■ U-23ドバイ杯が開幕2024年のパリ五輪まであと2年半となったが大岩JAPANの活動が本格的にスタートした。2001年生まれの選手が中心となるが初の公式戦はU-23ドバイ杯となった。UAEに遠征して公式戦を戦うことになるが初戦の相手はクロアチアとなった。相手のクロアチアは20歳の選手が中心になっているが2人ほど22歳の選手が参加しているという。ただ、U-21欧州選手権と日程が重なるのでベストとは程遠い構成になる。
日本は「4-2-3-1」。GK鈴木彩(浦和)。DF半田(山形)、DF馬場晴(東京V)、DF西尾(C大阪)、DF成瀬(名古屋)。MF田中聡(湘南)、MF藤田譲瑠チマ(横浜FM)、MF甲田(名古屋)、MF鈴木唯(清水)、MF斉藤光(ロンメルSK)。FW藤尾(徳島)。J1はW杯の最終予選のため中断期間に突入しているのでJ1のクラブで主力を張っているDF西尾やMF鈴木唯なども招集。最初にしては本気度の高いメンバー構成になった。
ベンチスタートになったのはGK小久保玲央ブライアン(ベンフィカU-23)、DF加藤聖(長崎)、DF木村誠(山形)、DF内野貴(デュッセルドルフ)、DFチェイス・アンリ(尚志高)、MF山本理(東京V)、MF松木玖(FC東京)、MF川崎颯(京都)、MF松村優(鹿島)、MF荒木遼(鹿島)、FW細谷(柏)、MF小田(神戸)の12人。U-23ドバイ杯には25名が招集されているがGK佐々木(柏)とDF鈴木海(栃木SC)はベンチ外となった。
■ 後半の終盤に何とか先制に成功。試合は立ち上がりから日本が攻め込む展開になった。開始早々の前半1分に海外組のMF斉藤光が得意の左サイドから仕掛けて惜しいシュートを放った。前半3分にも右SHのMF甲田が左足でシュートを放った。さらに前半18分にはトップ下のMF鈴木唯に決定機が訪れたが決められず。前半47分にFW藤尾に訪れた決定機もキーパーにセーブされる。たくさんのチャンスを作った日本だったが決定力を欠いた。
後半開始から日本は右SBのDF半田を下げてドイツ2部でプレーするDF内野貴を投入。そのまま右SBでプレーした。前半の13分あたりまでは現地の映像が乱れて視聴不可になったので後半の立ち上がりの試合展開がどうだったのか?は分からないが0対0のままで映像は復旧した。後半15分にはMF藤田譲瑠チマのシュートのこぼれ球からFW藤尾に決定機が訪れたが左足のシュートは枠を大きく外してしまう。
先制ゴールの欲しい日本は後半20分にMF松木玖、MF松村優、MF小田を投入。後半28分にはFW藤尾を下げてMF荒木遼を投入。MF鈴木唯を最前線に上げると後半36分にMF荒木遼の見事なパスからMF小田がキーパーをかわしてから冷静にゴールに流し込んでようやくの先制ゴールを奪った。途中出場した2人が結果を残した日本が1対0で勝利。大岩監督は白星スタートを切った。次はカタールと対戦する。
■ 決定力を欠いたU-21日本代表この大会はCSのCSテレ朝チャンネル2で生中継される予定になっているが後半のはじめから13分ほどの映像は現地からの回線が乱れて視聴不可だった。国際大会の厳しさを痛感する出来事だったがフラストレーションの溜まる展開だった。前半から攻め込みながらシュート精度を欠いて0対0のままで時計が進むという嫌な流れだった。どんな試合でもどんな相手でもチャンスで決められないと雰囲気は悪くなる。
1トップの位置で起用されたFW藤尾には4回ほどビッグチャンスがあった。高いシュート精度を駆使してゴールを積み重ねるタイプではなくてたくさんシュートを放ってゴールを積み上げるタイプのストライカーではあるがいいボールが集まってくるのでCFの選手が決められないと難しい展開になる。この世代もMF久保建、MF荒木遼、MF鈴木唯とアタッカーの選手は充実しているのでフォワードの選手がカギを握る。
難しい展開の中、決勝ゴールを決めたMF小田は残念ながら後半の終了間際に怪我をしてしまった。プレーは続行できず。交代枠を使い切っていた日本は10人で戦うことになったがいい抜け出しからのゴールだった。この時間帯はCFのFW藤尾がベンチに下がってMF鈴木唯が最前線に入っていたのでゼロトップに近い布陣だったが後半36分のゴールシーンは複数人が絡むいいコンビネーションから決定機を作った。
■ 決勝ゴールを決めたのはMF小田裕太郎(ヴィッセル神戸)開幕から7試合勝ちなしと苦しんでいるチームと同様でMF小田もなかなかJ1の試合で結果を出せずに苦労しているが年代別代表では高い決定力を発揮して結果を残してきた。左SHというとベルギー2部のロンメルSKでプレーするMF斉藤光がファーストチョイスになると思うがMF小田の単独での仕掛けも威力十分。181センチなのでサイズに恵まれているのも大きな武器となる。決定力をさらに磨きたい。
中盤はオフに横浜FMに移籍したMF藤田譲瑠チマが中心になった。パリ世代はMF山本理、MF川崎颯、MF田中聡、MF松木玖などがいるのでボランチは充実したポジションになるが移籍先の横浜FMでコンスタントに出場機会を得ているMF藤田譲瑠チマが軸になりそうな流れになっている。「アンカーの位置」でも「Wボランチの一角」でも「インサイドハーフ」でも質の高いプレーが出来る点は強みの1つになる。
相手のクロアチアが攻撃する回数は少なかったので守備陣にとっては負担の少ない試合になったがDF西尾とDF馬場晴のCBコンビは安定していた。問題になるようなシーンはほぼ無かったと言える。両CBに相手のプレッシャーがほとんどかからなかったことも大いに関係しているがDF西尾あるいはDF馬場晴から効果的な縦パスが入るシーンは多かった。CBからの組み立ての精度や質は非常に高かった。
▼ 動画の投稿日 (2022年3月23日)
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