■ J1の開幕戦J1の開幕戦。「優勝候補の一角」に挙げられる横浜Fマリノスはホームの日産スタジアムでセレッソ大阪と対戦した。横浜FMは対戦相手のC大阪を大の苦手にしているが通算成績は17勝18敗9分けと負け越している。J1での通算成績で横浜FMが負け越しているのは鹿島・C大阪・柏・川崎F・FC東京の5チームのみとなる。2021年の8節で勝利するまで9年ほどC大阪を相手に勝利を挙げることは出来なかった。
ホームの横浜FMは「4-2-1-3」。GK高丘。DF松原健、岩田、畠中、小池龍。MF喜田拓、渡辺皓、マルコス・ジュニオール。FW水沼、レオ・セアラ、仲川。開幕直前に電撃加入したFWアンデルソン・ロペスとDFエドゥアルドはともにベンチスタート。新加入のMF藤田譲瑠チマやDF小池裕やFW西村拓もベンチスタートになった。MF扇原が抜けたボランチは日本代表候補に選ばれたMF渡辺皓がスタメン出場となった。
アウェイのC大阪は「4-2-2-2」。GKキム・ジンヒョン。DF松田陸、進藤、西尾、丸橋。MF原川、奥埜、清武、乾。FWブルーノ・メンデス、加藤陸。オフにJ2を中心にたくさんの選手を獲得したがMF上門やDF毎熊はベンチ外。新加入選手でスタメン起用されたのはFWブルーノ・メンデスのみ。ただ、2019年と2020年はC大阪でプレーしている。17歳のFW北野颯が初めてベンチ入り。まだ高校2年生となる。
■ 横浜FMペースになった。試合は横浜FMペースになった。C大阪はなかなかボールを保持できずに苦しい展開になった。前半23分にDF丸橋のクロスからFW加藤陸のシュートが決まったがオフサイドの判定でゴールは認められなかった。劣勢のC大阪だったが前半40分にMF乾のドリブルからCKを獲得するとMF原川が蹴ったボールをファーサイドのDF進藤が合わせて先制に成功する。ワンチャンスを生かしたC大阪がリードして折り返した。
迎えた後半も横浜FMペースは変わらず。圧倒的に攻め込むとMFマルコス・ジュニオールがエリア内で倒されてPKを獲得。自らキッカー務めたがGKキム・ジンヒョンがビッグセーブを見せた。命拾いしたC大阪だったが悪い流れは変わらず。後半24分に途中出場のFWアンデルソン・ロペスのグラウンダーのクロスからフリーになっていたFW仲川に同点ゴールを奪われた。FW仲川は嬉しい開幕ゴールとなった。
さらに後半33分にはDF西尾のクリアミスでFWアンデルソン・ロペスにボールが渡ると右足で放ったシュートがC大阪の選手に当たってゴールイン。横浜FMが逆転に成功する。FWアンデルソン・ロペスは1ゴール1アシストの活躍だった。逆転されたC大阪だったが後半45分にMF原川のCKからニアのMF清武が頭で合わせて土壇場で2対2の同点に追いついた。試合はそのまま終了。ともに勝ち点「1」を獲得した。
■ 横浜FMの平均身長は173.6センチ激闘になったが横浜FMは何と22本ものシュートを放った。PKのチャンスもあったので大量ゴールを奪っていてもおかしくない流れだったが勝ち点「1」にとどまった。内容的には横浜FMの方がはるかに良かったことを考えると勿体ないドローと言える。2失点ともCKからだったが今シーズンの横浜FMは高さがない。この日のスタメン11人の平均身長は173.6センチ。J1平均は177.5センチほどなので平均身長は相当に低い。
C大阪の平均身長は177.5センチ。先のとおりでJ1では平均程度になる。C大阪は特別高さのあるチームではないがDF進藤はもちろん、MF清武やMF奥埜などは身長の割にはヘディングが得意。185センチのFWアンデルソン・ロペスが入ると高さは生まれるが185センチのMF扇原が抜けた影響が最も現れるのはセットプレーの守備の時だろう。「高さ不足」というのは現時点での横浜FMの一番の不安要素と言える。
「CKから2失点」というのは非常にもったいないが攻撃は良かった。FW前田大が抜けた影響が心配されたが2019年のJリーグのMVPのFW仲川が好調。当時のキレやスピードを思い起こさせるプレーを見せた。過去2年間はいずれも2ゴールのみ。精彩を欠いたが開幕戦でゴールが生まれたことで精神的に楽になるだろう。左ウイングでプレーする機会が多くなると思うが「カットインしてからのシュート」に期待したい。
FWアンデルソン・ロペスは途中出場だったが1ゴール1アシスト。鮮烈なデビューを飾った。合流してあまり時間は経っていないがさすがのプレーを見せた。高さを売りにする選手ではないが高さとパワーを持った選手は今の横浜FMには少ないのでタイプ的には貴重である。注目されるのはポジションになる。「3トップの中央」なのか?「トップ下」なのか?「3トップの右」なのか?「3トップの左」もあり得なくもない。
■ 2021年は不調だったMF清武弘嗣C大阪は内容を考えると勝ち点「1」でも満足できる。ずっと攻め込まる展開になったがこういう試合で勝ち点を拾えると自信になるだろう。2失点目に象徴されるようにこの日は「ボールを奪った後のプレー」がマズかった。上手くボールがつながらずに波状攻撃を食らった。フィードの得意なDF瀬古が抜けた影響は少なからずある。2トップはともに高さとスピードがあるのでシンプルにフォワードを使っても良かった。
2得点はともにMF原川のCKから生まれたが今シーズンもC大阪はセットプレーが大きな武器になるだろう。すでに触れたとおりで平均身長はJ1の平均程度。高さのあるチームではないがMF原川、MF清武、DF丸橋などキッカーが優れている。右足だけでなく左足のキッカーも優秀なのでセットプレーは期待感がある。開幕直前に復帰が決まったDFマテイ・ヨニッチが加わるとさらにセットプレーの威力は増すだろう。
土壇場で同点ゴールを奪ったMF清武も復活を期すシーズンになる。2021年は怪我の影響もあって32試合で2ゴール2アシスト。不振を極めた。「フォワード起用」も噂される中、この日はMF坂元が抜けた右SHで起用された。ほとんど攻撃に絡めなかったが最後の最後でチームを救った。やはり、MF清武とMF乾の2人がチームの中心であり、ムードメーカーである。2人がいい状態でプレーできれば攻撃は面白くなる。
注目の17歳のFW北野颯は後半35分に途中出場。J1デビューを飾ったが「スピードに乗ったドリブル」や「巧みなトラップからのシュート」で見せ場を作った。年代別の日本代表の中心として活躍してきたクラブの期待の星になるがJ1での最初の試合でも臆することなく自身の良さを披露した。MF清武とMF乾のポジション(地位)をFW北野颯、MF中原輝、MF上門、MF中島元などがどこまで脅かすか?も注目点になる。
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