※ 2021年12月26日(日)の夜の時点での暫定評価。 6位 : 横浜Fマリノス ・・・ A-
→ 7クラブ間の争奪戦になったFW西村拓(仙台)を獲得して若手有望株のMF藤田譲瑠チマ(徳島)も獲得した。今オフも「目玉クラスの選手」をゲットしているがDFティーラトン(→ブリーラムU)とMF扇原(→神戸)が流出した。J1得点王のFW前田大もセルティックへの移籍も有力視されており、山形に期限付き移籍だったユース出身のMF山田康はそのまま完全移籍に切り替わった。相当に慌ただしいオフになっている。
ポジティブなニュースだけでなくネガティブなニュースも多いオフになっているが京都や湘南が獲得に乗り出したMF水沼の残留は決定。FWエウベルやMFマルコス・ジュニオールの残留も決定したので「J1制覇とアジア制覇を目指せる巨大戦力が維持されるのは間違い状況」と言える。DFティーラトンが抜けるのは当然のことながら痛いが即座にDF永戸(鹿島)とDF小池裕(C大阪)を獲得。ダメージを最小限に抑えた。
J1屈指の攻撃力を誇るが実はドリブル数はJ1で14位だった。その他の攻撃に関するスタッツのほとんどがJ1で1位 or 2位 or 3位あたりなのでこの点のみ見劣りした。「ドリブルで仕掛けられる選手」というのは横浜FMの補強ポイントの1つに挙げられるが期限付き移籍先の町田で10ゴール10アシストと躍動したMF吉尾がレンタルバックとなった一方でサイドアタッカーのMF松田詠(大宮)は新潟に再レンタルとなった。
各ポジションにJリーグ屈指をタレントを揃えているがさらなる補強があるとしたらCBだろう。DFチアゴ・マルチンスがいて、怪我から戻ってくるDF畠中がいて、U-22日本代表のDF角田もいるが、DF伊藤槙はそのまま磐田に完全移籍となった。DF實藤もいるがACLがあることを考えるとCBの枚数はやや不足している。2021年と同様でDF岩田をCBの位置で起用することは出来るが彼のCB起用はできれば避けたい。
補強の動きは止めていないと思うのでまだ何かしらの大きなニュースはあると思うが横浜FMユース出身で高卒3年目のMF榊原(ラインメール青森)を完全移籍で獲得した。2021年のJFLで24試合で2ゴールを挙げているが高校3年生のときにユースからトップチームに昇格できなかったことが少し話題になった選手を3年後に獲得したことになる。引き続いて2022年は青森でプレーするがかなり珍しいパターンになる。
5位 : セレッソ大阪 ・・・ A+
→ リーグ戦では12位に終わったが天皇杯はベスト4、ルヴァン杯は準優勝、ACLはベスト16。カップ戦で結果を残したC大阪は慌しいオフになった昨オフとは打って変わって穏やかなオフになっている。早い段階で「主力の多くは残留の見込み」と報じられており、小菊監督の続投も発表された。2020年の4位から順位を大きく落としたことを考えると巻き返しが期待されるがここまでは充実した補強ができている。
2021年の平均年齢は28.56歳。川崎Fに次いでJ1の20クラブの中で2番目に高かった。昨オフに続いて「世代交代」と「若返り」は重要なテーマになるが39歳のFW大久保が現役を引退して34歳のMF藤田直(→鳥栖)も退団。24試合で1ゴールに終わった27歳のFW豊川も京都に移籍した。MF藤田直は1,944分、FW大久保は1,410分、FW豊川は1,307分のプレー時間を得ているので若返りは自然と進むだろう。
2年間で計9試合の出場にとどまった左SBのDF小池裕(→横浜FM)の移籍も決まったが何と言ってもMF上門(岡山)とDF毎熊(長崎)の獲得に成功したのが今オフ最大のトピックスになる。MF上門に対しては浦和・名古屋・京都も関心を寄せており、大争奪戦が繰り広げられた。J2屈指の右SBであるDF毎熊にもオファーが殺到したと思うがDF毎熊もC大阪が競り落とした。「移籍市場の目玉クラス」をダブルゲットした。
MF上門とDF毎熊はともに1997年生まれ。このあたりの年代の選手が増えてきた。他には28歳のDF山中(浦和)の加入も確定した。「DF丸橋の後継者探し」はメインテーマの1つだったが大きな補強になるだろう。「クラブ史上最高レベルで充実しているCB以外はすべて補強ポイント」と言えるのでどのポジションの選手を獲得しても「補強ポイントに合致した補強」になってしまうがここまでは的確に動いている。
残るはCFである。小菊監督になってフォワードの軸に据えられて35試合で7ゴールのFW加藤陸は奮闘したがFWアダム・タガートとFW松田力は1ゴール、カップ戦で活躍したFW山田寛は14試合で無得点だった。6月にJ2の水戸に期限付き移籍して22試合で8ゴールを挙げたU-22日本代表のFW藤尾にかかる期待は大きいが「10ゴール程度を計算できて、かつ、起点にもなれる長身フォワード」を是が非でも獲得したい。
4位 : 湘南ベルマーレ ・・・ A+
→ 最終節で何とか残留を決めた湘南は2021年は若手主体のメンバー構成だった。平均年齢はJ1で4番目に若い26.09歳だった。苦しみながらも残留を果たすことが出来たが清水ならびに湘南との残留争いに敗れてJ2降格となった徳島が主力の大量流出で苦労している様子を見ると「本当にJ1に残留できて良かった。」とサポーターは感じているだろう。この2チームの最終的な勝ち点差はわずか「1」だった。
湘南にも将来を嘱望される若手がたくさんいるので「主力の大量流出」という最悪の事態に陥る可能性はあったが近年の中では珍しいほど穏やかなオフになっている。FWウェリントン、FWタリク、FW町野、DF大岩、DF石原広、MF茨田などの契約更新はすでに発表済み。期限付き移籍中のDF杉岡のレンタル延長も正式に発表された。同じく期限付き移籍中のGK谷も「レンタル延長が決定的」と報じられている。
ポジティブなニュースばかりのオフになっているが中でも「Jリーグの今オフの移籍市場の目玉クラス」と思われたU-22日本代表のDF畑大雅があっさりと残留したのは良かった。今オフは左右のSBの選手の移籍が目立っており、玉突き移籍が発生しやすい状況になっていた。SBやWBのレギュラーが流出したJ1の有力クラブが大枚をはたいて左右両サイドをこなすDF畑大雅の獲得に乗り出すことは十分に考えられた。
目下の不安材料はMF田中聡の動向になる。こちらはまだ契約更新が発表されていない。同じくU-22日本代表に選ばれているボランチの有望株の獲得に興味を示すJ1のクラブは少なくないと思われる。MF藤田譲瑠チマ(徳島→横浜FM)の移籍はすでに確定したが彼の獲得に乗り出して失敗したJ1の有力クラブが方針転換してMF田中聡の獲得を目指すことは十分に考えられる。両者はともに2002年生まれになる。
彼の去就に注目が集まるがMF永木(鹿島)の復帰もサポーターにとっては格別のニュースである。FW若月(FCシオン)の復帰も有力視されており、DF藤原優(SC相模原)の期限付き移籍も噂されている。「過去最高レベルで充実したオフになっている。」と言えるが攻撃陣は顔ぶれがあまり変わらないのでこのままだと得点力不足に苦しむのは確実である。違いを出せるフォワード or アタッカーのエース候補を獲得したい。
投票 ・【J1:移籍市場】 「いい補強が出来ている。」と思うクラブはどこですか? → 461票 ・【J2:移籍市場】 「いい補強が出来ている。」と思うクラブはどこですか? → 297票 ・【J3:移籍市場】 「いい補強が出来ている。」と思うクラブはどこですか? → 274票 ★ 現在の投票数 → 461票
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