■ 10回目の「ミニ大阪ダービー」 G大阪U-23ならびにC大阪U-23は今シーズン限りで活動が休止する予定になっている。10月25日(日)にヤンマースタジアム長居で行われたC大阪U-23 vs G大阪U-23が「J3での最後の直接対決」となった。11月3日(火)にJ1の大阪ダービーを控えているので「前哨戦」とも言われたが1,672人の観衆が集まった。市立吹田サッカースタジアムで行われた2節の同カードは無観客だったが今回は多くのお客さんが集まった。
18位のC大阪U-23と12位のG大阪U-23の対戦となったが前半21分にFW藤尾のミドルシュートが決まってホームのC大阪U-23が先制に成功する、14節の浦和戦(H)でJ1初ゴールを決めたU-19日本代表のFW藤尾はJ3では今シーズン7ゴール目となった。1点を追うG大阪U-23は後半14分に途中出場した高校3年生のMF伊勢のゴールで1対1の同点に追いついた。試合はそのまま1対1のドロー。ともに勝ち点「1」を獲得した。
今回で10回目の「ミニ大阪ダービー」だったが通算成績は3勝3敗4分け。全く互角の成績でひとまずJ3での戦いを終えることになった。初年度の2016年はG大阪U-23がダブルを達成したが2017年以降の8試合でG大阪U-23は1勝のみに終わった。「G大阪U-23がボールを保持して攻め込むがC大阪U-23が勝負強さを発揮してゴールを奪う。」という試合展開になることが多かった。この日も同様の試合展開だった。
今シーズン限りでU-23が開催になるのでG大阪U-23の選手もC大阪U-23の選手も「自分の価値を示さないといけない状況」である。FW唐山やFW藤尾などは「未来のエース候補」として大事に育てられることになると思うが「トップチームの試合に絡めるほどではない。」といえる立ち位置の選手はどちらにもたくさんいる。「U-23の解散に伴って今シーズン限りで契約満了になる選手」は少なくないと思われる。
■ 注目のストライカー対決を制したのは・・・。 「来シーズン以降もG大阪あるいはC大阪の選手として契約してもらえるのか?否か?は微妙」と言える選手はたくさんいるので「ミニ大阪ダービー」は絶好のアピールの場だったがG大阪U-23で目立ったのは左WBのMF黒川だった。関西大出身で即戦力の期待がかかったがJ1では2試合の出場のみ。4分間しかプレー時間を得ていないが「左利きで推進力のある攻撃的な左SB/WB」である。サイドの攻防は優勢だった。
川崎Fから期限付き移籍中のDFタビナス・ジェファーソンは3バックの中央で起用されている。本職は左SBになるが森下監督はCBで起用している。MF黒川とDFタビナス・ジェファーソン以外にもDF山口竜がいるので「左SB/WBの専門家が多い。」というのも1つの大きな理由になるが守備の要としてG大阪U-23を支えている。182センチとサイズがあって身体能力も高いので「CBの方がベター」なのかもしれない。
C大阪U-23で目立ったのは先制ゴールを決めたFW藤尾だった。J1でも4試合に出場しているのでJ3に専念しているわけではないが16試合で7ゴールを奪っている。1人で5本のシュートを放ったが見事な先制ゴールをゲットした。ユース所属の頃は「ポストプレーヤー」のイメージが強かったがC大阪U-23ではドリブルで仕掛けるプレーが増えている。強引なプレーも目立つがアグレッシブなプレーは高く評価できる。
この試合で注目されたのは何と言っても「ストライカー対決」だった。ともにU-19日本代表に招集されているC大阪U-23のFW藤尾とG大阪U-23のFW唐山にスポットライトが当たったがなかなか見せ場を作れなかったFW唐山に対してFW藤尾は随所に良さを発揮した。「この試合に限定するとストライカー対決はFW藤尾の完勝だった。」と言える。FW唐山はここまで10ゴールを挙げているがこの日は不発に終わった。
■ U-19日本代表のCBのDF西尾 その他の選手ではCBのDF西尾の奮闘も目立った。こちらもU-19日本代表に招集されている。「世代屈指のCB」と言えるがハードなプレーが魅力となる。C大阪U-18は、近年、毎年のように「年代別代表クラスのCB」を輩出しているが、DF庄司(長崎)、DF森下怜(松本山雅)、DF石尾(金沢)はいずれもスマートなCBである。DF瀬古はスマートさと泥臭さを併せ持っているがDF西尾からスマートさはあまり感じられない。
180センチ/77キロなので「現代のCBとしては小柄」である。フィード力ではDF庄司やDF森下怜やDF瀬古やDF石尾などと比べると劣るが激しいプレーが出来る選手である。日本代表でも活躍したDF秋田(鹿島など)やDF小村(横浜Mなど)に代表される「古典的なCB」になるがタイトな守備が出来るのは大きな魅力と言える。180センチという身長であることを考えると「守備型の右SB」として大成する可能性もある。
WボランチのMF喜田陽とMF松本凪も好プレーを見せた。高卒2年目のMF喜田陽はアウェイの神戸戦でJ1デビューを果たしたが持ち味であるボール奪取力に加えて決定的なパスも出せる選手である。高卒1年目のMF松本凪もU-19日本代表の常連になっているが19歳とは思えないほど落ち着いたプレーを見せる。同じくボール奪取力がウリとなるがミドルパスの精度が非常に高い。「ポスト・藤田直之の1番手」と言える。
昨シーズンまでU-23がリーグ戦に参加していたFC東京にも同じことが言えるが「U-23の存在」はG大阪にとってもC大阪にとっても非常に大きかった。「J3で経験を積んで大きく成長した選手」は数えきれないほどいる。一旦はG大阪U-23もC大阪U-23も解散になるが、言うまでもなく、今後、日本サッカー界はさらに育成に力を注がないといけない。FC東京U-23とG大阪U-23とC大阪U-23の早期の復活に期待したい。
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