■ FWリネカーやFWインザーギが代表格「嗅覚を持ったストライカー」の代表格に挙げられたFW佐藤寿(広島など)は2020年限りで現役を引退した。J1では404試合で161ゴール、J2では156試合で59ゴールを挙げている。若い頃はスピードもあったので裏への飛び出しも大きな武器になったが「こぼれ球を押し込んだゴール」はキャリアを通してたくさんある。他には同年代で同じく現役を引退したFW大黒(G大阪など)も嗅覚を武器に多くのゴールを奪った。
外国人選手では草創期の名古屋でプレーした元・イングランド代表のFWリネカーが典型例に挙げられる。1986年のメキシコW杯で得点王に輝いている。FW佐藤寿やFW大黒など同系統のストライカーに大きな影響を与えた元・イタリア代表のFWインザーギも歴代でも屈指の嗅覚を持ったストライカーだった。1973年生まれになるがイタリア代表としては57試合で25ゴール。名門のユベントスやACミランでも活躍した。
この手のストライカーで現代のJリーグを代表する選手というとFW小林悠(川崎F)だろう。FWレアンドロ・ダミアンがいるので「常時スタメン」というわけではないが2020年も2021年もハイペースでゴールを積み上げている。177センチなのでCFとしては決して大きくはない。むしろ、平均以下のサイズと言えるがポジショニングの良さを武器に7度もJ1で2桁ゴールを記録しており、2017年にはMVPに選ばれた。