのコンビで崩すタイプではなくて、一人で持ち込んで決めるタイプなので、連携はこんなものかとも思うが、1対1のシチュエーションさえ作ってやれれば、どうにかしてしまうパワーを持つ。
昨シーズンのG大阪はFW平井が14ゴールを挙げてブレークしたが、FW平井もスタメン落ちすることが多く、最後まで軸が定まらなかったが、今シーズンはFWアドリアーノで決まりである。そのパートナーもFWイ・グノに落ち着きそうであり、レギュラーは固定できるかもしれない。
■ 金正也がスタメン入りDF高木、DF中澤が出場できない中で、駒大出身で新人のDF金正也がプレシーズンマッチの磐田戦に続いてスタメン出場を果たし、無難なプレーを見せた。このままいくと、開幕スタメンの可能性も高いといえる。183cmということで体格もよくて、足元も悪くない。G大阪は最終ラインが高齢化していたが、DF金正也がポジションを確保するようだと、将来に向けても明るい話題となる。
サイドバックは、右サイドのDF加地はコンディションがよさそうで、何度もチャンスに絡んだが、左サイドのDF下平は失点に絡むなど、攻守に精彩を欠いてしまった。このポジションはフィテッセに移籍したDF安田がいなくなってDF下平にかかる期待は大きいが、この日のパフォーマンスではかなり不安である。交代で出場した大阪体育大出身のDF藤春の方が思い切りのいいプレーをしており、ポジションを失う可能性もある。
■ 注目の宇佐美注目の18歳のMF宇佐美はゴールもアシストもなかったが、再三、前線に好パスを送っており、余裕のようなものを感じさせた。FWアドリアーノ、FWイ・グノとスピードのある選手が周りにいることで、今シーズンは宇佐美のパスセンスが生きるシーンが増えるのではないだろうか。
G大阪は、昨シーズンは、FWルーカスというオールラウンドな選手がいて、ポストプレーをこなしてくれたが、FWアドリアーノはそういったタイプではない。高さという意味では不安であるが、個人で突破できる選手が増えており、MF遠藤の負担も減りそうな雰囲気はある。
MF宇佐美も、去年と比べて「自由」が与えられており、彼の能力が発揮しやすいチーム構成になってきている。移籍の噂もあるが、まずは、Jリーグでしっかりと結果を残してほしいところであり、今シーズンは、ずっとスタメンで出られそうな状況であるので、二桁ゴールは最低限のノルマとなる。
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