ロアッソ熊本「1年でのJ2復帰」を目指した熊本だったが崖っぷちに追い込まれている。J3は残り4節となったが首位の北九州との差は「8」、2位の藤枝MYFCとの差は「6」、3位の群馬との差は「3」になる。しかも、熊本の得失点差は「+5」なので、北九州の「+20」、藤枝MYFCの「+13」、群馬の「+23」と比べると大きく劣る。勝ち点で並ぶだけではダメということを考えると「2位以内に入るのはかなり難しい。」と言える。
開幕ダッシュに失敗した後、6節から6連勝。大卒ルーキーのFW北村が神がかり的な活躍を見せて急浮上したが7月以降は5勝4敗7分け。思うように勝ち点を積み上げることは出来なかった。27節の藤枝MYFC戦(H)、29節の群馬戦(A)、30節の北九州戦(H)の3試合が昇格争いの直接対決だったが3試合の成績は0勝1敗2分けと勝ちなし。上位争いをするライバルを叩く絶好のチャンスを生かせなかったのは悔やまれる。
「来シーズンもJ3が主戦場になる可能性大」と言えるがまず注目されるのは渋谷監督の動向になる。就任2年目になるが2018年はJ2で21位になってJ3降格となった。J2復帰が至上命題だった今シーズンはここまで14勝7敗9分けで4位。2018年も2019年もどちらも十分な成績は残せていない。チームをJ3に降格させてしまった監督の続投を決めたことは「大きな決断」だったが現状は思うような成績を出せていない。
実績のある監督なので「もう1年任せる。」という選択肢もあると思うがこのままJ2昇格を逃した場合は「退任となる可能性の方が高い。」と考えられる。30試合で36失点というのは上位争いをするチームの失点数としてはやや多くて、30試合で41得点というのも上位争いをするチームの得点数としては少なめの数字になる。夏以降、なかなか勝ち点を積み上げられずに苦しんでいる点も印象としてはあまり良くない。