■ U-23ドバイ杯が開幕2024年のパリ五輪まであと2年半となったが大岩JAPANにとって最初の公式戦となるU-23ドバイ杯に出場しているU-21日本代表は2戦目でカタール代表と対戦した。約8か月後に迫った自国開催のW杯を控えるカタール代表は何人かの選手がすでにフル代表に招集されている。2019年1月に行われたアジア杯の決勝で森保JAPANを下してフル代表が初のアジア制覇を達成したのはまだ記憶に新しいところ。
日本は「4-2-3-1」。GK小久保玲央ブライアン(ベンフィカ)。DF半田(山形)、鈴木海(栃木SC)、木村誠(山形)、加藤聖(長崎)。MF川崎颯(京都)、松木玖(FC東京)、甲田(名古屋)、荒木遼(鹿島)、斉藤光(ロンメルSK)。FW細谷(柏)。初戦のクロアチア戦からメンバーを大きく入れ替えたがMF斉藤光、MF甲田、DF半田の3人は2試合連続スタメンとなった。GK小久保玲央ブライアンとMF斉藤光が海外組になる。
ベンチスタートになったのはGK鈴木彩(浦和)、GK佐々木(柏)、DF成瀬(名古屋)、DF内野貴(デュッセルドルフ)、DF西尾(C大阪)、DFチェイス・アンリ(尚志高)、MF田中聡(湘南)、MF藤田譲瑠チマ(横浜FM)、MF山本理(東京V)、MF松村優(鹿島)、MF鈴木唯(清水)、FW藤尾(徳島)の12人。DF馬場晴(東京V)はベンチ外。初戦でゴールを決めた後、負傷したMF小田(神戸)は怪我でチームから離脱している。
■ 後半に2ゴールを奪って2対0で勝利試合の前半はほぼ互角の展開になった。初戦の日本はCBのDF西尾ならびにDF馬場晴のところから効果的な縦パスが入ってチャンスを作ったがこの日は後方からのパスが精度を欠いた。カタールの選手に引っかかるケースが多くて最終ラインの選手のミスからピンチを招いた。前半38分にFKからバー直撃のシュートを打たれたがオフサイドの判定で救われた。前半はリズムをつかめずに0対0で終了した。
迎えた後半8分に右サイドでスローインを獲得するとMF甲田はキープしきれなかったがうまくフォローしたFW細谷が右サイドを突破してグラウンダーのクロスを入れるとフリーでボールを受け取ったMF斉藤光が得意のドリブルで相手のタイミングを外してからゴールに流し込んでようやく先制に成功する。10番を託されているMF斉藤光は初戦のクロアチア戦では決定機を外しているが見事なゴールをゲットした。
終盤になるとFW藤尾、MF鈴木唯、MF藤田譲瑠チマなど初戦でスタメン出場した選手を次々に投入した。FW藤尾とFW細谷の2トップに変更すると後半41分にCKを獲得。相手のクリアボールを途中出場したMF山本理がダイレクトで合わせて大きな追加点を奪った。MF山本理のゴールはゴラッソだった。2対0で勝利した日本は2連勝。3月29日(火)に行われる順位決定戦でサウジアラビアと対戦することが決まった。
■ なかなかチャンスシーンを作れなかった。初戦で対戦したクロアチアは同時期にU-21欧州選手権を戦っているのでこの世代の主力はほとんどおらず。対戦相手のモチベーションやメンバー構成を考慮する必要はあるが初戦と比べると日本の出来は低調だった。クロアチア戦は「たくさんチャンスを作ったがフィニッシュの正確さを欠いてなかなか先制ゴールを奪えない。」というもどかしい展開だったがこの日はなかなかチャンスシーンを作れなかった。
MF川崎颯とMF松木玖のWボランチなのでもっとボランチのところにボールを集めてそこからサイドを使ってチャンスを作りたかった。ただ、DF鈴木海とDF木村誠のCBコンビのパス回しが不安定だったのでボランチがいい形でボールを受ける回数は少なくて中途半端なつなぎからボールを失ってカタールに攻め込まるシーンが何度かあった。特に前半はいい形は少なくて満足できる内容ではなかった。
それでも後半になると幾分かは改善されてパスも回るようになったが後半8分にMF斉藤光がゴールをゲットした。FW細谷が右サイドを抜け出していいボールをゴール前に供給したがMF斉藤光がエリア付近であれだけいい状態でボールを持てると高確率でゴールにつながる。ベルギー2部でプレーしているのでプレーを観る機会はほとんどなくて動いている姿を観るのも久しぶりだったが相変わらずドリブルの切れはある。
■ ベルギー2部でプレーするMF斉藤光毅海外移籍をするとプレースタイルの変更を余儀なくされてドリブルで仕掛けるプレーが出来なくなる選手であったり、肉体改造を行って体が大きくなった結果としてキレがなくなってJリーグのときほどドリブルが使えなくなる選手はたくさんいるのでドリブラーのMF斉藤光にもそういう心配はあったが今のところは大丈夫。パッと見た印象の体つきは大きくは変わっていないがタフさなどは身に付けているのだろう。
2点目はセットプレーから生まれたが途中出場したMF山本理のゴラッソだった。この世代のボランチというと高校年代のときはMF山本理が絶対的な存在だったがMF藤田譲瑠チマ、MF川崎颯、MF田中聡、MF松木玖がJリーグで経験を積んで一気に伸びたのでポジション争いは激化した。飛び級でプロ入りして3年目のMF山本理は伸び悩んだ時期もあったが今シーズンは東京Vで好調。いい流れになっている。
ベンフィカU-23などでプレーするGK小久保玲央ブライアンのプレーを観る機会もなかなかないがクリーンシート達成に貢献した。この世代はとにかくキーパーが豊富なので海外組のGK小久保玲央ブライアンといえども安泰ではない。現状はGK鈴木彩の方が評価は高くなっており、J2の岩手で経験を積むGK野澤大志ブランドンもいる。「争いが最も激しいポジションの1つ」と言えるがこちらもいいアピールが出来た。
▼ 動画の投稿日 (2022年3月23日)
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